表題の「原左都子エッセイ集」バックナンバーは、本日の我が編集画面の“popular entories トップ10”にランクインしていたエッセイだ。
早速、以下に再掲載させていただこう。
それでは、早速30代女性による 「夫に似てきた息子に嫌悪感」と題する朝日新聞相談内容を、以下に要約引用しよう。
30代女性だが、就学前の息子を一人で育てている。 妊娠中から夫の暴力が激しくなり、夫の出張中に生後まだ数ヶ月だった息子を連れて実家に逃げ帰った。 育休を取っていた会社を退職し、いったん仕事から離れた。 現在は新しい仕事を得て頑張っている。
別居から随分とお金と時間がかかっているが、まだ親権についてもめている。 息子は「ママが一番好き」と言ってくれる。 だが、怒ると手が出たり大きな声を出す。 保育所でもお友達を噛んだりしているようで、先生に注意される。 それが夫とそっくりで、我が子ながら嫌悪感を抱いてしまうことがある。
このような思いのまま、子育てを続けない方がよいのではないかと悩んでいる。 子どもは私に懐いているが、夫に渡した方がよいのだろうか?
多額の弁護士費用をかけ息子の親権を得ても、結局夫のような人間になったらと思うと、何のために日々身を削って子育てしているのか分からなくなる。
上野千鶴子先生からのご回答をお願いしたい。
(以上、“悩みのるつぼ”相談内容より要約引用したもの。)
原左都子の私見に入ろう。
その社会学者・上野千鶴子先生の「暴力は遺伝する? 思い違いです。」と題するご回答を、十分に読ませて頂いた。
この原左都子も、そのご回答に100%同意申し上げる。
そこで、ここではそのご回答を後回しにさせていただき、私事を述べさせていただこう。
我が娘は出産時のトラブルにより、若干の不具合を抱えてこの世に産まれ出た。
その事実(不具合を抱えている事実)を私が“正式に”知ったのは、ほぼ2年後の事だったが。
とにかく“育てにくい”子だった。 殊私自身に関しては、出産直後よりずっと「放っておいても育つ子だった」と我が実母よりずっと聞かされて来たにもかかわらず… (前エッセイをご参照下さい。)
元医学者・教育者でもある私は、「遺伝」との用語を信用していた事実も大きいのだが、何でこんなに“育てにくい”子どもに当たったのだろうか、と日々弱音を吐きたい思いと共に実際育児に疲れ果てていた。
上記のごとく娘誕生のやっと2年後に娘が「仮死状態」で誕生した話を身内より聞き、急いで病院受診や発達相談を受ける中。 徐々に娘が生来的に抱える事情が把握出来、その後は我が医学や教育経験を活かしつつ冷静に娘支援の立場に舞い戻る事が可能となった。
そして、娘の発達と共に現在までずっと二人三脚で歩んで来れたことが、娘の成長に大いなる役割を果たせていると私は自負している。
我が事情と30代相談者が抱える現状は、大幅に異なることであろう。
少なくとも、相談者氏の息子さんには何らの“障害”もなさそうだ。 「ママが一番好き」なる息子氏からの言葉こそが一番のプレゼントではなかろうか。
我が娘からは、未だかつてその言葉を聞かせてもらったこともない。 ただ、娘の日頃の態度から、この世の中で一番信頼しているのはこの母である実態を常に感じさせてもらっている。 それで十分と私は嬉しく思っている。
確かに一番厄介なのは、相談者が弁護士費用をかけても離別せんとしている夫氏に「暴力気質」がある事実だ。 それに早期に気づき、未だ生後数ヶ月の息子さんを連れて実家に逃げ帰った相談者の実行力の程を、大いに評価申し上げたい!
よくぞ、そこまでの決断力や行動力がありながら、何故今更「息子氏を夫に渡した方がよいのかも」なる、息子氏を“暴力地獄”に突き落とすべく判断を志向しておられるのか!?
原左都子の場合、娘が多少の不具合を抱えていたとは言えどもとにかく何とも可愛い“女の子”しか育てた経験しかない故に、相談者氏の苦悩の程が理解不能なのかもしれない。
その社会学者・上野千鶴子先生の「暴力は遺伝する? 思い違いです。」と題するご回答を、十分に読ませて頂いた。
この原左都子も、そのご回答に100%同意申し上げる。
そこで、ここではそのご回答を後回しにさせていただき、私事を述べさせていただこう。
我が娘は出産時のトラブルにより、若干の不具合を抱えてこの世に産まれ出た。
その事実(不具合を抱えている事実)を私が“正式に”知ったのは、ほぼ2年後の事だったが。
とにかく“育てにくい”子だった。 殊私自身に関しては、出産直後よりずっと「放っておいても育つ子だった」と我が実母よりずっと聞かされて来たにもかかわらず… (前エッセイをご参照下さい。)
元医学者・教育者でもある私は、「遺伝」との用語を信用していた事実も大きいのだが、何でこんなに“育てにくい”子どもに当たったのだろうか、と日々弱音を吐きたい思いと共に実際育児に疲れ果てていた。
上記のごとく娘誕生のやっと2年後に娘が「仮死状態」で誕生した話を身内より聞き、急いで病院受診や発達相談を受ける中。 徐々に娘が生来的に抱える事情が把握出来、その後は我が医学や教育経験を活かしつつ冷静に娘支援の立場に舞い戻る事が可能となった。
そして、娘の発達と共に現在までずっと二人三脚で歩んで来れたことが、娘の成長に大いなる役割を果たせていると私は自負している。
我が事情と30代相談者が抱える現状は、大幅に異なることであろう。
少なくとも、相談者氏の息子さんには何らの“障害”もなさそうだ。 「ママが一番好き」なる息子氏からの言葉こそが一番のプレゼントではなかろうか。
我が娘からは、未だかつてその言葉を聞かせてもらったこともない。 ただ、娘の日頃の態度から、この世の中で一番信頼しているのはこの母である実態を常に感じさせてもらっている。 それで十分と私は嬉しく思っている。
確かに一番厄介なのは、相談者が弁護士費用をかけても離別せんとしている夫氏に「暴力気質」がある事実だ。 それに早期に気づき、未だ生後数ヶ月の息子さんを連れて実家に逃げ帰った相談者の実行力の程を、大いに評価申し上げたい!
よくぞ、そこまでの決断力や行動力がありながら、何故今更「息子氏を夫に渡した方がよいのかも」なる、息子氏を“暴力地獄”に突き落とすべく判断を志向しておられるのか!?
原左都子の場合、娘が多少の不具合を抱えていたとは言えどもとにかく何とも可愛い“女の子”しか育てた経験しかない故に、相談者氏の苦悩の程が理解不能なのかもしれない。
ただ、上野千鶴子氏が回答されている通り、「暴力が遺伝する?」との相談者の感覚は、単なる思い違いであることは事実であろう。
相談女性が現在於かれている現況が厳しいものであることは、私にも理解可能だ。
ここは一人息子氏が「ママが一番好き」と言ってくれる現状を信じては如何だろうか?
相談者女性は、決して「弱き母親」ではない!
そんな可愛い息子を、まかり間違って“暴力亭主”になど預けた後の悲惨さを、十分に想像出来る女性であると私は信じる。
相談者の息子さんに「障害」が無い限り(これがあると話が多少複雑化するが)、 きっとその成長と共に母思いの良い子に育つことであろう。
もう少しの辛抱だと私は思う。
どうか相談者女性こそが息子さんの親権を勝ち取り、息子さんのご成長を願いつつ今後母としての人生も楽しんで欲しいものだ。
(以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーより再掲載したもの。)
我がエッセイ集にて“再掲載”ものが増えている事態を、それを公開している原左都子こそが十二分に把握している。
何故それを繰り返すのかに関して説明責任を果たすならば。
実際問題、私自身が年老いたのが一番の理由かもしれない。
それにしても有り難い事には、我が親族の私への依存力が今尚激しいのが日課でもあるのが事実だ。
日々難題を抱えつつ、その解決を(夫であり、子であり、義母であり、母である)皆が、私が頑張り続ける限りその働き力に依存してくれる現実…
そんな合間に執筆し公開している「原左都子エッセイ集」である事実をご理解頂けるとありがたいのだが。
と言いつつ、原左都子自身が自らの著作であるバックナンバーを読み返す都度、その記述についつい感涙してしまう…、との“ナルシスト”ぶりこそが“再掲載”との事実をもたらしている現実も、どうかお許し下さいますように……😨 😛