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電気料金の値上げで知っておきたい「規制料金」と「自由料金」、78歳の私は多々学び・・。

2023-08-19 15:07:21 | 喜寿の頃からの思い
《・・ウクライナウクライナ侵略に伴う燃料価格の高騰などを背景として、
電気の「規制料金」の改定を求める大手電力7社による値上げの認可申請が行われ、
2023年6月より新しい料金が適用されています。

 
それと並行して、現状では国による激変緩和措置が講じられており、
各家庭が負担する電気料金は、ウクライナ侵略前(2022年2月)の水準を下回るか
同等の水準であるとされています。

 
この記事では、少々分かりづらい電気料金の構成要素や
それぞれの目的などについて確認してみたいと思います。
 
 

☆規制料金と自由料金

2016年4月から電力の小売り自由化が全面的に実施され、
各家庭でも電力会社や料金メニューなどを自由に選択できるようになりました。

この自由化によって、各家庭が契約する電気料金は、
大手電力会社(全国10社)が提供する「規制料金」か、
新電力や大手電力会社が提供する「自由料金」のいずれかとなりました。

 
規制料金の設定は、大手電力会社が最大限の経営効率化を織り込んだ上で、
原価と収入が一致するように設定し、有識者による厳正な審査を経た上で、
経済産業省による認可を受ける必要があります。
また、後述する燃料費調整については、上限金額が設定されており、下限は設定されていません。

 
その一方、自由料金は、事業者の裁量で、自由に設定できます。
2016年の電力全面自由化以降に大手電力会社以外の電力会社(新電力)が参入し、
2023年7月28日現在で、730事業者が登録事業者となっています。
また、大手電力会社も自由料金のメニューを提供しています。

 
2023年6月の値上げは、認可による「規制料金」の値上げとなります。
自由料金に関しては、各電力会社に対応が委ねられています。

 

☆電気料金の構成要素

電気料金は、おおむね
(1)基本料金、
(2)電力量料金、
(3)燃料費調整額、
(4)再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の4つから成り立っています。

 
このうち、
(1)基本料金は、契約アンペア数に応じた定額料金として、
(2)電力量料金は単価×使用量(kwh)によって算出される料金です。

その他の変動要素である
(3)燃料費調整額は、原油、LNG、石炭など、
   そのほとんどを輸入に頼る燃料価格の変動を電気料金に反映させるための調整額となります。

 
具体的には、燃料価格の3ヶ月平均と、
現在の料金設定の前提となる燃料料金(基準燃料価格)との差分を
燃料費調整額のもとにして、プラス・マイナスして調整します。

ウクライナ侵攻などの影響により燃料価格が高騰し、
燃料費調整額の単価が値上がりしました。
2023年2月からは、後述する国による激変緩和措置が講じられています。

 
また、この燃料費調整額について、
規制料金には、上限(基準燃料価格の1・5倍)がありますが、
自由料金には、上限がないため、高騰が継続的に続くと、
各家庭の電気料金にも大きく影響を及ぼすこととなります。

 
(4)再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーの普及を図るため、
   電力の利用量に応じて、電気の利用者が負担する料金です。

  単価は2012年から2022、一貫して前年比較で増加傾向にありましたが、
  2023年に初めて前年比が約-2円と下落しています。


☆2023年6月からの電気料金改定

2023年6月から大手電力会社7社が下記図表のとおり、規制料金の改定を実施しています。
図表は8月1日現在の内容となっています。

 
図表1 改定後の料金(標準的な家庭の場合)について 2023年8月1日候新

図表1改定後の料金(標準的な家庭の場合)について2023年8月1日更新

 
出典:経済産業省資源エネルギー庁 【お知らせ】現在の電気料金水準に関して

 

※2:標準的な家庭:30Aのご契約 月間400kWhを使用する家庭

☆まとめ

2023年6月から大手電力会社7社で値上げが実施されましたが、
国の激変緩和措置などの影響もあり、各家庭の急激な負担増とはなっていません。

 
ただし、激変緩和措置は現状において2023年9月分までの措置となっており、
その後、延長されるか否かは現時点では不明です。
また、燃料価格や再エネ賦課金の単価が下降傾向にあることも、今後の電気料金に影響を及ぼします。

 
まずは、各家庭で契約している電気料金が「規制料金」(おおむね、昔からの契約のまま)と、
「自由料金」(燃料費調整額に上限がないことに注意)のどちらにあたるのかなど、
自身の契約内容を把握しておくことから始めましょう。・・ 》


 
今回、ファイナンシャル・プランナーの高橋庸夫さんに導かれて、
「規制料金」と「自由料金」に関して、懇切丁寧な解説して下さり、
何かと無知なことが多い私は、多々学び、このようなことでしたか、
と遅ればせながら学んだりしている。

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