夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

園児たちの『餅つき』の情景を拝見して、そして私の幼年期の『餅つき』に思いを馳せて・・。

2010-12-05 17:38:26 | 時事【社会】
私は先ほど、読売新聞の基幹ネットの【YOMIURI ONLINE】に於いて、
たまたま【地域】の島根県を見ていたのであるが、
ひとつのニュースに、思わずこの人生のひとときの微笑みを頂いたのである。

無断であるが、この記事を転載させて頂く。

《・・
       餅つき丸め笑顔はじける 松江・たまち保育園

松江市西川津町の「たまち保育園」(栗原民恵園長)で4日、
餅つきがあり、3~6歳児153人が保護者と一緒に楽しんだ。

奥出雲町仁多産のもち米73キロを準備。
まず、大人たちが餅をつき、力いっぱい杵(きね)を振り下ろすのに合わせ、
三角きんにエプロン姿の園児たちが
「それ、ペッタンコ」
と声を合わせて応援。

続いて、園児たちも杵の代わりに約1メートルの木の棒でついた。

園児らは、つき終えた餅を「あつーい」「おいしそう」
などと大はしゃぎで丸めると、ぜんざいに入れるなどして全員で味わった。

松江市八雲町の大谷華月(はづき)ちゃん(6)は
「こねるのが楽しかった。ぷにぷにモチモチしてた」
と喜んでいた。

(2010年12月5日 読売新聞)
・・》
注)記事の原文にあえて改行を多くした。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20101204-OYT8T00827.htm
☆【YOMIURI ONLINE】《地域》島根県 餅つき丸め笑顔はじける 松江・たまち保育園 ☆

このサイトで、偶然に私は園児たちの餅つきの歓びの情景を拝見し、
この人生のひとときの微笑みを頂きながら、読んだりしたのであった。


この後、私は幼年期で自宅の餅つきの情景を思い馳せたりした・・。

私は東京郊外の調布市の外れで、世田谷区と狛江市の隣接した地域に住んでいるが、
生家の実家も近くにあるが、私の幼年期の頃は、周辺にも幼稚園もなく、
何とか託児所ができた頃であり、幼児を預かる程度の施設であったので、
もとよりこのようなおしゃれな園児たちの情景からは、ほど遠く、
餅つきは、歳末の近くで自宅で行っていた。


私は1944(昭和19)年の秋、農家の三男坊として生を受け、
祖父と父が健在だった頃までは、東京の郊外で農家をしていた。
そして、戦前からの小作人の助力を得たりし、程々の広さの田畑を耕していた。

この頃は、江戸時代からの名残り農家の六人組で、
餅つきなどの場合でも、お互いに20日過ぎた頃から、
この日はあそこの家で餅つきをする互いの助成制度の風習が残っていた・・。
具体的には、祖父の家を含み、六軒の家で交互に手伝う習慣となっていた。

祖父の家の順番になると、もち米を精米にし、水に漬けた後、
その当日になると早朝から二つ大きな竈(かまど)に火をいれ、
二尺程の正方形の蒸篭(せいろ)を幾重にも重ねて、蒸した。

ご近所の主人たちが5人来てくださり、それに私の家の人である。
祖父、父、母、叔母、そして長兄、次兄に続いて、
6歳の私なり手伝いをしたりしていた。

午後になると、杵(きね)で臼(うす)の蒸されたもち米を搗いた。
すべて手作業なので、労力のいる時代だった。

餅になると、お供え、長方形ののし餅、とそれぞれに作っていた。
長方形ののし餅は、長方形の板で形を整え、片栗粉でまぶした。

年末から正月のお雑煮、七草を得て、
その後、ときたま2月の上旬まで食卓に出されることもあった。

このために、のし餅などは10畳の部屋を二つ使い、廊下まではみ出していた。

夕方の6時頃になると、搗(つ)きたての餅をあんこ、大根のからみ、きなこ用に
それぞれ作り、夕食がわりとなった。

ご近所の主人たちには、酒が振舞われ、茶碗酒として出された。

こうした時、ご近所の叔父さんが、私に云った。
『XXちゃん・・何を食べるの・・』

『う~ん、大根の辛いの・・』
と私は云った。

『そうかい、からみねぇ・・
XXさん、この児きっと呑んべえになるね・・』
と赤い顔した叔父さんは、笑いながら私の父に云った。


この数年後に父が病死し、まもなく祖父も他界したので、
私の家は急速に没落しはじめた・・。

そして1956(昭和31年)年の頃になると、
私の周囲の家々も時代の波が押し寄せ、田畑、竹林、雑木林が消え去り、住宅街に変貌し、
このような風習は、消えた去った・・。


このように綴ったりしていたが、私にとっては餅つきの情景は深い愛惜感もあり、
涙を浮かべそうになりながら、過ぎ去った60年前の頃に思いを重ねたりしている。


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