夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

朝まどろむ時、この世で最も贅沢なひととき、と私は微笑みを重ねて・・。

2023-04-19 22:22:19 | 喜寿の頃からの思い
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、私より5歳若い家内と2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、古ぼけた戸建て住んでいる。

そして私たち夫婦は、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。

こうした中、私たち夫婦は経済的に贅沢な生活は出来ないが、
『働らなくても、何とか生活ができるので助かるわ・・』、
と家内がときおり、 呟(つぶや)くように私に言ったりする。

『そうだよねぇ・・』
私は苦笑しながら応じたりしている。



過ぎし2004年(平成16年)の秋、
民間会社のある会社に35年近く勤めて定年退職した・・。

この間、幾たびのリストラの中、何とか障害レースを乗り越えたりしたが、
最後の5年半はリストラ烈風が加速され、あえなく出向となった。

こうした中で遠い勤務地に勤め、この期間も私なりに奮闘した結果、
身も心も疲れ果てて、疲労困憊となり、定年後はやむなく年金生活を始めたひとりである。

世の中の数多く60代の諸兄諸姉は、人生の苦楽を重ねた後、
何かと安堵しながら、身も心も溌剌と過ごせる人生の黄金時代と称せられるゴールデン・イヤーズの中、
知人、友人から何かと嬉しい、楽しげな便りを数多く受けたりしてきた・・。

そして私も年金生活は、サラリーマン航路は、何かと悪戦苦闘が多かった為か、
つたない半生を歩んだ私でも、予測した以上に安楽な生活を享受している。




2004年(平成16年)の秋、年金生活の当初は、
現役サラリーマン時代を思い浮かべると、解放感で高揚したりした・・。

そして独りで近所の遊歩道を散策したりすると、
こんなに自由に散歩できるなんて、許されても良いのかしら、
と定年直前までの多忙期を思い重ねたりし、戸惑いながら甘受したりした。

何よりも朝の陽射し、昼下りのひととき、そして夕暮れ時に、
ゆっくりと時を過ごし、苦楽の激しかった現役時代を思いながら、微苦笑を重ねたりした。


私たち先輩、そして私たち同世代、少し若い団塊世代のサラリーマンの多くは、
もとより職務、そして家計の責務で、睡眠時間を削り奮戦してきた。

私も職責を果たす為に、私なりに奮闘して、平日は睡眠時間を削ることが多く、
休日のひとときに昼寝などをした補(おぎな)ってきた。

或いは若き40歳前後は、コンピュータ自社導入のシステム開発、運営業務などで、
徹夜も幾たびもして、今働くなくていつ働くょ、と自身を叱咤激励したりしてきた。

やがて最後の5年半はリストラ烈風の中、あえなく出向となったりし、
従来の都心勤務地より、遠方となり、朝の4時45分に起床して、帰宅できたのは午後9時前後が多く、
不馴れな物流センターで、自分の敵は自分だ、と奮(ふる)い立たせたりした。
          



やがて年金生活の当初は、朝布団(ふとん)の中で目覚めた後、
もう会社に行かなくてよいんだ、と安堵感に微睡(まどろみ)ながら微笑んだりした。

そして二度寝などを甘享したりすると、夢の中で職務上の成功体験の出来事より、失態した出来事が多く、
目覚めた後、独り苦笑したりしてきた。


やがて数年後は、サラリーマン時代の夢は激減し、
朝まどろむ時、夢と現(うつつ)の世界を往還するように、今日はどこを散策しょうか、
駅前の本屋に行き、あの本を買い求めようか、などを思い馳せたりしてきた。

或いは家内と国内旅行に行き、旅先のロビー、食事処で隣席して談笑した人たちを思い浮かび、
たとえ一期一会でも、人生の微笑みひとときを過ごせた、と走馬灯ように感じたりしてきた。


          

やがて70歳を過ぎた頃より、布団の中でまどろむ時間が多くなってきた・・。

まるで飛行機の機内に着席して、そして飛行機が滑走路を走り、やがて離陸し、
上空で安定飛行するまでのように、身をまかせて時間となっている。

過ぎし日の出来事とか、これからのささやかな願いの数々が、
夢と現(うつつ)の世界を彷徨(さまよ)うようなひとときが多くなっている。

そしてボンヤリとして正気には程遠く、
やがて起床してボンヤリとして煎茶を飲んだりした後、
正気になり微苦笑することが多くなっている・・。


このように朝のひととき、まどろむ時が多くなっている今、
貧富に関係なく、この世で最も贅沢なひととき、と私は微笑んだりしている・・。
  

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この時節、都立の『植物多様性センター』、そして『神代植物公園』を訪ねれば・・。

2023-04-19 07:52:36 | 喜寿の頃からの思い
私は東京の調布市に住む年金生活の78歳の身であるが、
5歳若い家内と共に、雑木の多い小庭の中で、古ぼけた一軒家に住み、
ささやかに過ごしている。

そして今住んでいる処は、私の生家も近くにあり、
農家の三男坊として生を受けたりし、
私自身としては結婚前後の5年を除き、 この地域に住んで、早や73年は過ぎている。

やがて都心の高校に通学して以来、都心の底知れぬ魅力に圧倒的に魅了され、
通勤を含めて45年ばかり彷徨(さまよ)ったが、
定年後に年金生活を始めて、私の住む3キロ範囲を歩き廻るのが、何よりも心身安らぎを得ている。

            

そしてここ10数年、デパートに買物、懇親会、冠婚葬祭などで都心に出れば、
人出の多さに疲れ果て、やがて我が家の最寄駅のひとつ『成城学園前』駅に降り立つと、
何故かしら安堵している。

こうした中は、自宅から3キロ範囲にある遊歩道、小公園、住宅街を歩いたりし、
ときには45分ばかり歩くと深大寺があり、隣接した処に都立・神代植物公園があり、
年金生活の中、幾たびも尋ねたりしてきた。


こうした根底には、私が自転車で通学した神代中学校があり、
この当時、近くに開園する前の都立・神代植物公園になる雑木林の地域があり、
私は自転車で、下校後に学友と周辺を自転車で廻ったりしてきた・・。

やがて私は、1960年(昭和35年)の春に神代中学校を卒業して、
そして1961年(昭和36年)秋に、開園になったりしてきた。


この後、季節の変わるたびに訪れ、やがて2004年(平成16年)の秋、
ある民間会社を定年退職後、
多々の理由で年金生活を始めると、
月に2回ぐらい訪れて、季節の移ろいを享受されたりした・・。
 
こうした深情には、小学生の頃までの生家の情景を思い馳せて、
この地域の失われたふるさとの情景に愛惜を感じたり、
つたない私の過ぎし出来事の人生の軌跡・・思い重ねたりしてきた・・。



こうした深情もあり、昨日の18日の午前中のひととき、
市内にある都立の『神代植物公園』に向かった・・。


いつものように最寄り駅のひとつの京王線の『つつじが丘』の駅前より、
路線バスで調布市の『総合体育館前』で下車した。

そして歩き出すと、総合体育館前の広場の入り口で、
私を歓迎して下さるような情景に私は微笑んだりした・・。



そして、この日は珍しく閑静な広場の前を通り過ぎたりした・・。




やがて10年前の頃、都立の『神代植物公園』に隣接した都立の『植物多様性センター』を知り、
これ以来、立ち寄っている・・。
















今回は、このような情景に瞬時に魅せられたりした・・。

この後、都立の『神代植物公園』に向かって5分足らずで到着した。

そして今の時節を園内を彩るのは、『シャクナゲ』、『ボタン』、『フジ』の花、
或いは『つつじ』などが百花繚乱のような景観となっている。

予測されたようにシニア世代の人出も多く、たまたま私は13日にも訪れていたので、
あえて人影がないような構図で撮ったりした・・。










この後、『ボタン園』に行ったが、私はボタンに関して、あえて斜めに撮る習性があり、
少しばかり撮ったりした・・。










この後、『フジ』の花は、過ぎし13日は白い花が取れなかったので、
今回は意識して撮ったりした・・。






この後、ベンチが多く、人出のない所で、こうした前景を見ながら、
ペットボトルの煎茶を飲みながら休息した・・。



やがて再び歩き出して、私の好きな数多く観られる落葉樹の中、
芽吹きは終わり、若葉の色合いは、萌黄色から黄緑色にうつろい、
昨今は新緑色に染められている情景に、見惚(みと)れたりした。










こうした中、樹の切り株を見たりした・・。

私は70代に入った頃より、こうした情景に足を止めて眺めてきた・・。

やはり大きな大木でも、いつの日にか寿命があるように、
そして周辺の樹木の関係か、或いは遠からず枯れる運命が到来してくるので、
やむなく討伐されたと思い深めてきた・・。

そして人も同じように、いつの日にか・・
このような思いを痛切に感じてきたのは、私は70歳を過ぎた頃であったりした。




やがて少し広い場所に、菜の花がぽっんと咲いて、私は微笑みながら眺めたりした。

この後、午前中に帰宅する、と家内との約束もあり、園内に辞することにした。



こうして、都立の『植物多様性センター』、そして隣接した都立の『神代植物公園』、
1時間半ぐらい遊学し、心も身も安らぎを感じたりした・・。

コメント (2)
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