夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

3月の桜月に別れを告げて、新たな4月は清浄明潔の月を迎えて・・。

2023-04-01 07:32:42 | 喜寿の頃からの思い
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、私より5歳若い家内と2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、古ぼけた戸建て住んでいる。

こうした中、今朝、ぼんやりと3月のカレンダーを切り剥がしながら、
『弥生(やよい)』の3月と明記されていたが、

私の住む地域は 『桜月(さくらづき)』だった、と微笑んだりした。

古来より2月は梅の花が咲き、3月は桃、やがて桜の花が咲いてきたので、
3月は『桜月(さくらづき)』、『桃色(ももづき)』と称せられ、
寒い冬を耐えて過ごしてきて、暖かな春の訪(おとず)れに、
数多くの人々が悦(よろこ)び感じて過ごす時節である。
       
私の住む地域は、3月14日に染井吉野(ソメイヨシノ)の桜が咲き始めたと宣言され、
まもなく大島桜(オオシマザクラ)、山桜(ヤマザクラ)など、多彩な桜花に、
少年のように高揚しながら、遊歩道、公園などを歩き廻った
りしてきた・・。















このように多彩な桜花に見惚(みと)れて、過ごしてきた・・。


こうした中で、欅(ケヤキ)、クヌギ、コナラ、モミジ、ツツジなど雑木は、
木の芽時(このめどき)と称せられる芽吹きに、めぐり逢えたりした。

私は幼年期に農家の児として育った為か、
木の芽時(このめどき)から幼いあまたの葉を広げて、萌黄(もえぎ)色に染められる、
こうした季節のうつろいを眺めるのが、この世で最も好きな情景のひとつとなっている。

そして私は、見惚(みと)れながらも、何よりも愛惜を感じながら、
ときおり天上の両親、祖父などを思い浮かべたりして、何かと励まされてきた。
       


過ぎ去りし3月は、初旬には日本中の女の子をそれぞれのご家庭で慶(よろこ)び祝う『桃の節句』、
下旬の初めには新たなる旅立つの『卒業式』などが祝賀され、
こうした中で働いて下さる新たなる社会人が不安と希望を秘めてスタートされる時節でもある。

そして社会の中核である働いて下さる諸兄諸姉も、再就職や人事異動などで、
新たなる職場に配属され、戸惑いながらも意欲充分な志(こころざし)で、勤務される時期でもある。

私はこうした時節は、定年後に多々の理由で年金生活を始めて、早や11年生になった今、
それぞれの人々の人生の門出に、微笑ましく感じて、
3月は『桜月(さくらづき)』だったと感じ深めていたのである。
         



新たな『卯月(うづき)』の4月のカレンダーを見ながら、

卯月と命名されたのは旧暦で、現在より40日ばかり遅い初夏に近い時節で、
里に多い落葉樹のウツギの樹から名付けられた、と古人から伝えられているので、
少しばかり私は戸惑っている。

4月は世の中は新年度の始まるが多い中、小学生の入学するピカピカの一年生、
新たに中学、高校、大学を入学されたり、或いは進級される方が数多い・・

そして企業に於いては、緊張感の中で新社会人となり、『入社式』が数多くの会社で実施されている。

私はこの4月の時節は、近くの公園、野川の遊歩道を散策したりとすると、
木の芽時(このめどき)と称せられる雑木のモミジ、コナラ、クヌギ、欅(ケヤキ)等の時節が終わり、
幼いあまたの葉を広げて、新緑に時節に向っている。


      



そして常緑樹も新芽を伸ばしている。

                 
こうした情景を思い馳せると、『清浄明潔』という言葉を重ねたりした・・。

古人からの伝えとして、樹木は芽吹き、幼い葉を広げて、草花は花を咲かせ、
春の明るい陽射しの光につつまれて、清らかに生きている万物に恵みの時、と私は解釈している・・。
       

こうした思いを深めると、4月は『清浄明潔』の月だ、と高齢者の78歳の私でも、
心の中で呟(つぶや)いたりしている。

コメント
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