夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

《秋の旅路》初秋の甲斐大泉の旅路、ささやかな思いで・・。《下》

2014-10-20 09:24:43 | 旅のあれこれ
       第4章  柳生博(やぎゅう・ひろし)氏の人生観と哲学を集積した『八ヶ岳倶楽部』は・・。

私は、ホテルで観光パンフレットで、たまたま『八ヶ岳倶楽部』の名所の解説を読んでいた時、
オーナーは俳優の柳生 博(やぎゅう・ひろし)さんファミリー、
と記載されていた。

私は20数年前の頃、何かの雑誌で氏が、八ヶ岳の片隅に念願の雑木林を構え、
時間の許す限り居住しながら、盛んに雑木を移植している、
という意味合いの内容を読んだこともあり、この大泉の地域だったのか、と解った。

そして氏は移住している地から程近い地に、公開している雑木林が『八ヶ岳倶楽部』と解り、
レストラン、ギャラリーも併設されている、と読んだりしたので、
私なりに興味があり、家内を誘い、訪れることとした。

そして開業時間は午前10時から、と知ったので、
朝露が残る思われる10時少し前に到着するのが良い、と確信して、
ホテルからタクシーで向かった・・。
          
               『八ヶ岳倶楽部』の正門前
私たち開業時間まで少し時間があったので、隣接した処を歩いたりした・・。
          
もとより柳生 博さんがこの地を買い求めて、開拓する前の状況を学び勝ったのである。
                        

この後、『八ヶ岳倶楽部』に入り、『八ヶ岳倶楽部』のパンフレットの解説に思いを重ねながら、
私たちは歩き、数多くの雑木を中核とした庭園で、小路は枕木の木道で歩きやすく、
          
ゆるやかな傾斜地に四季折々のそれぞれの雑木が彩(いろど)っている。
              


私は拝見しながら、柳生 博氏の人生観に於いての思想と哲学を発露された庭であり、
特にレストランの前のテラスで観る雑木の美景は、まぎれなく氏の美学が感じられる。
          
しかし私は、これ以上は解らない。

幸いにギャラリーの片隅に、氏の著作の『八ヶ岳倶楽部 森と暮らす、森に学ぶ』(講談社)、
               
そして『八ヶ岳倶楽部Ⅱ それからの森』(講談社)があり、
               
作庭から公開されるまで苦楽、そして維持管理のことも学びたく、私は買い求めたりした。


この後、レストランで私たちは休憩しながら、
          
家内はサラダを食べながら、フルーツティーを飲んだりした。
私はコーヒーを飲んだ後、ビーフカレーを食べたりしたが、店内は清々しい品位が漂(ただよ)い、
私は好感した。


帰路、私は家内にホテルまで歩いて帰ろう、と提案した。
見知らぬ地は歩き廻って、その地の理解する第一歩、と思っている私は、
この『八ヶ岳倶楽部』の前の道路を南下すれば、小海線の『甲斐大泉』駅の近くを通り、
更に南下すれば滞在しているホテルの近くになるので、歩き出したのてある。

このようなことは、柳生 博氏が初めてこの地域に土地を購入した30数年前の頃の原景を
私は想像の世界でありながら、少しでも見つけられるかしら、ということも確かな動機であった。
                    
そして道路沿いにはアカマツなどが多い人工林の中、
別荘用の分譲の用地、ペンション、食事処などを観たりし、
          
6キロぐらいの道を歩き、ホテルに帰還した。

この後、私は深夜まで、購入した氏の著作の二冊を読みながら、
氏のこれまでの人生の軌跡、特に雑木林に魅せられた根源、そして目的を
この本書から学んだりした。


        最終章  旅の終わりには『森の散策路』

私たち夫婦は、初めて宿泊した『八ヶ岳ロイヤルホテル』に到着後、
このホテルは小高い丘のような上に建ち、正面の前方以外は、森の中に囲まれた建物と解った。

この後、このホテルの所有する森には、『森の散策路』と称せられ、
一周約30分と明記されていたので、旅の最終日の19日にゆっくりと散策しょう、
と私は家内と話し合ったりしていた。

ホテルのご好意で『小渕沢』駅までの送迎車は、
ホテル前の集合時は午後1時半に伴い、チェックアウトの午前11時まで、
私たち夫婦は旅の終わりなので、部屋でのんびりとしょう、
と窓辺から観える八ヶ岳の主峰の赤岳を見つめたりしていた。

チェックアウトを終えた後、私たち夫婦は『森の散歩道』を歩き出した・・。
          
この森は程ほどに手入れをされて、モミ、スギ、アカマツなどの常緑樹の中、
ミズナラ、コメズカ、コナラなどの落葉樹は色づきはじめ、
ヤマウルシのたわわな葉は紅色に染められる光景を眺めながら、小路をゆっくりと歩いた。
          
この森には、時折リスが小路を渡ったり、アカゲラ、コゲラの鳥たちも生息している、
とハードウォチングの方から私は教えを受けたりしていた。
          
私は落葉樹の四季のうつろいに限りなく魅了されるひとりなどで、
ミズナラ、コナラ、ヤマウルシなどの色合いに見惚(みと)れながら歩き廻っていた。


この後、少し上りつめると、大きな松が聳える下の付近に水音を感じ、
窪(くぼ)んだ地表には、湧水が観られ『油川水源地』と小さな札があった。
私は幼年期に農家の児として育てられ、生家の田んぼの一角に湧水があったので、
私としては故郷の原景として愛惜する情景であり、長らく湧き出す水の流れを見つめたりしていた。
          
この湧水から清流が流れ、やがて小さな小川となり、
私はこの森の中の沢沿いに、ゆっくりと下った。
                    
そして紅色、朱紅色、黄色に染められたヤマモミジなどを観ながら、
          
過ぎゆく時の流れの情景を確かに享受した。
          

この後、私はロビーの外れでの喫煙所で、煙草を喫いながら、
一昨日は『清泉寮』の周辺の『カラマツ林の小径』、『富士山とせせらぎの小径』を散策をし、
昨日は『八ヶ岳倶楽部』で雑木を中核とした庭園を歩いたりした。
そしてホテルの正面以外を取り囲んだ『森の散歩路』を歩き廻ったりしていた。

やはり『八ヶ岳倶楽部』は、柳生 博氏の人生観と哲学を集積した美の結晶である。
数多くの雑木を中核とした庭園で、小路は枕木の木道で歩きやすく、
ゆるやかな傾斜地に四季折々のそれぞれの雑木が彩(いろど)っている。

私は初めて拝見した時、柳生博氏の人生観に於いての思想と哲学を発露された庭であり、
特にレストランの前のテラスで観る雑木の美景は、まぎれなく氏の美学が感じられる。
このように瞬時に感じたりし、氏の強い意志と感性で創底され、
昨今は専門知識を有したご子息の真悟氏の基で、運営発展している。

これに対して、程ほどに管理された森が『清泉寮』の周辺の『カラマツ林の小径』、『富士山とせせらぎの小径』、
そしてホテルの『森の散歩道』であり、
                       
私は好感しながら、どちらが好きかと問われても、
美の結晶と、そして程ほどに管理された散策路は比較できないなぁ、と心の中で微苦笑したりした。

このような初秋の旅路を私は思い馳せたりしたのである。

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