夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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錦繍の八幡平の周辺、遊学記【14.10.14.~10.20.】 第一回

2014-10-21 16:35:54 | 

       序章 旅立つ前の思い

私は東京郊外の調布市に住む年金生活の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭である。
そして雑木の多い小庭に古ぼけた一軒屋に住み、
お互いの趣味を互いに尊重して、日常を過ごしている。

そして私たち夫婦はお互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。

こうした中で、私は過ぎし9月下旬に古希(こき)と称される満70歳となり、
家内は12月下旬に高齢者入門の65歳となり、
お互いに介護保険を有する夫婦となる。

そして何かしら記念品をお互いに思案したりしたが、
結果的には私たち夫婦の共通趣味の国内旅行をしょうと、7月下旬に決意した。
        

やがて幾つかの旅行プランを思案したりしたが、
やはり源泉かけ流しの温泉宿に宿泊するのが、私たちの身も心もやすらぐことができると、
いつの日にか訪れ、宿泊したい地域を選定した。

岩手県と秋田県の県境にある八幡平の周辺には、
藤七(とうしち)温泉、後生掛(ごしょがけ)温泉、ふけの湯温泉、玉川温泉など多彩にある。

これまでの私たち夫婦は観光バスで通り過ぎてしまった処が多かったが、
こうした地域の幾つかの温泉宿に宿泊して、
落葉樹が朱紅色、黄色に染められた錦繍(きんしゅう)の情景を見ながら、
周辺の遊歩道、自然研究路などを散策しょう、と7泊8日で立案した。
       

具体的に東京駅より東北新幹線で北上して、盛岡駅で下車した後、
駅前より路線バスに乗車し、松尾歴史民俗資料館で乗り換えて、八幡平頂上経由で、
藤七温泉で下車し、この『藤七温泉』に3連泊する。

この後は路線バスで藤七温泉より八幡平頂上で乗り換えて、下界の蒸けの湯温泉で下車し、
『蒸けの湯温泉』に一泊だけする。

こうした後に、蒸けの湯温泉より路線バスで下り、後生掛温泉で下車し、
『後生掛温泉』で3連泊する。

この間に路線バスで玉川温泉に行き、日中のひととき往還する。

この後は、盛岡駅まで路線バスで乗り換えを繰り返して、やがて東北新幹線で帰京する。
       

こうした旅程を最寄り駅に近い旅行代理店に提示して、
宿泊所、新幹線、路線バスの手配を依頼したが、
この地域は錦繍の時節は更に最盛期となるので、『後生掛温泉』の宿は3連泊を希望したが、
満室で結果的には一日削り、旅程は決定した。

やがて一週間前に、新幹線の座席指定も確定して、
私は旅行代理店に旅費の残金を支払ったりしてきた。
       

私たちのこうした記念旅行は、14日から6泊7日間となってしまったが、
過ぎし4日前の頃から日本の最南端から台風が北上しながら、猛威をふるう中、
14日の未明時に首都圏に入ったが、幸いに大災害ならず、
私たち夫婦は予定通り記念旅行に旅立つことができた。

私たち夫婦は、冬の雪が舞い降る旅路が多く、この秋の時節の旅は数えように少なく、
果たして旅先の落葉樹が朱紅色、黄色に染められた錦繍(きんしゅう)の情景を夢想し、
幾たびの旅路で思いがけない心を踊ろかせる出来事に、
秘かに心に期待しながら、周遊したささやかな遊学を記載する。


          第一章 遥かなる山の宿の『藤七温泉 彩雲荘』

岩手県と秋田県の県境に八幡平があるが、岩手県側の2キロばかり下ると、
『藤七温泉』があり、たった一軒の『彩雲荘』がある。

東北地方の最高峰1400メートルにある山の宿と知られ、雄大な広がる樹海の彼方には、
岩手富士、茶臼岳の山並みが一望でき、湯量は豊富で幾重かの外風呂の露天風呂が点在する宿として、
多くの温泉愛好家に知られている。

私たち夫婦はいつの日にか訪れたい宿のひとつであったが、
岩手県北の路線バスは、盛岡駅前からは『藤七温泉』の便は日にたった一本のバスしかなく、
やむなく私たちは、このバスの便に合わせる為、東北新幹線の時間を調整した。

10月14日、台風19号が首都圏に深夜12時過ぎに襲来し、
雨脚は強く、ときおり風は強く吹き、旅行の旅立ちを危ぶまれたが、
幸いにも東京駅より予定通り『はやぶさ 5号』は8時20分過ぎ発車し、
盛岡駅に地まで、強風に伴い減速して25分遅れて到着した。

この後、予定時に駅前より路線バスに乗車し、曇り空の中を盛岡市の郊外を通り、
やがて松尾歴史民俗資料館で乗り換えて、路線バスは八幡平頂上に向かった。
乗客は私たち夫婦と25歳前後の山のいでたちの男性で、中型のザックを身近に置いていた。

まもなくアスピーチラインと称せられた景観の良い中、
車窓から落葉樹の朱紅色、黄色に染められた錦繍(きんしゅう)の情景を眺めていた・・。
       

この25歳前後の男性は、八幡平頂上の少し前の茶臼岳(1578メートル)を登山した後、黒谷地湿原を歩き、
そして八幡沼、その後は蒸け湯への山道・・と私たちは談笑したりしたが、
もとより私たちは体力もない身であったので、この好青年に好感しなから、やがて彼は下車した・・。

やがて落葉樹も消え、針葉樹のアオモリ・トドマツ林が点在する中、
小雨が降り、やがて本降りとなり、霧も濃くなり、視界は殆どなくなった。

たまたま乗客は私たち夫婦だけで、バスを運転されるドライバーの50代の方は、
ゆっくりと徐行しながら八幡平頂上のバス停に到着した、

やかて濃霧と本降りの中、バスは下り10分過ぎると『藤七温泉』のバス停に到着した。
こうした中、数10メートル先の『彩雲荘』の玄関先まで、大きな旅行バックを私は下げながら、
小走りに着いた。

       
         ★翌々日、曇り空の中、記念に私は撮ったりした。★

そして家内と玄関先で苦笑いした後、フロントでチエックインの所定を記載し、
ロビーで少し休息した後、山の宿らしい指定された部屋に案内された。

この後、旅先の宿に到着したいつものように形態で、
私は先発隊として内風呂に入ったが、誰もいなく貸し風呂のようであったが、
身体が冷え切っていた為か、湯は熱く、やむなく断念して、
外湯に点在する露天風呂を小雨降る中、二か所ばかり入浴し、
やがて熱い内風呂に、日本男児だ、と思いながら私は入り、その後は身をゆだねたりした。

やがて、私は指定された部屋に戻り、家内は湯に向かった。

この後、源泉大好きな家内は1時間半ばかりした後に戻り、
『内風呂・・確かに熱かったけど、一緒にいた方、水を入れていたわ・・』
と家内は私に微笑みながら言ったりした。
                            《つづく》
                        
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