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夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

イタリア文化を学ぶひとつは・・♪   《初出2007.10.8.》

2008-05-31 14:21:58 | 読書、小説・随筆
昨日、古本屋に寄った時、ひとつの本に目が留まり、
購入した。

新潮45編集部の編集された『塩野七生『ローマ人の物語』の旅』であり、
副題として『コンプリート・ガイド・ブック』と明示されていた。

そして、1999年9月5日と表示されて、
私はこの本に関しては、全く無知であったので、小躍りした。

私は作家・塩野七生・女史の『ローマ人の物語』の著作を知ったのは、
数年前であり、遅ればせながら今年になって、新潮文庫で読みはじめて、
第28巻の『すべては道はローマに通ず』を読了したが、巨編であるので道半ばである。

この本の付属本として、5月下旬に本屋で、
新潮社出版企画部の編集に寄る『塩野七生『ローマ人の物語』』と題され、
副題として『スペシャル・ガイドブック』を購入し、
私なりの塩野七生・女史の『ローマ人の物語』を深く読み込んだりしている。

今回、偶然に入手した本の中で、
『もっとローマの旅を楽しむ方法』と特集のひとつが掲載され、
ホテル、美術館、音楽、映画などが著名な知識人で紹介されている。

私の午後の読書の時間は、こうした内容を見ながら、
イタリアの食事、衣服、風習などの生活様式と音楽、映画を加味しながら、
歴史の伝統美を学び、イタリア特有の風土に思いを馳(は)せたりたりしている。

私はサラリーマンを卒業した年金生活の身であるが、
こうした読書をしていると、時間がもっとあったらと、
この世で一番贅沢なことを思ったりしている。




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私なりの本屋、古本屋、そして図書館・・♪  《初出2007.10.5.》

2008-05-31 14:05:43 | 読書、小説・随筆
私はサラリーマンを卒業して、年金生活の3年生の身であるが、
高校生の時代から、こよなく読書をしている。

私の日常は、買物と散策をし、ときには庭の手入れをする程度であり、
趣味として、読書と映画鑑賞、そして音楽を聴くことで過ごしている。

若い時に映画青年の真似事をした時代もあったので、
昨今はVCT、DVDの保存した映画専用棚から居間で鑑賞したりする。

或いは、たまたまレコード会社に長年努めていた為か、
音楽専用棚からカセット、CD、DVDを取り出して視聴をしたりしている。

ここ数年の映画、音楽には興味が薄れて、2005年以前の作品が多いが、
本屋には相変わらず通い続けている・・。

本屋の陳列棚、平台で小説、随筆、歴史書、現代史などの新刊本、旧刊本を見たり、
そして文庫本、雑誌などを眺めて、
買い求めるのが圧倒的に多い。

こうした時も興味がなかった場合、ときおり街中の古本屋に寄ったりしている。
こうした折、通常の本屋の店頭在庫の流通の急流と違い、
思いがけない本にめぐりあったりする。

そして、私なりに巡り逢えた本の一冊が、
こんな廉(やす)くていいの、と思いながらも、
著作者への悲しみを覚(おぼ)えたりしている。

私が殆ど図書館を利用したことがないが、
『武蔵野の民家』、『やきもの全集』等の一冊が数万円以上の高価な本、
或いは私の住む郷土史などは借り受けて、拝読したりしている。
こうした時は、公共品なので、手垢が付かないように、事前に手を洗ったりしている。

私は本に関しては、雑誌は別として、
引越しを4回してきて、止む得ない限り、殆ど保存している。
例外としては、映画青年の真似事を断念した直後、
映画研究をしている友に、邦画シナリオ大全集を挙(あ)げた程度である。

こうして私は高校生以来、読書を第一趣味としているので、
3部屋に置いている数々の本棚からはあふれて、押入れなどに保存している。

ときおり私は本棚を眺め、この一冊の本はあの時に読んで心を揺すぶられた、
と思いながら当時の頃を馳(はせ)せたりしている。

何より私なりの読書の魅力は、著作者の導きで、私のつたない思考で、
その世界に思いを馳せたりすることができるので、
それなりに人生の心の師と確信しているのである。



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『野の花だより 三六五日』・・♪   《初出2007.9.20.》

2008-05-31 10:00:09 | 読書、小説・随筆
10時半過ぎに駅前の歯科医院に行き、
治療を終えた後、本屋に寄った。

過日、店頭在庫が品切れしていたので、
取り寄せ予約していた文庫本の一冊が入荷した、
と連絡を受けていたのである。

私は本屋で新刊本、文庫本、雑誌コーナーを見るのが好きで、
偶然に興味を誘われる本があると、思わずパラパラと本を開いてしまうのである。

新刊本のコーナーで、美麗なカバーの本に目が留まり、
季節感あふれるタイトルであったので、購入することにした。

『野の花だより 三六五日』(技術評論社)であり、
上巻の副題としては『百花繚乱の春から木の葉いろづく秋』、
下巻は『錦綾なす秋ほほえむ春』と題されていた。

随筆として池内 紀、挿絵として外山康雄、両氏に寄る本であるが、
それぞれの野の花への思いが深く綴られ、挿絵も限りなく優しさを感じたのである。

私は退職後の年金生活の三年生の身であるので、
日常は身過ぎ世過ぎの生活はしているが、
せめて季節感だけは大切にしたい、と念願して折、
季節を現(あらわ)す光景、季節のうつろい情景などは心から尊重しているのである。

こうした思いから、こうした季節感を記した本などが書棚に多いが、
ときおり愛惜を感じながら読んだりしている。

今回も偶然手にした本であるが、
私にとっては命のある限りの心の友かしら、
と思ったりしている。



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憩(いこ)いは、木陰で・・♪   《初出2007.9.16.》

2008-05-31 09:44:33 | 読書、小説・随筆
東京の郊外は、過日の台風のあとは、
秋雨前線の停滞の影響で5日ばかり初秋の村雨となり、
この後の3日続き秋日和となっている。

こうして空を眺めていても、雲が三つ程度浮んでいるが、澄み切った青空となって折、
気温は31度前後の暑さとなっている。

先程、庭先に下り立ち、煙草を喫っていたら、
夏のような陽射しを感じて、樹木の下に身を寄せたりしている。

木陰は涼しく、ときおり吹く風は秋の匂いであった。

私は午前の10時過ぎから、
居間でクーラーの冷気の下で、簡易ベットを持ち込んで、文庫本を読んだり、
時折まどろんだりしている。

そして、つたない綴りを終えた後、
昼食を食べ、再び午後は文庫本を友とし、読み続ける予定である。

文庫本に関しては、阿川弘之・著の『新編 南蛮阿房列車』(光文社)であり、
著作者の小説、随筆は私なりに数多く読んでいるが、
鉄道好きな作者の名作の随筆は、今日まで見逃していたのである。

作者が序文のようなかたちで、
先代は内田百、ご自分は二代目、そして三代目は宮脇俊三の三氏と明示されているが、
紀行文の鉄道としては、誰しもが認める作品を残されている。

私は三代目の今は亡き・宮脇俊三から、
鉄道旅行を紀行文学に昇華させた作品を殆ど読んで折、
数多く作品から教示を受けたひとりである。

尚、こうした先代、二代目、三代目は、
いかがわしいある世界と違い、随筆のひとつの分野として、
私は限りない伝統美を感じ、そして鉄道が栄えた時代に心を寄せたり、
愛着心をいだきながら、読んだりしている。



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ひとつの文庫新書から教示されれば・・♪  《初出2007.9.11》

2008-05-31 09:14:12 | 読書、小説・随筆
昨日、駅前の本屋に寄り、2冊の本を探したが、
残念ながら店頭在庫がないので、注文予約をした。
デュラン・れい子・著の『一度も植民地になったことがない日本』(講談社+α新書)、
佐野眞一・著の『日本のゴミ』(ちくま文庫)であった。

前書の文庫新書は、過日綴ったので省略はするが、
後書は、常に真摯な問題提示をされ有数なノンフェクションを発表されている方であるが、
日本のゴミの問題を労作とある著名な方の随筆で知ったので、
見逃していた一冊であった。


結果として、購入したのは恒例の月刊総合雑誌の『文藝春秋』、
歌田明弘・著の『ネットはテレビをどう呑こむか?』(アスキー新書)、
麻倉玲士・著の『やっぱり楽しいオーディオ生活』(アスキー新書)、
阿川弘之・著の『新編 南蛮阿房列車』(光文社)であった。

この中の一冊『ネットはテレビを・・』を午前中に買物を終えた後、
先程まで読んでいた・・。


店頭でパラパラと捲(めく)って、購入した動機は、

【テレビとネット、呑みこまれるのはどっち?】

【ユーチューブ旋風でテレビが変わる】

【合意された放送と通信の近未来】

こうした各章などの副題が五章ばかり明示された文庫新書であった。

私は以前に、このお方の『インターネットは未来を変えるか?』(アスキー新書)で読んで好感した記憶があり、
今回の新書の命題もある程度信頼できると思ったりしている。

私はサラリーマンを卒業した年金生活の三年生の身であるが、
私の苦手なネット社会であるが、私なりにときおり興味のある世界なので、
こうした専門ITコラムニストから教示を受けたりしている。

尚、内容、論評に関しては、単的に云えば、
初心者向けのテレビ、ネットの世界の現状と問題点が、
少しボケた私でも解かりやすく提示されてい折、
テーマにご興味のあるお方、
特に地方のご年配の方達にお読み頂ければ、と思ったりしている。


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読んで見たくなる文庫新書の一冊・・♪  《初出2007.9.9..》

2008-05-31 09:06:07 | 読書、小説・随筆
今朝のひととき読売新聞を読んでいたが、
【本よりうり堂】が日曜日に特集記事として掲載されている。

この中のひとつとして、【文庫新書】のコーナーがあり、
最近に発売された文庫本の紹介記事があった。

今週は5冊ほどの本の解説が載せられて折、
私は解説を読んだ後、興味にそそられた一冊があった。

無断であるが、転記をさせて頂きます。


『一度も植民地になったことがない日本』

   著作者・・・デュラン・れい子

ヨーロッパに長年暮らすアーティストが描く日欧比較文化論。
ヨーロッパ人のニッポン像は、
「お金ですべて解決する国」
など誤解と偏見がいっぱい。
だが、それは日本人の西欧理解と同程度とも言えそうだ。

( 講談社+α新書 838円)


以上が紹介記事の全文である。

私は著作者のデュラン・れい子・女史に関しては、
私の不勉強で全く無知で、どのような分野で活躍されるアーティストか知れない。

しかし、ひとりの女流アーティストの視線に導かれて、
ヨーロッパ人から観た日本人を読んで見たくなる。

私はサラリーマンを卒業して、三年生の年金生活者の身であるが、
海外の異国の地にたたずむと、日常生活からの普段感じない日本のことが、
明確に視(み)えることがある。

このようなつたない体験もあり、明日は駅前に出かける用事があるので、
本屋に寄ろうと思ったりしている。


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天成の歌人に魅了された頃・・♪   《初出2007.8.31.》

2008-05-30 12:42:22 | 読書、小説・随筆
私は短歌を詠(よ)む力はないけれど、
人が詠まれた歌を読むのは好きである。

私が定年退職後の3年生の身であるが、
私なりのつたない自己形成で最も影響を受けた中で、
歌に関しては、ひとつの歌が頂点を極めている・・。


   春は花 夏ほととぎす 秋は月
       冬雪さえて 冷しかりけり

            道元禅師

この歌に初めて接したのは、東京オリンピックの頃であり、
私は大学を中退した二十歳であった。

日本古来の自然の四季のうつろいを歌っている。
この世を的確に達観し、凝縮(ぎょうしゅく)されて表現されては、
散文を書く後世の人にとっては、余りにも大変、と感じたのである。


歳月は流れ、昭和56年に岡山県にある洞松寺の住職の赤松月船の解説の導きがあったりしたが、
私なりに理解できたと錯覚していた。

しかし、私なりに無心な心境で受け止めるには、長い歳月が必要であり、
年を重ねた今でも、まだ生臭い自分がいることに気付かされるのである。

私にとっては、人生の命題かしら、と深く思ったりして、
つたなく日常を過ごしている。



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猛暑の中、駅前に・・♪   《初出2007.8.22.》

2008-05-30 10:57:27 | 読書、小説・随筆
東京の郊外は、8時過ぎには早くも30度を越えて、
相変わらず暑い日中を迎えようとしていた。

私はここ10日前後は、最寄のスーパーで買物を済ませたり、
少し遠回りして散策をしている程度であった。

本日は駅前の歯科医院に10時半に予約しているので、
9時半過ぎに家を出て、川沿いの遊歩道を歩いた。

途中で私の好きな底紅で純白の花びらの宗旦木槿(ソウタン・ムクゲ)が数多く咲いていたが、
炎天下の中、心に余裕がなく、少し観ただけで先を急いだ。

駅前のスーパーのトイレで、顔を洗った後、本屋に寄った。

これといって欲しい本がなかったが、
新刊本コーナーで、一冊の本の題名に惹(ひ)かれて、購入した。

今年の春に敬愛した作家の城山三郎の追悼して一冊であり、
『城山三郎 命の旅』(講談社)であり、内橋克人、佐高 信の両氏が編集された本である。

私は城山三郎・氏に関しての思いは、少なくとも2篇綴っているので省略する。


『慈父のような存在だった城山三郎・氏・・!!』 投稿日:2007年3月23日

『慈父のような方、死の淵(ふち)に・・。』 投稿日:2007年6月11日


この後、歯科医院の待合室で読みはじめ時、
私の名前が呼ばれたので中断した、

治療後、コーヒーショップの『ドトール』で、
アイスコーヒーを飲みながら、編集された内橋克人、佐高 信の両氏に寄る対談のタイトルが、

”慈母”としての城山三郎

と掲げられていたので、私は微苦笑をしたりした。

そして、座談の名手の特集の中で、
城山三郎、宮澤喜一の両氏に寄る対談を精読した。

この両氏の賢人の発言に教示されたことは当然であるが、
発言された時代に思いを馳(は)せると、
より一層目頭が熱くなる・・。

両氏は今年に他界された方であるが、
こうした人こそ日本の貴重な人であり、稀な人だった、
と改めて私は教示を受けている。

この後、スーパーで買物を済ませ、家内の好みのパン屋に寄った後、
帰宅した。

昼過ぎのニュースで、東京は37度の猛暑と報じて折、
私は洗面所で顔を洗い、クーラーの冷気に身を寄せたりした。


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過ぎ去る『昭和』の想いで・・♪

2008-05-30 04:10:09 | 読書、小説・随筆
過日、駅前の本屋に寄った時、
これといって切実に欲しい本がなく、
雑誌コーナーで『文藝春秋 SPECIAL』の特集記事を見て、
購入して、読んだりしている。

http://www.bunshun.co.jp/mag/special/index.htm
この雑誌は、季刊誌として発売されているが、
私は特集に興味を抱いている内容であったならば、
購入している程度であり、
今回は『日本人へ ~私が伝え残したいこと~ 』であった。


私は昭和19年に生を受け、『昭和』の時代を40数年過ごした身であるので、
昭和の良きところは多少知っている。

少なくとも人様の前での恥じらい、羞恥心が確かにあったと思いながら、
ときにはこうした雑誌を読んだりしている・・。


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私はキリスト教には関心はないが・・♪  《初出2007.7.26.》

2008-05-17 10:50:16 | 読書、小説・随筆
朝の6時半過ぎに、目覚め、
冷たい煎茶を飲みながら、新聞を読みはじめた。

陽射しが庭に射し込んで、静寂なひとときである。

家内は昨日から、実家に行き、家内の母の独り暮らしの手伝いをしている。
家内の父が亡くなって、3年目となっているが、
何かと庭の手入れ、部屋の衣変えなどで家内の母は意欲が欠いたので、
家内が毎月4泊5日前後で通っている。

私は新聞を読んでいたが、興味のあった記事は少なく、
少し心が動かされたのは、雑誌の広告であった。

月刊誌の『芸術新潮』であり、特集記事に記事に興味があった時だけ、
ここ30数年購入したりしている。

今月は、『ローマ ~中世の美を歩く五日間~』であったが、
何より興味が惹(ひ)かれたのは、『ローマ人の物語』のその後へ、
と明記されていたので、広告を読んだりした。

キリスト教美術は古代ローマの廃墟に芽生え、世界へと広がった。
きらめくモザイクの黄金の靄(もや)にみたされた聖堂から聖堂へ、心洗われる旅ガイド。

このように記載されていたが、私はキリスト教の宗教には関心はないので、
購入をやめることにした。

今、手元にある塩野七生『ローマ人の物語』~スベシャル・ガイドブック~(新潮社)を精読すればよい、
と思ったりしている。


ただ、ヨーロッパの音楽、文学などを深く知るには、
キリスト教が生活に根ざしていたので、
キリスト教を避けることは出来ないのは事実である。

このようなことを考え、庭の草花の花を眺め、煙草を喫ったりした。

私はヨーロッパ文明には、断片的に興味があるが、
日本の美に触れるのが、何よりの私の日常の心の最良の薬と思ったりした。

朝の陽射しにつつまれて、こうしたとりとめのないことも思ったりしている。
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古代ローマ市民のある墓碑にふれて・・♪  《初出2007.7.23.》

2008-05-15 22:18:41 | 読書、小説・随筆
日中のひととき、塩野七生・著の
『ローマ人の物語』(新潮文庫)を相変わらず読んでいた。

副題として、第28巻目で『すべての道はローマに通ず』の下巻になるが、
ソフト面のインフラに於いて医療に関し、綴られている。

そしてローマの市民にもローマ街道の小脇に墓碑が建てられて折、
著作者の塩野七生・女史が綴られている部分があり、
私は思わず微苦笑したりした。


無断であるが、この時代にローマ市民の人生の想いに感銘を受けたので、
転記させて頂きます。


・・私が最も気に入ったのは、
読み人知らず、とするしかない一人のローマ人が墓碑に刻ませた、次の一句であった。



「わたしは死んで、ここに葬(ほうむ)られている。
灰の一つかみでしかなくなったのが今のわたしだが、灰は土(つち)になる。
土は大地に浸透し、人間世界の土台をつくる。
となれば、私が死んではいず、世界中で生きているということではないか」



ただしこれはまじめな墓碑の一例であって、次にあげるのはその反対の例。



「湯浴(ゆあ)みと酒と女が長生きの敵であることはわかっている。
だが、湯浴みと酒と女がない人生は人生ではない。
と思って、52歳まできたところでそれも終った」


【塩野七生・著の『ローマ人の物語』(新潮文庫) 第134ページ~第135ページより引用
注・原文より勝手に改行を多くさせて頂きました】


私は作者の塩野七生・女史に導かれて、
前者の方は謙虚で真摯に生きられた方と感じ、
目頭が熱くなり、思わずため息をついたりした。
人生の終りの時、こうして境地になれれば、と感銘を受けたのである。

後者の方は、2000年前の方でも人生こうして楽観視しながら、
ご自分のお好きな道を歩まれたのだから、
と多少の羨望と嫉妬を感じたのが本音でもある。


その後、私なりに自分の人生は墓碑に刻んだ場合は思ったりした。

日本の各地の四季折々の情景を享受し、
その地の女性のしぐさにときめきを感じ、
そして露天風呂に身をゆだねた後は、純米酒に陶然となり。

このような墓碑が刻まれたら、私は思い残すことはない、
と齢を重ねた62歳の私は夢をみたりしている。



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塩野七生・女史に魅せられて・・♪   《初出2007.7.13.》

2008-05-15 16:10:49 | 読書、小説・随筆
このサイトに於いて、私はたびたび作家・塩野七生・女史について綴っているが、
ここ数年、遅ればせながら各作品を読んで魅せられている。

特に『ローマ人の物語』に関して、数年前に知ったが、
今年の春先から新潮文庫で読みはじめ、
第24巻の『賢帝の世紀』(上巻)を昼過ぎから読んだりしている。

この女史の作品の数々に於いて、
人々の営みの積み重ねである歴史の中で、
足跡を残こされた人物を表現する時、
血の通った生き生きとして甦(よみがえ)る表現である。

その上に、この女史の特有の歴史人物の心情を明示し、
更に女史の明確な論理を提示させるのが、
何より魅了させられるのである。

例えば、昼下りに読んだ部分を引用させて頂ければ・・


ローマ帝国で属州地出身で初めて皇帝となったトライアヌスがローマの皇宮で統治の初め頃・・



妻のプロティナも南仏生まれだから、
初の属州出身の皇后ということになる。
教養が高く賢明な女だったが、
美人でも派手でもなかったので、羨望や嫉妬の対象になる心配はなかった。

皇后ともなれば元老院議員の夫人たちの上位になるが、
女とは、同性の美貌や富には羨望と嫉妬を感じても、
教養や頭の良さには、羨望もしなければ嫉妬も感じないものなのだ。



【『ローマ人の物語』(新潮文庫)第24巻 同61ページ
注・原文より勝手に改行を多くさせて頂きました 】


こうした箇所を引用させて頂きましたが、
この女史の特有の論理の前には、
読んでいてもしばらく呆然とし、
庭先に下り立ち、女の人はそうなのかしら、
と樹木を眺めながら、煙草を喫ったりしている。

私は齢を重ねた62歳の身であるが、塩野七生・女史に導かれて、
人生の多面を数多く教示させられている
生徒のひとりと思ったりしている。



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呉 善花・著の『韓国併合への道』・・。 《初出2007..6.》

2008-05-15 10:57:42 | 読書、小説・随筆
私は春先から、塩野七生・著の『ローマ人の物語』(新潮文庫)を遅ればせながら読んで折、
昼過ぎに第23巻を読み終えた。

この間の読書は殆ど塩野七生・女史に占められているが、
月刊総合雑誌、特に話題作となり、私なりに魅了させられた本しか読んでいない。

過日、本屋さんで『ローマ人の物語』(新潮文庫)の第24巻~第28巻を発注しているが、
まだ到着の知らせがないので、
呉 善花・著の『韓国併合への道』(文春新書)を読みはじめた。

この呉 善花・女史に関しては、
平成の初めの頃から、『スカートの風』を偶然に読み、
韓国人からの視点で日韓文化を真摯に提示し、私なりに感銘を受けた。

私はこの女史は、日韓比較文化論に於いては、
私のつたない読書歴からして、まぎれもない最良の著作と信頼している。

その後、この女史の発刊されている本を拝読していが、
たまたま見逃していた本の一冊を読んだりしている。
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【ローマ時代】への物狂い・・♪  《初出2007.7.1.》

2008-05-15 10:02:46 | 読書、小説・随筆
東京の郊外は、日中は曇り空で、ときおり薄日の射す一日だった。
気温も25度前後で、暑さに苦手に私にとっては、過ごしやすいく、
昼前に、最寄のスーパーに買物に出かけたりした。

昼食後は、塩野七生・著の『ローマ人の物語』(新潮文庫)第22巻を読み、
その後に第23巻を10数ページ読んだりしていた。

この後、庭先に下り立ち、樹木を眺めながら、煙草を喫ったりしていた。
微風が樹木の枝葉から枝葉に吹き抜け、枝葉が揺らいでいる・・。

私の身体は微風を受けて、心地よく、
梅雨の時節にこうした夕方のひとときもある、
と実感したりしている。

私の脳裏は、塩野七生・女史に導かれて、
ローマ帝国の人々の営みに思いを馳せている。

昨日、この続刊として、第24巻~第26巻の『賢帝の世紀』、第27巻~第28巻の『すべての道はローマに通ず』を、
本屋に取り寄せの注文をしたので、
私なりに【ローマ時代】への物狂いの年かしら、と微苦笑している。

微風は私の身体に、涼しげに通りすぎている。
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藤原正彦・著の『藤原正彦の人生案内』・・。 《初出2007.6.30.》

2008-05-15 09:52:34 | 読書、小説・随筆
9時半過ぎに家を出て、川沿いの遊歩道を歩いた。

快晴の中、陽射しがさんさんと照り続けているので、
扇子で扇(あお)ぎながら歩いていたが、
汗が噴出しアロハシャツに伝わってくる。

木陰に差し掛かると、ほっとしながら歩いたりしながら、
駅前に出た。

スーパーの洗面所に寄り、顔を洗い、ハンドタオルで拭く。

この後、歯科医院で治療を受けた後、本屋に立ち寄った。


これといった目的の本がなく、探しあぐねていた時、
藤原正彦・著の『藤原正彦の人生案内』(中央公論新社)を購入。

昨年の晩秋に発売された本であったが、買いそびれた一冊である。

著作者の特有なセンスが人生の迷いの質問者に対し、
どのような形で回答されるか、興味があったのである。

私は遅ればせながら、昨年『国家の品格』で初めてこのお方を知り、
殆どの発売されている著作を読んだりした。
しかし、直接の数学者に関する随筆には、
数学の苦手な私は、余りにも分からない分野であるので、避けている。

このように著作者の随筆を読み続ければ、
人生の相談者に対して、著作者は多分こうしてお答えするだろう、
と私なりに想像した上で、
著作者の回答を読むのも知的な人生体験の遊戯の思ったりしている。

この後、駅前のコーヒーショップの『ドトール』でアイスコーヒーを飲みながら、
そして帰宅後、自宅の和室で横たわりながら読んだりしている。

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