11/13~週は、NY市場が米議会で税制改革法案をめぐる不透明感があり、
トランプ政権の先行き不透明感が見え隠れして軟調。世界的に株式市場が下落。
米債利回りが低下し、円高傾向となる中、東京市場は、週足チャートで7週ぶり
下落し陰線で終了した。
結局、日経平均は、週間で284円下落(↓1.25%)の22396円でした。
さて、11月第4週(11/20~11/24)主なイベントと予定は、下記1.の通り。
週末のNY市場は、来週の感謝祭を前に調整ムードで下落して終了した。円高
傾向と先物の動きから、日経平均は下落からスタートしそうである。ただ、この
2カ月の急ピッチな上昇の調整と捉えると、ここから下値追いは、限定的となる。
実際、日経平均のEPSは1530円程度と、PER15倍で22950円程度であり、
現状水準は14倍台と割高感はありません。
国内の好決算企業で、業績を反映していない銘柄を見直すチャンスと捉えたい。
日経平均は、11/9の乱高下のトラウマあるも、週明け、中・小型株の業績好調
出遅れ株、押し目を拾いたい。
日経平均、11月第4週(11/20~11/24)レンジは22150円~22750円
程度を想定しています。
1.11月第4週(11/20~11/24)主なイベントと予定
11/20
日本 10月貿易統計
米 10月景気先行指数
EU ドラギECB総裁、欧州議会公聴会出席
11/21
米 10月中古住宅販売件数
米 イエレンFRB議長、講演
米 メドトロニック、セールスフォース、ロウズ、 HP、HPエンタープライズ
ダラー・ツリー、キャンベルスープ 各決算
11/22
米 10月耐久財受注
米 FOMC議事録(10/31、11/1分)
米 新規失業保険申請件数(~11/18までの週)
英 秋季財政報告
英 メイ英首相、下院党首討論
11/23
日本 休場(勤労感謝の日)
米 休場(感謝祭祝日)
独 ドイツ財務省月報
EU ECB議事録
11/24
米 ブラックフライデー(米国株式債券市場は短縮取引)
独 11月Ifo景況感指数
2.NY市場、為替/債券 各結果(11/17)
今日のNY為替市場、この日も市場は調整ムードが続いており、ドル円は一時
111円台まで急速に下落した。米株式市場が反落したほか、米10年債利回りも
下げ幅を拡大したことで見切売りが強まった模様。
東京時間からドル円は売りが強まっていた。トランプ大統領のロシア疑惑が売り
を誘発している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係筋の話として、
モラー特別検察官のチームがトランプ陣営に対し、一連のロシア関連キーワード
を含む陣営幹部十数人の文書や電子メールを提出するよう求める召喚状を
10月半ばに出していたと伝えていた。
前日は米下院が税制改革法案を可決し、これから法案は上院に送られ審議が
行われる。ただ、上院共和党も下院とは異なる独自案を提出しており、年内に
成立させることができるか情勢はなお不透明。
一方でインフレ鈍化への懸念が根強く、米国債のイールドカーブのフラット化が
続いており、このところのドル円は上値の重い展開が続いている。その状況下
でのトランプ大統領が抱え るロシア疑惑のニュースは売りの背中を押した様だ。
ドル円はテクニカル的にも下向きのサインが点灯している。来週は感謝祭ウィ
ークで市場参加者も少なくなることが予想される中、100日線と200日線が
控える111.70近辺や10/13安値の111.50付近を試しに行くとのネガティブ
な見方も出ているようだ。
一方、ユーロドルは狭い範囲での振幅に終始した。きょうは買い気がなく、1.18
台を何度か回復するものの上値が抑えられる展開が続いた。今週の急上昇から、
1.18台に上昇すると利益確定売りも断続的に出たようだ。ただ、押し目買いも
活発で下押しする気配は見られていない。
ロンドン時間にドラギECB総裁のコメントが伝わっていたが、「景気回復への
信頼感が増している。インフレ回復に自信が持てれば賃金も上向く」などとポジ
ティブなコメントも伝わっていた。ECBは慎重姿勢を崩していないが、ユーロに
関してはポジティブな見方をしている向きが多く、今週の急上昇で更にその見方
を強めている。ユーロドルは再度1.20を回復するとの予想も少なくない。
ポンドはロンドン時間に急速に下落していが、NY時間に入って買い戻しされて
おり、ポンドドルは1.32台を回復している。ただ、ロンドン時間の急速な下げを
見るとポンドが抱える不安定さを意識せざるを得ない。
ロンドン時間の下げについては直接の材料はなかったようだが、EU離脱交渉
の不安感は常にそこにあるリスクと見られる。在留市民に関しては前進している
ようだが、離脱に伴う負担金やアイルランドとの国境問題に進展が見られてい
ない模様。
特に負担金に関してはお互い譲歩を迫っており、EU側は12月初旬までに譲歩
案を明示するよう求めている。12月14、15日に開催されるEU首脳会談まで
に合意できなければ、次の貿易交渉に協議が進展しない。来週はハモンド財務
相が予算案を議会に提出するが、何らかの動きが見られるか注目される。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=401738
米国債利回り
2年債 1.721(+0.013)
10年債 2.344(-0.032)
30年債 2.778(-0.049)
期待インフレ率 1.885(-0.012)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、米10年債利回りは低下しイールドカーブのフラット化が
続いている。
感謝祭を前にした調整ムードが続いており、米株に調整売りが続く中、米10年
債利回りは下げている。一方で利上げ期待は高く2年債利回りは上昇。なお、
この日の住宅指標は予想を上回ったものの反応は限定的。
10年債は2.33%まで一時低下し、2年債は1.72%を付け9年ぶりの水準を
更新して
いる。
2-10年債の利回り格差は62(前日65)とフラット化が急速に進んだ。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=401737
3.NY株式市場 結果(11/17)
NY株式17日
ダウ平均 23358.24(-100.12 -0.43%)
S&P500 2578.85( -6.79 -0.26%)
ナスダック 6782.79( -10.50 -0.15%)
CME日経平均 22345 (大証比:-105 -0.47%)
今日のNY株式市場でダウ平均は反落。来週の感謝祭に向けた調整ムードが
依然として続いている。前日は米下院が税制改革法案を可決し法案は上院に
送られる。ただ、上院共和党も下院とは異なる独自案を提出しており、合意点を
見出し年内に成立させることができるか情勢は、なお不透明。
米10年債利回りが下げており、米国債はイールドカーブのフラット化が続いて
いる。この動きを受け銀行株が下落。短期金利と長期金利の差が銀行の金利
収入に反映。 そのほか、産業株も軟調。一方、原油相場が反発しており、エネ
ルギー株には買い戻しも見られている。
きょうはアパレルやスポーツ用品などの上昇が目立った。今週はアパレルや小売り
の決算が相次いで発表になっているが好調な内容が多い。特にスポーツ関連
が堅調。スポーツシューズ販売のフットロッカーの決算が好調だったことが好感
されている。既存店売上高、1株利益とも予想を上回った。スポーツ用品業界に
関しては悲観的な見方も多かったことからポジティブサプライズとなった模様。
ナイキやアンダーアーマーなどスポーツ用品メーカーの株価も上昇。
ダウ採用銘柄では前日急伸したウォルマートが反落したほか、コカコーラ、インテル、
ユナイテッドテクノロジーズも軟調。一方、ナイキが上昇したほか、ベライゾン、シスコ
が堅調。GEはフラナリーCEOが自社株を6万株購入していたことが明らかとなった
が、前日付近で推移となった。
ナスダックも下落。シスコやAMD、マイクロン、エヌビディアなどハイテク分野の
一角が上昇。テスラも買われた。一方、マイクロソフトやアップル、アルファベット
が下落。
アパレルのギャップが大幅高。前日引け後に8-10月期の決算を発表しており
既存店売上高、1株利益とも予想を上回った。オールドネイビーの販売が好調。
21世紀FOXが上昇。メディア各社が同社の資産購入に関心を示していると伝わ
っている。コムキャストとベライゾンが映画・テレビ事業の買収を検討、またソニー
が非公式に接触したとも伝わった。
テスラが3日続伸。マスクCEOが前日、電動のセミ・トラックを発表。また、1回の
充電で620マイル(約997キロ)走行可能のオープンカーも発表。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=401735
4.NY市場、原油先物12月限/金先物12月限 各結果(11/17)
NY原油先物12月限(WTI)
1バレル=56.55(+1.41 +2.56%)
NY原油は急反発。前日、サウジアラビアのアルファリ・エネルギー相が需給均衡
のためには、さらなる減産が必要と述べたことで、今月末の石油輸出国機構 (OPEC)総会での協調減産の延長合意に対する期待が再認識されたことや、米
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の報道により、トランプ米大統領の
いわゆる「ロシアゲート」疑惑が再燃して、ドル安が進展したことなどが支援材料
となった。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=401731
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1296.50(+18.30 +1.43%)
金12月限は、続伸。モラー特別検察官がトランプ陣営のメンバーに召喚状と伝え
られ、リスク回避の動きが出たことなどを受けて堅調となった。日中取引では原油高
も支援要因となって上値を伸ばし、
10月17日以来の高値1297.5ドルを付けた。http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=401729
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