財務省が発表した6月貿易統計速報によると、輸出額は前年比27.7%増の
5兆8660億円となり、7ヶ月連続で増加しましたが、4ヶ月連続で増勢が鈍化
した様です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100726-00000354-reu-bus_all
ロイターの事前調査では、輸出の予測値は 前年比23.5%増でした。輸出を
地域別に見ると、米国向け輸出は、前年比21.1%増と5月(17.7%増)から
加速。(為替が適正水準なら、さらに増加も。)
米国向け輸出額は、9000億円台とリーマン・ショック直後の08年11月や12月
以来の水準に回復です、また、EU向けは前年比9.0%増となり、今年最も低い
伸びとなりました。EU各国の自動車の購入支援策の規模縮小で自動車輸出が
マイナスになった他、為替がユーロ安になっている事が鈍化の要因です。
アジア向けは、前年比31.7%増、中国向け輸出は、同22.0%増で、他地域に
比べ高い伸びだが、伸びの鈍化が続いているようです。
一方、輸入は前年比26.1%増となり、3ヶ月ぶりに伸びが鈍化しました。
輸入原油単価は前年比27.4%上昇の4万5736円/キロリットル、ドル
ベースでは、前年比34.2%上昇の79.6ドル/バレルでした。
貿易収支は6870億円の黒字となり、輸出の伸びが輸入の伸びを上回ったこと
から、前年に比べ41.1%増加し、13ヶ月連続で増加しました。
増勢の鈍化はあるものの増加しているからOK、と素直に喜べる状況では無く
ここ数ヶ月の円高が、本来の競争力を弱め、増勢の鈍化となって現れていると
したら、企業努力を上回る為替の円高水準は問題です。
以前から指摘している様に、政府/日銀もリップサービスでもいいから、円高牽制
発言がほしいところ。費用の掛からない方法で、国益の増加につながります。
さて、日経平均は、続伸し72円高の9503円の大引けでした。
(出来高 概算13億株の薄商いでした。)
週末のNY市場、欧州ストレステスト結果公表(査定水準があまいとの指摘も
あるが、想定内の結果。)で、イベント通過の続伸となり、為替の円高も一服。
これを好感し、9500円台中盤まで買い上がる場面もあり、後場は膠着したが、
何とか9500台を維持して終了しました。
日経平均は、25日移動平均線(約9548円)に上値を抑えられた格好ですが、
明日以降、この25日線をオーバーできるか、ポイントになりそうです。
ただ、出来高を見ると上値追いに慎重で、投資家の関心は「決算絡み」の物色に
移っているのかもしれません。
注目のNY市場、6月新築住宅販売件数は、33万件(予想、31.1万件)で
予想を上回り、政府による住宅購入支援策の終了や失業率の高止まりなどが
ある中、健闘した方でしょうか。
この指標発表後、先週末辺りで膠着していた株価が、上昇しています。
終了まで底堅く推移すれば、円高一服継続で、追い風になりそうです。
明日の日経平均、25日線超えにチャレンジです。
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