8月第4週の日経平均は、小幅続落して節目23000円台を割り込んで
終了した。一時23000円台を回復したものの、週末に伝えられた安倍
首相の辞任報道を受けてのショック安、326円下落が大きかった。
NY株式市場は、強い動きの週で、パウエルFRB議長のジャクソンホール
演説が注目され、インフレ2%目標と雇用回復に向け、金融緩和を当面継続
する事などが表明された。ダウがコロナ禍以前の水準を迎え、ナスダックは、
高値更新と堅調な展開であった。
日本市場は、追い風だっただけに、歴代在位トップ更新してこれからという
時だけに、安倍首相の辞意は、株式市場に水を差す恰好であった。
結局、日経平均は週間で37円下落(↓0.16%)22882円でした。
さて、9月第1週(8/31~9/4)主なイベントと予定は下記の通り。
週末NY株式市場は、パウエル議長講演で緩和政策の長期継続が示された事
もあり、株高の流れが継続。大統領選まで、底堅い動きを継続した格好。
今週は、その流れを受けて、日経平均も戻りを試す展開に期待したい。外資
も夏期休暇から戻り、商い膨らむ事も期待できそうである。
国内は、ポスト安倍に向い政局が注目されるも、9/1の日本版雇用統計に
注目。景気敏感株やハイテク株の戻りに期待が高まりそうである。
海外は、米で9/1の8月ISM製造業景気指数、9/2の8月ADP雇用
者数、ベージュブック、9/3の8月ISM非製造業景気指数や週末の雇用
統計に注目です。
米中対立リスクが燻る中、トランプ陣営の動きは、引き続き注視です。
新型コロナ感染拡大第2波がピークアウトした様なので、投資マインドの改善
も期待できます。
日経平均、9月第1最週(8/31~9/4)22750円 ~23650円
程度を想定しています。
1.9月第1週(8/31~9/4)主なイベントと予定
8/31
日本 7月小売売上高
日本 7月鉱工業生産指数
日本 日工営、東和フード、OKウェイヴ、マクロミル、トリケミカル
ウチダエスコ、日精蝋、パイオラック、オリバー、イトーキ、内田洋
菱洋エレク、サンリツ 各決算
米 クラリダFRB副議長、バーチャル討論会参加
米 国債償還 2年債(385億ドル)
5年債(350億ドル)
7年債(290億ドル)
米 アトランタ連銀総裁、バーチャル講演
中国 8月製造業PMI
中国 8月非製造業PMI
印 第2四半期インドGDP
英 休場(バンクホリデー祝日)
9/1
日本 7月有効求人倍率
日本 7月完全失業率
日本 7月住宅着工戸数
日本 7月建設工事受注
日本 7月百貨店売上高
日本 7月スーパー売上高
日本 7月消費者態度指数
日本 8月東京都消費者物価指数
日本 伊藤園、ダイサン、ナンシン、アインHD 各決算
米 8月自動車販売
米 8月ISM製造業景気指数
中国 8月財新製造業PMI
豪 中銀政策金利
ブ 第2四半期ブラジルGDP
独 8月ドイツ失業率
EU 7月ユーロ圏失業率
9/2
日本 若田部日銀副総裁、オンライン会見
日本 スカパーJ 決算
米 8月ADP雇用者数
米 地区連銀経済報告(ベージュブック)
米 7月製造業受注
米 メーシーズ 決算
米 クリーブランド連銀総裁、バーチャル講演
豪 第2四半期GDP
9/3
日本 8月サービス業PMI
日本 片岡日銀審議委員、オンライン会見
日本 Rフィールド、ラクーンHD、不二電機、アルチザ、泉州電 各決算
米 7月貿易収支
米 8月ISM非製造業景気指数
米 新規失業保険申請件数(~8/29までの週)
米 アラガン、ブロードコム 各決算
米 シカゴ連銀総裁、オンライン講演
中国 8月財新サービス業PMI
9/4
日本 日本ハウス、テラ、モロゾフ、日本駐車場、ケア21、ティーライフ
ポールHD、ソフトウェア、ザッパラス、アイル、ナトコ、日本スキー
ゼネラルパ、桂川電機、トミタ電機、エイケン工業、ハイレックス
フジコーポ、ファースト住、カナモト、ながの東急 各決算
米 8月雇用統計
独 7月製造業受注
2.NY市場、為替/債券 各結果(8/28)
ドル円は105円台前半中心の頭の重い展開となった。東京昼過ぎに安倍首相の
辞任観測報道が出て始まったドル売り円買いの流れは、その後の正式な辞任
発表などを経て、東京朝までドル売り円買いにつながった。ドル円はNY朝方
に105円20銭を付ける動きを見せた。東京昼過ぎに126円77銭を付けたユーロ
円がNY午前に125円20銭を付けるなど、クロス円でも円高が進行。
また、米債利回りの低下が見られ、こちらはドル売りに作用した。木曜日の
パウエル議長講演後、低金利政策長期維持見通しによる金利低下よりも、
株高期待や、期待インフレ率上昇期待などに米債利回りは上昇していたが、
ロンドン市場からNY市場午前にかけて一転して低下傾向に。米株高の動きが
落ち着いたことなどが米債の買い戻し(利回りの低下)につながった。
ロンドン朝に0.7868%を付けていた米10年債利回りは、NY昼前後に0.7113%
まで低下。午後に入って米株高の動きが強まったことで利回りは少し戻したが、
引けにかけて再び下げるなど、やや低下傾向が見られ、ドル売りにつながって
いる。
ユーロドルはユーロ円でのユーロ売りと、ドル安の動きに挟まれる中でやや
しっかり。ロンドン午前に続いてNY朝に1.1920近くまで上昇し、その後いっ
たん値を落としたが、引けにかけて1.19台を回復している。
対ドルで上昇がより目立ったのがポンドで、ポンドドルは東京朝の1.3180台
から1.3350台までの大きな上昇に。1.3320前後から1.3260台までの調整がNY
朝方に見られたが、その後再び買いが入る展開。ベイリー英中銀総裁がQE維持
などの緩和姿勢継続の意向を示したが反応は鈍かった。
https://fx.minkabu.jp/news/156265
米国債利回り
2年債 0.127(-0.031)
10年債 0.721(-0.031)
30年債 1.501(-0.009)
期待インフレ率 1.778(+0.029)
※期待インフレ率は10年債で算出
28日のNY債券市場は利回りの低下が目立った。昨日はパウエル議長講演を
受けて、低金利政策の長期維持期待が重石も、株高や、予想インフレ率上昇
期待が押し上げる形で利回りはやや上昇を見せた。今日は株の堅調地合いを
維持も値動きは落ち着いており、低金利政策長期維持見込みによる利回り低下
や、週末を前にした調整などの動きが勝った。
米10年債利回りは一時0.71%台を付け、引けも0.721%と低め。英10年債、
カナダ10年債なども利回りが低下している。
https://fx.minkabu.jp/news/156258
3.NY株式市場 結果(8/28)
NY株式28日
ダウ平均 28653.87(+161.60 +0.57%)
S&P500 3508.01( +23.46 +0.67%)
ナスダック 11695.63( +70.30 +0.60%)
CME日経平均 22950 (大証比:+67 +0.29%)
木曜日のパウエル議長講演で緩和政策の長期維持姿勢が示されたこともあり、
株高の流れが継続。もっとも、このところ上昇してきた後ということもあり、
週末を前にしたポジション調整の動きに、朝方わずかながら前日比マイナス
圏を付けるなどの動きも見られた。
年初来でプラス圏に浮上してきたことで、新型コロナウイルスからの経済の
再開を期待しての株の買い戻しに一服感が出ていた面も。
もっとも基調はまだしっかり。すぐに買い戻しが入ってプラス圏回復すると、
午後は一段高となり、夕方に一時28733.35ドルまで。引けにかけて
少し調整も、地合いの強さを感じさせる展開となった。
ダウ平均採用銘柄では、今週いっぱいで採用銘柄から外れるエクソンモービル
とレイセオンが2%を超える上昇。インテル、マイクロソフトなどのハイテク
関連、コカ・コーラ、ウォルマート、ディズニーなどもしっかり。昨日大きく
上昇したトラベラーズに調整売り、ウォルグリーンなども安い。
ナスダックは反発もGAFA銘柄はまちまち。エヌビディアが4%を超える
大幅高も、朝方強かったテスラが1%超の下げ。SNS関連ではツイッターが
上昇もフェイスブックは軟調という展開。
その他銘柄で、半導体メモリーのウェスタンデジタル、クルーズ関連のカーニ
バル、ノルウェージャンクルーズなど強い。グローバルECのイーベイは売り
が目立った。
https://fx.minkabu.jp/news/156256
4.NY市場、原油先物10月限、金先物12月限 各結果(8/28)
NY原油先物10月限(WTI)
1バレル=42.97(-0.07 -0.15%)
NY原油は期近が小幅安。ハリケーン「ローラ」の影響は軽微の見方から動意
薄の展開。閉鎖されていた石油施設が順次稼働を開始される見込みで供給懸念
が解消されつつあるなか、被害が軽微だったことで、今後の需要懸念も大きく
ならなかったため、週末を控えて玉整理中心にもみ合いとなった。ドル安や米
株高を映して、小幅プラス引けする限月が多くなったが、商いの多い期近2本
は小幅安で引けた。
https://fx.minkabu.jp/news/156264
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1974.9(+42.3 +2.2%)
金12月限は急反発。時間外取引では、ドル安を受けて買い優勢となり、30ドル
を超える上げ幅を維持して推移。日中取引で、序盤の取引で上げ幅を削る場面
が見られた。
しかし前日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演でインフレ容認
を示し、米国の長期金融緩和政策の維持が確認されたことや、ドル安を背景に
買い意欲は強く、再上昇。後半から終盤の取引も月末を控えた利食い売りを
吸収し。 40ドルを超える上げ幅を維持して引けた。
https://fx.minkabu.jp/news/156262
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