博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

張紀中版『西遊記』その6

2012年05月23日 | 中国古典小説ドラマ
張紀中版『西遊記』第31~36まで見ました。

西梁女国を抜け出したはずが、また舒暢演じる女王が出て来たと思ったら、その正体は唐僧に一目惚れしてしまって彼を誘惑すべく女王に化けた蠍子精でした\(^o^)/ で、その蠍子精に攫われて「死にたくなかったら私と結婚しな!」と迫られてしまう唐僧。つくづく女難と縁が切れない坊主だなと(^^;) その蠍子精も何だか偉そうな鶏の化身の昴日星官に退治されてしまいますが、彼女は本当に唐僧を愛していたというオチに。このドラマでは妖怪の異性の人間に対する感情はみんな純愛ということになってるのか……

その後は俗人を打ち殺したということで、悟空が唐僧から二度目の破門を言い渡され、そのドサクサに紛れて悟空の偽物が登場。唐僧や八戒・悟浄はもちろん、こういう時に頼りになるはずの観音菩薩すらもどちらが偽物か見抜けないということで、いろんな神仏にたらい回しにされた挙げ句、最後にはお釈迦様が偽物の正体が六耳獼猴だと見破りますが、六耳獼猴の造型は何だか『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムのようです。

六耳獼猴の一件が片付いた後、一行は灼熱に包まれた火焔山に到来しますが、そもそも火焔山が出来たのは悟空が五百年前の「大閙天宮」の折りに太上老君の八卦炉を破壊したのが原因ということで、彼が責任を持って火消しをせざるを得ない状況に…… 

火焔山の火を消せるのは芭蕉扇のみということで、芭蕉扇の持ち主の鉄扇公主(羅刹女)とその夫の牛魔王が登場。と言っても牛魔王は若い女狐の玉面公主とよろしくやっており、鉄扇公主とはすっかりご無沙汰。その隙を突いて悟空が牛魔王に化けて鉄扇公主から芭蕉扇を騙し取ろうとしますが、彼女から甘えられてどう対応したものか戸惑う悟空が見ていておかしい(^^;)

で、最終的に悟空らと牛魔王・鉄扇公主との戦いとなるわけですが、天界から托塔天王らが援軍に駆けつけ、牛魔王夫婦が追い詰められていきます。一粒種の紅孩児を観音菩薩に拉致られ、夫が若い女に浮気するといった修羅場を経ても土壇場で互いをかばい合う牛魔王と鉄扇公主。こんな所で夫婦愛を見せつけられるとは(´;ω;`)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする