博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大内密探霊霊狗』

2009年09月06日 | 映画
『大内密探霊霊狗』

王晶(バリー・ウォン)の新作映画で、宮廷007物です。宮廷007物というのは、周星馳の『008 皇帝ミッション』とか『決戦紫禁城』とか、その類の作品ですね。

内容の方はと言えば、宮廷で皇帝の1人娘彩雲公主の婿をめぐって比武招親が行われることになり、4人の外国の王子が婿候補のはずが、なぜか古天楽(ルイス・クー)演じる御前侍衛の霊霊狗と佟大為演じる霊霊虎(御前侍衛は全部で12人いて、それぞれ十二支にちなんだコードネームがついている。)も参加することになります。

で、この比武招親に皇位簒奪を企む寵姫・西宮娘娘の一族や、倭寇と結託してやっぱり皇帝暗殺を企む太監の曹仁超(これを樊少皇が演じています。)、更にその曹仁超を仇と付け狙う袁若男らの思惑が絡んできて……と、王晶お得意の筋が入り組んでいるようで実は入り組んでないハチャメチャストーリーに仕上がっています。

主役の霊霊狗は武術よりも発明が得意という設定で、気球やら軟猬甲やらロボットやら様々な珍兵器を発明しますが、この辺はマンマ『008 皇帝ミッション』だなあと…… あと、それなりにバリューがあるはずのヒロイン役徐熙媛(バービー・スー)がちゃんとお笑いシーンを演じているのがすばらしい(^^;)

『雪山飛狐』以来ドラマ作品がパッとしない状態が続いていた王晶ですが、映画ではこういう普通に楽しめるお笑い大作を撮っているのを見ると、もう一度映画に専念した方がいいんじゃないかと思ってしまいます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする