博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『包青天之八 烏盆記』

2007年05月19日 | 中国古典小説ドラマ
『烏盆記』(全3話)を鑑賞。

行商人の李浩は妻子のもとへと戻る途中で、積み荷に目のくらんだ陶工の丁千に殺されてしまいます。李浩の遺体は燃やされて灰となり、更に陶土と混ぜ合わされて烏盆(黒い鉢)にされてしまいますが、彼の魂はこの烏盆に乗り移り、たまたま烏盆を買い求めた王進に自分を殺した犯人を処罰するよう包拯に訴え出て欲しいと要求します。

王進は烏盆を抱えて開封府にやって来ますが、包拯は王進の話を信じずに訴えを取り下げさせてしまいます。一方、李浩の妻子も彼が何者かに殺されてしまったことを察して開封府に訴え出ますが、殺人の証拠がないということでやはり訴えを取り上げてくれません。しかし犯人の丁千の方は李浩の家族や王進をも始末してしまおうと魔の手を伸ばし……

このエピソードは『三侠五義』に元ネタがありますね。(あるいは更にさかのぼって『包公案』がネタの源流なのかもしれませんが。)

李浩は殺された後も割合自由に人々の前に姿を現すことができますが、門神に邪魔されて開封府に入れないとか、陽の気が強すぎて自分の陰気が削がれてしまうので幼い息子や包拯には触れられないとか、難儀なことこの上ない幽霊です(^^;) この李浩がどのようにして家族や王進を悪漢から守り、包拯と対面を果たすのでしょうか。
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『パッチギ』

2007年05月19日 | 映画
昨晩は日テレ系で放映の『パッチギ』を見てました。

メインの日本人高校生と在日朝鮮人の女の子との恋愛もさることながら、脇役たちの行動も60年代の空気を映し出しているようで面白かったですね。

軟派な男子高校生だったのが世界情勢に興味を持つようになり、ベトナム反戦活動に関わるようになった主人公のツレ。世界中を旅してヒッピーになってしまったオダギリジョー演じる大学生。「地上の楽園」と宣伝されている祖国北朝鮮への帰還を夢見る朝鮮学校の番長。『毛語録』を片手に左翼的な理想を生徒に熱く語る主人公の担任教師…… 最後の担任教師は監督一流のギャグだと信じたいですが(^^;)

在日朝鮮人問題については、「結局拳を交えるか××を交えないと互いにわかりあうもクソもないんじゃ!」と言いたかったんでしょうなあ。
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