想い出の小箱Ⅱ : 徒然草子

日常生活の中で感じたことを、徒然なるままに記述する。
OCNブログ人「想い出の小箱:レコード・コレクションからの続き。

残業代ゼロの動きは筋違い

2014-04-25 13:03:29 | 社会・経済

 

 

 

労働市場の規制緩和の一環として、「産業競争力会議」で残業代ゼロが検討課題に挙がっている。

 

これがアベノミクスの第三の矢だとすれば筋違いだ、

 

報道によると、年収1千万円以上の社員はともかく本人が同意した社員も対象になっているようだ。

 

年俸が1千万円以下でも、給与が年俸制で、労働時間も規制されない労働者の場合、残業代が発生しないのは当然であろう。

 

我々の年代のサラリーマンの場合、係長になると、タイムカードがなくなり、椅子が肘付きになり、役職手当がつく代わりに残業代がなくなり、多くの社員は手取り給与が減ったものだ。

 

それでも、今後、だんだん給与が上がるという期待があればこそ、特に不満はなかったが、高卒社員や残業の多い部署の社員の中には、係長に昇進したくないという者もいた。

 

いわゆるダラダラ残業で、会社にとっては迷惑な残業があることも事実であるが、現在は、サービス残業の問題の方が大きいのではないか。

 

残業が多いということは、定員が不足していることであり、会社は人員を増やすより、残業代を払う方が労働コストが安いと判断している面を忘れている。

 

残業代をゼロにするより、残業をなくす努力をする方が先ではないか。

 

雇用関係が平等でない労働市場において、本人が同意すれば残業代をゼロにできるというのは問題がある。

 

残業代を含めて、生活が成り立っている弱い立場の労働者を守る手立てが必要だ。

 

会社と従業員の関係に変化が生じ、いろいろな問題が生じているが、もう一度考え直す必要がありそうだ。