現在、囲碁界は井山6冠の独り舞台だが、期待の新星が登場した。
今季本因坊リーグ入りしたばかりの伊田七段が、プレーオフで山下九段を破り、井山本因坊への挑戦権を獲得したのだ。
今期季リーグ入りしたことで、四段から七段に特進し、挑戦者になったことで一気に八段に昇段する。
このところ、山下九段が、井山との対戦ではやや精彩を欠いているとはいえ、棋聖戦の挑戦、本因坊リーグでもトップを走っていたので、結果だけ見ると決して調子が悪いというわけでもなさそうである。
しかし、私の眼には、井山との対戦の中身を見ると、少し狂いが生じているように思える。
以前に、井山に勝つのは、アレルギーのない河野、村川あたりかと書いた覚えがあるが、そういう意味では、この対戦はとても興味深い。
期待の新人として、村川七段、伊田七段、余七段、一力四段、冨士田三段等の名が挙がっているのは知っているが、碁自体はあまり見たことがなく、棋風もわからない。
挑戦手合いが始まるまで間があるので、彼の本因坊リーグでの対戦棋譜を並べてみよう。