昨年のブログで書いたように、日本国内の原発がすべて停止し、電力不足が現実の問題になってきた。
昨年の大震災後、計画停電が実施されたが、再びあのような状況になるのであろうか。
昨年の段階で、原発が止まれば、電力不足になることは十分予想されたが、その対策がとられてきたとは思えない。
皆、多分何とかなると思っていたのだろう。
停止している火力発電設備があることは事実だが、継続して稼働した場合、老朽化した設備に負荷がかかり、突然故障するリスクがある。その場合は停電につながると思わなければならない。
大きな地震、津浪が来た場合、沿岸のコンビナートと原発のリスクは同程度と思われるが、事故後の被害は、原発の方がはるかに甚大であるだけに、「電力が不足するから稼働する」という論理だけでは通用しない。
一方、恒常的な電力不足は、日常生活だけでなく、電力コストの上昇で、経済的な影響も大きい。
我々日本人は、電気を水や空気のように、いつでも充分に手に入るものと甘えていないだろうか。
我々の周りを見れば、電気の無駄使いは、一杯あることに気づくだろう。
電気が安いからと、一時オール電化住宅が宣伝されたが、電気を使いすぎないスマート・ライフを皆が心掛ければ、すぐには無理としても原発なしで生活できる社会が実現できるかもしれない。
政府としては、景気の悪化を防ぎ、電力需要を低減するため、スマート・メーターの普及や省エネ電気製品への買替え促進のための知恵を絞る必要があろう。
問題はことしの夏である。猛暑にならないことを祈るばかりだ。