レッド・ニコルス物語
大学在学中の誕生日に、誰も祝ってくれる者がなく、河原町に映画を観に出かけた。
めぼしい映画がなく、「五つの銅貨」という映画が目についた。サッチモが出演しているということで、観ることにしたが、あまり期待していなかった。
ジャズは結構聴いていたが、レッド・ニコルスについてはあまり知らなかった。
観終わって、まるで掘り出し物を得たような気分であった。
そして、レコード店を探して、このレコードを購入した。
彼が、日本で知られるようになったのは、1960年に封切られたニコルスの伝記映画「五つの銅貨」によってであろう。映画で、55歳のニコルス自身が演奏したというから驚きだ。
映画も良い出来であった。ニコルスの娘の幼少期を演じた女の子(名前が思い出せない) は、「禁じられた遊び」のブリジット・フォッセー、「鉄道員」のエドアルド・ネヴェラと並んで、とても印象に残る子役の一人である。今はどうしているのであろう?
下のレコード・ジャケットは、この映画のサウンド・トラックLP(LONDON SLH 77)である。映画のシーンが思い出される。