菅首相もIOCバッハ会長も、日本の感染者急拡大と五輪開催の関係を問われたときに、「何らエビデンスがなく関係はない」と答えた。本当にそうなのか。この話を聞いて思い出すのが、ある事件の現行犯を捕まえてその犯行を問うと、「やってない、知らん」とうそぶく。これによく似ている。容疑者に例えては申し訳ないのだが、五輪の主催者に現象の因果関係を問うても「知らんよ、関係ないよ」と答えるに決まっている。
それでは本当に関係ないのか、責任はないのか。明らかに前代未聞の感染爆発が起こっている。マンボウ(蔓延防止措置)や緊急事態宣言にもかかわらず、人の外出(人流)や三密が明らかに甚だしい。街へ出て実際に駅や繁華街をみればすぐそれと分かることだ。これはなぜかというと、自粛にくたびれた人やワクチンを打った安心感のある人や感染が軽症と高をくくった比較的若い世代が外出しているからである。ではなぜ自粛が緩んだのか。五輪の開催雰囲気がどうしても華やかなワクワク感やお祭り騒ぎを起こさせてしまうからではないのか。こうして人流に加速が与えられたというわけである。かつデルタ株が主流となり感染力が大きくなった。それで感染者が急拡大したと言われている。五輪は感染への加速力があったのである。
五輪開催中のテレビの放映にも関係がある。どのチャンネルも大抵は五輪放送である。メダルがどうしたこうした・・・。これでは五輪に夢中になって浮かれた気分になるのは避けようがない。家で閉じこもっていろというのがそもそも無理な話だ。観戦に来てはならないと言っても無理だ。無観客は競技場の外では実現できていなかった。
ところでパラリンピックはどうなるか。五輪はパラピックも含んでいる。JOCはパラピックも中止しないだろう。強行は目に見えている。この行く末を見ないと本当の評価はできない。多分結論は変わらない。
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