(童話)万華響の日々

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伊方原発の高裁判決について  再稼働差止仮処分取り消し

2018-09-27 17:02:07 | 千年大災害と脱原発・核廃絶推進の闘い

伊方原発(3号機)の再稼働を高裁が容認し差し止め仮処分取り消しとなった(9/25)、異議審の論点は原発から130km離れた阿蘇山の噴火の可能性についてである、朝日新聞の記事によれば、

「三木昌之裁判長は決定で、火山に関する原子力規制委員会安全審査の内規(火山ガイド)について、噴火の時期や程度を「相当程度の正確さ」で予測できることを前提としている点を「不合理」と述べた。

 一方、阿蘇山の破局的噴火については「頻度は著しく小さく、国は具体的な対策をしておらず、国民の大多数も問題にしていない」と指摘。「発生の可能性が相応の根拠をもって示されない限り、想定しなくても安全性に欠けないとするのが社会通念」とした。

 そのうえで、阿蘇山に関してこうした根拠は示されておらず、破局的噴火以外で火砕流伊方原発に達する可能性は十分小さいと判断。伊方原発の立地は不適ではないと結論づけた。」

この裁判長の判断はどこかおかしい、原子力規制委員会の火山ガイドを噴火の時期や程度を「相当程度の正確さ」で予測できることを前提としている点を「不合理」と判断したが、多くの火山学者は今の科学レベルでは原発が稼働している期間、各原発によって異なろうが運転期間である概ね40年か60年であろう、その期間に破局的な噴火、阿蘇山の噴火や、その火砕流が起こるか否か分からないという、

普通であればここで慎重になるべきで、従って原発再稼働は不安であるとすべきであろう、だが裁判長の判断は違った、「社会通念」という曖昧模糊とした人間的社会的な経験則に頼ることにした、国も国民も不安を抱かず何の対策もしていないから安全なのだ、というのが「社会通念」であり、この社会通念に従って阿蘇山の噴火は原発稼働期間内で起こらないのだ、これが審決である、

社会通念がこの近年たびたび裏切られ、常識の危うさを思い知らされ「想定外」の出来事であったと何度叫んだことであろうか、自然災害に関して言うならば、かつてない巨大な、味わったことのない豪雨が、雷雨が、突風が、台風が、竜巻が、日照りと高温が、・・・・更に新たな自然の脅威が、または人工の災害が今まさに起こり、起こって、また起こりうる、従来の高々300年ぐらいの記録からでは知らなかった、予測不能のようなレベルの災害が起きる可能性がある、これが現在形成されつつある常識であり社会通念である、この地球規模の変化に気づかず産業革命以後あるいは明治以後の短い期間に取り込んだ経験からくる社会通念など何の判断基準になろうか、自然に対する畏敬の念に復帰することこそ求められている、平凡で幸せな生活や社会が明日も続いてほしいという望みでしかない、それは分からぬでもないが裁判官ならば小市民的立場を離れ厳しい見方に立つべきなのである、高裁の判断は謙虚さを欠いた幼稚な将来への安寧期待でしかない



未曽有の災害予防と命を守るために金を使ってほしい

2018-09-06 21:17:07 | 社会診断 難民

夏休みを取らせていただいた、PCはいつの間にか正常化していた、約40日間、別にどこかへ旅に行ったという訳ではなく、猛暑の続く毎日に筆を休みたくなった、しかしこの間は予想通りの酷暑の連日で熱中症にならないように熱さから逃げ回る毎日であった、この熱さからの逃避の連日は結構疲れた、そこへ台風が毎日1個生まれて襲来、特に12号と21号は酷かった、12号は日本列島を時間をかけて逆走したし、21号は風速50~60m/sという怪物であった、大阪が狙い撃ちされ電柱が500本も倒されいまだに多くの地域で停電が続いている、関西空港は約8000人が足止めを食らった、その最中に今日午前3時過ぎに北海道胆振地方で震度7の大地震発生、その結果道内の電気が全て止まってしまった、回復は何時かわかっていない、いまの日本はボロボロになりつつある、

これが今の日本の現実である、自然災害は局地に留まらず広域化し複数の自然災害が同時発生あるいは並行して発生する、また連続して発生する、避難民となる可能性はどこでも誰にでもあり得ることとなった、異常が通常化した、想定外が通常化した、いままで見たことも経験したこともない世界が当たり前に起こっている、しかも日本だけに限ったことではなく、多くの国にとっての国難、人間にとどまらず多くの生物にとっても非常な災難というべきである、こんな時に軍事費(防衛費)の増額に意義があるのだろうか、国家予算の使い道が違いはしないかといいたい、命を守る行動を取ってくれというならば、予算をそのために用いるべきではないのか、復興ばかりに注力するのではなく新しい防災技術が必要になっている