(童話)万華響の日々

いつもご訪問ありがとうございます、ブログ開始から大分心境も変わってきました

福島に「被ばく者手帳」を、という呼びかけを是非進め実現したいものだ

2016-03-31 22:21:05 | 三陸の復興応援支援

3/31東京新聞で注目すべき{福島に「被ばく者手帳を」 医療補償求め市民団体発足}という記事、

広島や長崎で原爆投下によって被爆した人には申請によって「被爆者手帳」が渡され医療費、介護費などが国費によって賄われる、それと同じ発想で福島の原発事故で発生した核物質で放射性被ばくをした人に「被ばく者手帳」を交付し健康被害を国が負担しようというものだ、現在は事故当時18歳以下の人に補助する制度があるが、18歳を超える人には何ら特段の補助がないという、これは全くおかしな話である、認定には細かい条件を詰める必要があるが、この民間の呼び掛けには協調すべき重要な意義があると思う、

以下全文参照

東京電力福島第一原発事故の被災者向けに「被ばく者手帳」を国に交付させ、医療や健康診断を無料で受けられるようにしようと、「福島に被ばく者手帳を作る会」が設立された。四月十六日午後一時からビッグパレットふくしま(郡山市)で設立説明会を開き、会員や賛同者を広く募る。 (坂本充孝)

 現在、福島県は十八歳以下の医療費は無料。さらに事故後に始まった県民健康調査で事故当時十八歳以下で甲状腺がん、その疑いがあると診断された人には、調査名目の予算で手術費などをサポートする制度がある。しかし、これを超える年齢の県民には原発事故に関わる特段の医療費補助はない。

 「作る会」の発起人代表は、郡山市で広告代理店を経営しフリーペーパーを発行する三田公美子さん。顧問に佐藤彌右衛門・会津電力社長、吉原毅・城南信金相談役、河合弘之弁護士、民俗学者赤坂憲雄氏らが名を連ねる。

 設立趣意書によると、会の目的は、原発事故で放射線被害を受けた福島県民に、原爆被ばく者と同等の公的医療保障を確保するよう国に要求し、法律を作らせることや、恒久安定的な制度として実行させることなど。

 具体的には、被災の証明書ともなる手帳を交付させ、手帳を提示した者が、全国で医療費を免除され、無料健康診断を受けられる権利の取得を目指す。

 手帳交付の対象者は、原発事故当時に福島県にいた人、事故後に救助、収束作業などで福島県に入った人が中心。細かな線引きは今後の議論で詰める。三田さんによると、現在の会員は約五百人。県外からの賛助会員も集まっているという。

 三田さんは「原発政策を容認し、環境を汚した責任は日本人すべてにある。特に子どもたちには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。国は原発事故による健康被害の存在を一切認めないが、将来にわたって補償させる制度を、子どもたちへの謝罪として作っておきたい」と話している。

 問い合わせは、三田さんが経営する企画室コア=電024(961)8822。

 
 

乙武氏の自民党による参院選担ぎ出しは中止のようだが

2016-03-30 21:31:39 | 社会診断 政治

乙武氏の自民党による参院選出馬要請問題はどうやら決着したようだ、3/30朝日新聞によれば以下のようである、ーーー{自民党は夏の参院選で、「五体不満足」などの著書で知られる作家の乙武洋匡氏(39)の擁立を見送る方針を決めた。週刊新潮が報じた乙武氏の不倫問題への批判が高まり、公認すべきでないと判断した。自民は当初、東京選挙区か比例区での擁立を検討し、4月上旬にも正式発表するよう調整。しかし、不倫問題が発覚し、乙武氏本人も事実関係を認めて自身の公式ホームページで謝罪した。ーー党関係者は「乙武氏を公認すると、さらに女性票が離れかねない」}ということである、

計算高い自民党は乙武氏を見捨てたのであろうか、参院選前に一身上の罪を認め恥じて謝罪したにもかかわらずだ、彼の妻も謝罪したというのにだ、他の自民党議員が不祥事を次々とおかした場合には本人が謝罪すればそのまま居座らせているではないか、まだ議員になっていないものは議員数になっていないから切り捨てても良いという判断らしい、3分の2を構成する現議員はよっぽど大事らしい

障害者福祉を始めとした社会福祉の対策に関して格好の人物であったのに自民党は実にたやすく諦めたものである、今後の乙武氏はどうなるのか彼の動きには眼が離せない、単純に社会活動から姿を消してしまうようには思えない


 


乙武氏の不倫告白と自民党が参院選立候補者に担ぎ上げる行方はどうなるか

2016-03-25 22:31:06 | 社会診断 政治

乙武氏の不倫報道と本人が五人の女性と不倫関係にあったことの告白、彼の妻が謝罪したということ、さらに自民党が今夏の参院選の有力候補として担ぎ出そうとしていたこと、ここにはしたたかな計算があるとしか思えない、政治家の不倫問題は議員になってから発覚すると格好のスキャンダル問題となり、特に大臣の場合は総理の任命責任などが追及され、場合によっては大臣辞任ということになりかねない、

元アメリカ大統領ビル・クリントンの不倫問題は妻 ヒラリーのかばいと謝罪で収まってしまった、乙武氏の場合でも選挙前に潔い告白をしたことや妻の謝罪などで逆に人々のある意味で好感を得るのではなかろうか、そして結構な票が与えられて政治家の道が開かれるのではなかろうか、、果たしてこれだけ明白となった汚点(?)を有する人物を自民党はどうするのか興味深い、

ちょっと性質が違うかもしれないが前経済再生相の甘利大臣の辞任劇を思い出さねばならない、潔い涙の辞任は逆に人々の同情を買って安倍政権は支持率が上がったほどであった、安倍政権はより強力となって参院選に臨むだろう、今回も乙武氏をそのように活用し、参院選を乗り切ろうとする感じがあるが果たして・・・・


映画 愛を積むひと 日本 2015年

2016-03-22 21:27:27 | 映画の印象

人間は色んな性格や過去を背負った者たちが支え合ってこそ生きてゆける、石積みも大小様々な色んな形状の石が絡め合い埋め合いながら壁を形作る、愛を積むということもそういうことだ

全文を別ブログに掲載しています、下記をご覧下さい
⇒「映画の真相とその隠された深層」


カラヴァッジョ展 国立西洋美術館 を観た 暗闇の中から浮かび上がる皮膚の生々しさ

2016-03-20 19:16:32 | 展覧会

上野 国立西洋美術館で開催中のカラヴァッジョ展、ミケランジェロ・メリーダ・カラヴァッジョ(1571~1610)、38歳で没した彼の残存する作品は60点、そのうちの10点が今回の展示品、カラヴァッジョの継承者たち(カラヴァッジェスキ)の作品も同時展示、カラヴァッジョの劇的な明暗法とリアリズムはその後のルーベンスやレンブラントなど17世紀の画家たちに大きく影響したそうだ、

  展示は風俗画(占い、酒場、音楽)、風俗画(五感)、生物、肖像、光、斬首、聖母と聖人の新たな図像という七分類で構成される約50点、兎に角カラヴァッジョの特徴はリアルな描写と暗い(暗黒の)背景、その中でも初期の作品「女占い師」は明るい背景と明るい表情の人物が分かりやすい、

 

今回のポスターにも使われている「トカゲに噛まれる少年」はその瞬間的な恐怖に引きつった表情が捉えられている、ただトカゲの姿が暗い中に溶け込んでいて全貌は分かりずらかった、変わった題材だと思う、ピエトロ・バオリーニという作者による「カニに指を挟まれる少年」というのもある、こっちの方が分かりよい、カラヴァッジョの代表作「バッカス」も展示されている、

非常にショッキングなのが斬首という分類に属する絵画だ、首を切られた「メドゥーサ」、カラヴァッジョ作ではないが「ダビデとゴリアテ」、「ユディトと侍女」、「ゴリアテの首を持つダビデ」など、このようなまがまがしいものが画題となっていることはこの時代の特徴であろう、

聖人の部類ではマグダラのマリアが多く取り上げられている、カラヴァッジョ「法悦のマグダラのマリア」、グリエール作「改悛のマグダラのマリア」、ジェンテイレスキ作「懺悔のマグダラのマリア」などいずれも圧倒的な印象を受けた、

エッケ・ホモ(この人を見よ)という題名の傑作、役人や法律学者らに取り囲まれ縄に縛られてはいるが穏やかで静かな表情のイエス・キリストの姿が描かれている、カラヴァッジョの内面を表すようだ、
ときまさに受難週である、時宜を得た展覧会といえよう、

  一つ記憶に残った傑作があった、タンツィオ・ダ・ヴァラッロ作「長崎におけるフランシスコ会福者たちの殉教」(ミラノ、ブレラ絵画館蔵)という傑作で長崎で殉教した二六聖人のことだと思う、日本にとって重要な絵画が展示されていたわけだ、その他カラヴァッジョが刀剣の不法所持をしていたという証書なども展示されていて興味を引く

 バッカス

法悦のマグダラのマリア

 

エッケ・ホモ

 


介護職賃上げ法案否決は安倍政権の介護離職ゼロ政策とアベコベではないのか

2016-03-19 20:34:04 | 千年大災害と脱原発・核廃絶推進の闘い

3/17東京新聞「介護職賃上げ法案否決」なる記事にはガッカリさせられた、衆院厚生労働委員会にて16日、介護や障害者福祉分野で働く人たちの賃金を平均月六千~一万円引き上げる民主、共産、維新、社民、生活の五野党共同提出の処遇改善法案を採決し、自民、公明、おおさか維新の会の反対多数で否決されたそうだ、

17日の衆院本会議で否決されて廃案となる、処遇改善法案はホームヘルパーらが賃金の低さから離職することがないように賃上げ費用を政府が負担するようにする内容、必要額は約年千八百億円と見込まれる、(以上は東京新聞3/17)介護職員の月給はホームヘルパーで平均約22万円と、全産業の平均より11万円ほど低い。昨年4月の介護報酬改定で職員1人あたり月1万2千円分の給料アップができるよう加算金が増額されたが、「さらなる改善が急務だ」(民主)としている。(以上は3/3朝日新聞から抜粋)

安倍政権は介護離職ゼロを目的にしたはずだがこの介護職賃上げ法案否決は解せない、言ってることとやってることがアベコベではないのか、財源年千八百億円などすぐ工面できる、原発もんじゅや再処理工場関係などを中止したらすぐ出てくる財源である、予算の使い方を考え直してほしいものだ


「アルファ碁」から分かったこと、人口知能は着実に人間の領域に近づいてきた

2016-03-17 20:30:02 | 社会診断 政治

人工知能(AI)の「アルファ碁」が世界トップのプロ棋士と5戦を戦って4勝1敗だった、「アルファ碁」はグーグル社によって開発されたもの、碁はチェスや将棋よりも変化がはるかに大きいからAIにはまだ人間には勝つ力がないだろうと大方の予想だったそうだ、ところが蓋を開けてみたら予想を遥かに超える力量であったという訳だ、

「アルファ碁」は過去の棋士たちの棋譜を学んで過去の経験を可能な限り詰め込み、そこから新しい戦いに臨んでもそれを形勢判断し盤面を読み切ってしまう、対局を観察していたトップ棋士たちは口を揃えて「人間よりも見えているものが違う、少し上を行かれているようだ」という評価をした、これはどういうことかな、SFの世界に近づいたということかも、人間の判断を超えるAIがついに現れたということか

ただし、あくまでも囲碁や将棋の世界の話、複雑難解な局面を読み切って形勢判断し打つ手を出す場合に限られる、人間のようなあやふやなアナログぽい不合理な面を持つ頭脳に近づくのはまだまだ先だろう、AIに任せられる場面は限定的に選択されねばならない、そのうちAIの活動範囲を法律で囲わねばならなくなる、だが着実に人間の領域に近づきつつあるのは確かだ、


映画  ハンナ・アーレント    ドイツ/ルクセンブルク/フランス   2012年

2016-03-16 20:31:10 | 映画の印象
アイヒマンの悪は凡庸な悪である、アイヒマンが自白するところによれば彼は組織の命令・法律に単純に従った木っ端役人に過ぎない、思考することを止めた単なる歯車でしかない、それが貨車に詰められるだけの囚人を詰め込みガス室へ送り込んだのであった、これが全体主義の恐るべきところであり、凡人がいつの間にか悪魔に抱き込まれてしまうというのである
 

「強まる韓国の核武装論」から見えてくる日本の核武装の実態

2016-03-15 22:17:01 | 千年大災害と脱原発・核廃絶推進の闘い

3/15東京新聞 記者の眼「強まる韓国の核武装論」は興味深いものだ、かいつまんで記せば、北朝鮮の核実験や事実上の弾道ミサイル発射を受けて韓国内では核武装論が強まっている、だがそれは国際環境的に非現実的で実現不可能といわれている、韓国の世論調査によれば四つの「感」が背景にある、

それらは北朝鮮への「警戒感」、北朝鮮を抑えらえない米中への「不信感」、そして非核保有国では唯一の使用済み核燃料の再処理ができる日本への「劣等感」であるという、この劣等感が韓国を現実的な核保有論に駆り立てるという、韓国は昨年、米国との原子力協定を改定し原則禁じられてきた再処理に一定の道を開

いたそうだ、核兵器の原料となるプルトニウム生成は韓国の悲願であったという、そこで登場したのが日本モデル、{核武装しようと思えばできるが、しない、これが核カード}、朝鮮日報は二月に「一足飛びの核武装よりも、原発稼働と再処理を通じて核保有の可能性を担保するべきだ」と提案したそうだ、

だがこうした方法は地域の核ドミノにつながり不安定化をもたらす恐れがある、韓国には冷静な議論に立ち戻ってほしい、一方で、日本は営業運転から40年超の原発が新規制基準に事実上適合した、韓国にとって日本は「核開発を視野に入れた原発推進国」だ、自国の原子力政策が隣国の核保有論を促している点に日本は留意する必要がある、・・・・・以上がソウル支局の記事である

日本の原発再稼働推進が韓国からこのような目で見られている点に注目すべきだ、隣国そして海外から見れば日本はまさに「準核保有国」と見なされても言い逃れできない、なぜ日本が脱原発できないのか、それは軍事上の理由があるからなのだ、原子力の平和利用(原発開発)というまやかしの真の狙いはこういうことであったのだろう、安全神話が3.11で崩壊して原発の真の姿があからさまになったいまこそ、世界平和のため、子孫の安全のため、声を大にして原発よさらばとしなくてはいけない


3.11後の被災地の医療は稼働病床が12%減少し治療中断に追い込まれている

2016-03-08 22:07:48 | 2020年オリンピックと東日本復興

3.11の被災3県で沿岸部の病院について5年後の稼働病床に付きアンケート調査をした、その結果は12%も減少していたことだ、(3/8朝日新聞)、

  岩手、福島、宮城の3県、患者を受け入れられるベッド「稼働病床」は3.11後に医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフが全て不足している、被災地への医療従事者の招請に対して着任希望者がほとんどいないということだ、

  アンケート結果を見ると福島県が最も酷いようだ、これは福島原発事故の影響が大きい、稼働病床が減少した結果、治療を中断せざるを得なくなった患者が多数生じている、

治療を諦めざるを得ない被災者たちの健康状態はどうか、外出しなくなった、睡眠障害がある、心の健康が損なわれる、・・・・・人口の流出がますます進み復興は停滞し空洞化が進むだろうといわれている、

  被災地だけでなく全国の多くの地方がこのような方向へ進みつつある、被災地への対策が地方の対策へと繫がるのであり、政治は地方活性化を推進しているがまず被災地を救済しなくてはいけない、オリンピックで競技場の聖火台を見落としている為政者たちにそのことが分かればいいのだが・・・・、


5年たって少しも変わらないメルトダウン燃料の動きは不気味だ

2016-03-07 21:03:00 | 千年大災害と脱原発・核廃絶推進の闘い

驚くべきずさんな東電社内管理の実態が明らかになった、しかも最も重要なメルトダウンという判定基準が3.11から5年も気づかなかったという事実、炉心損傷という表現でその場をごまかしたといわれても言い逃れできないずさんさだ、

 真実を公表せずだいぶ経ってから後出しするやり方はここでも行われたのかと思いたくなる

先日TBSテレビで炉心溶融の実態を示すシュミレーションをみたが、炉心底部にある計測用のパイプから2500度の溶融燃料が格納器に流れ落ちたというものだ、いまだに注水して炉心を冷却している、その汚染水の量も並大抵のものではない、

1,2,3号機はいずれもメルトダウンしており廃炉しかないのだが、その廃炉とする工程は本当に可能なのだろうかと改めて首をかしげたくなる、

 3/4の朝日新聞で福島県民のアンケート(回答1015人)     調査結果が出ていた、放射性物質への不安を感ずる人
は68%であり、廃炉作業が不安だという人は85%に上る、もの凄い高濃度放射能の中で核燃料デブリをどうやって取り出せるのか全く不明だ、その処分方法も全く不明だ、

 それにいまも燃料デブリが注水で冷やされているとはいえいつ水不足または注水不能状態になって放射能が大気中や水中に飛び出すか分かったものではないとそら恐ろしくなった、

 そういう意味で福島原発は「アンダーコントロール」などと到底言えたものではない、それどころか危険はあいかわらず薄皮一枚で覆われた破裂寸前の状態といっていいのではないか、3.11から5年たつがとんでもない危機に直面していると思ったほうがいい

引用記事  
2/25朝日新聞 {東電「基準、5年気づかず」 炉心溶融、事故3日後に判定可能

東京電力は24日、福島第一原発事故当時の社内マニュアルに、核燃料が溶け落ちる炉心溶融メルトダウン)を判定する基準が明記されていたが、その存在に5年間気付かなかったと発表し、謝罪した。東電は事故から2カ月後の2011年5月まで炉心溶融を公表しなかったが、基準に従えば3日後の3月14日には1、3号機について判定できていたという。

 事故では1~3号機で炉心が溶融して大量の放射性物質が漏れた。当時の社内テレビ会議のやりとりなどから、東電幹部らが当初から炉心溶融の可能性を認識していたことが分かっているが、東電は5月に炉心溶融を正式に認めるまで、会見などでは「炉心溶融」を使わず、核燃料が傷つく状態を意味する「炉心損傷」と説明していた。

 東電によると、判定基準は、10年4月改訂の「原子力災害対策マニュアル」に「炉心損傷の割合が5%を超えていれば炉心溶融と判定する」と明記されていた。東電は炉心溶融の公表遅れの理由として「判断する根拠がなかった」と説明してきた。柏崎刈羽原発を抱え、原発事故の検証を続ける新潟県の技術委員会の求めで当時の経緯を調べ直すなかで、今月になって基準の記載に社員が気付いたという。

 東電は事故発生から3日後の3月14日午前、格納容器内で測定された放射線量から3号機の炉心損傷割合を30%、1号機も55%と確認。2号機も15日夕に35%と分かった。いずれも5%を超えており、炉心溶融と判定・公表ができたとしている。当時は、この基準があることに気付いていなかったという。

 東電の担当者は「気付くのに5年間かかったことは誠に申し訳ない」と謝罪。今後は、炉心溶融の判定や公表ができなかった経緯や原因を調べるという。(西川迅)}(太字・下線はブログ筆者)

 


認知症者、JR賠償請求の最高裁判決は「徘徊事故の家族に責任なし」となった、

2016-03-06 20:59:19 | 看取りと介護道

認知症、JR賠償請求の最高裁判決は「徘徊事故の家族に責任なし」となった、ただし監督義務者の責任は総合的に判断されるべきだとした、

 この事件の経緯をふり返ってみる、2000年に愛知県大府市に住む男性に認知症が現れた、2002年親族会議をして介護方針を検討、横浜市に住む長男の妻が男性の介護のために単身で近所に住む、

2007年2月に要介護4の認定を受ける、施設入居も検討したが在宅介護を選択、2007年12月にJR共和駅で外出中に男性が線路ではねられ死亡、2010年2月JR東海は遺族に損害賠償を求めて提訴、

2013年名古屋地裁は長男と男性の妻に約720万円の支払いを命ずる判決、2014年4月名古屋地裁は妻のみに約360万円支払いを命ずる判決、2016年3月最高裁は妻と長男に賠償責任なしとの判決、

 事故当日は男性自宅にはセンサーが2か所にあって奥の自宅のセンサーはスイッチが入っていたが男性は自宅前の事務所にいてそこのセンサーはスイッチが切ってあった、

長男の妻は外で片づけをしていた、男性の妻が男性を見守っていたがたまたま少しまどろんだそうだ、その間、男性は外へ出てしまったそうだ、・・・・

認知症患者はばかにできない、ちょっとした隙をついて好きなことをする、   この事故までの経過を読んでいて家族の介護は精一杯のものだったと思わずにおれない、今回の最高裁判決は誠に妥当なものと思う、

だが、一歩家から外へ出てしまった徘徊認知症者の見守りと、事件で損害を負った被害者の救済は未解決のままだ

新聞の論調では個人賠償責任保険の補償内容拡充とか、社会全体での認知症社会に対する保証のためのシステムづくりが急務という、

認知症者を在宅にせよ施設にせよ、隔離することが正しいのか、社会の中で何らかの自由に動ける状態でもトラブルを未然に防止できる方法が見いだせるのか、取り組むべき課題はここにある、今回の判決はそういう意味で認知症社会の取り組むべき方向を与えたと言える


「介護現場 虐待生まぬために」から思ったこと

2016-03-05 13:38:55 | 看取りと介護道

「介護現場 虐待生まぬために(上・下)」3/2,3朝日新聞、を読んだが深刻に考えさせられた、介護施設で特に負担が重くなるのが夜勤である、都内のある特養での話、夜勤は午後4時45分から翌朝9時まの17時間、仮眠の2時間を含む、だが入所者のコールが90回もある、職員は2人で47人を担当、トイレ介助、おむつ交換をはじめいろんなことでコールで呼ばれる、場合によっては救急車に付き添わねばならないことも、とても仮眠が取れる状態ではない、結果としてイライラする、

介護職に就く大概の人は就職時には人の役に立ちたいという希望を持ってはいるが、次第にストレスで行き詰まる、超過勤務が常態となりうつ病などの精神疾患に陥る、職場への不安とか不満があるという人が8割を超す、どうしても入居者への接し方が乱暴になりがちだ、施設経営者は虐待が起きているかまたは起こるかもしれないと思う人が8割以上いるようだ、

そこで、何が介護職にきついかというと入居者を扱う際の体重が介護者に掛かってくること、腰痛が慢性的に起こること、多くの施設では機械化を検討している、例えばリフト、ソフトな対応としては利用者ごとに事例検討会を開き問題を組織で共有する、経営者や責任者が現場に足を運び現状を把握する、怒りが生じたら誰かに説明し相談し自分だけでため込まない・・・・

これらの対策は余裕があればこその対策だと思う、とにかく職員の数が足りない、忙しく時間に追われる、相談したいときにすぐ相談したい人がいない、休みも取れない、給料安い、・・・・過酷な職場であると思う、それにしても今の団塊世代以降の人たちが必ずお世話にならねばならない世界である、国民が貯めこんでいる虎の子預金をこの対策にやってもらわねばいけない、税金はこういうところに使わずしてどこに使うというのか、何とか折角考えている対策なんだから実現できるように予算や人を養成すべきである、政治家はもっと現場に行き実態を肌でとらえなけばいけない、


「ボッティチェリ展」を観る  上野 都美術館

2016-03-02 20:12:28 | 展覧会

東京都美術館でいま開催中の「ボッティチェリ展」を観に行った、ボッティチェリは1444年ー1510年のイタリア・ルネッサンスの画家、ボッティチェリの作品が20点、関係する画家としてフィリッポ・リッピとフィリッピーノ・リッピ(リッピ親子)の作品が20点、聖母子画を中心とする素晴らしい作品群である、

 お目当ては何といっても「書物の聖母」だ、聖書を読む聖母マリアを見上げる幼子イエス、この親子の視線のやり取りが実にほのぼのとした優しさに満ち溢れている、理想化された究極の人間美を追求した傑作、背景の薄青色の空が明るく室内を照らす、

 「美しきシモネッタの肖像」横顔をとらえた肖像画、ピンクの着衣とブロンドの髪と若々しい顔の肌色が窓の外の明るい大気の色に調和している、気品にあふれた女性の肖像画だ、

 「書斎の聖アウグスティヌスに訪れた幻視」もレオナルド・ダ・ヴィンチを想わせるような老人が虚空を見つめる、インスピレーションに突かれたかのような瞬間の表情、見事に捉えられている、

 「聖母子と聖ステファヌス、洗礼者聖ヨハネ」はフィリッポ・リッピの作品であるが、顔つきが東方風の描き方(厚い唇とか千地れた髪など)でちょっと画風が変わっているようだ、それゆえに実際の人物に近い風貌かもしれない、とにかく繊細で美しく、堪能させられた


電力自由化で電源内容示さない小売り企業、消費者のことを考えているのか

2016-03-02 16:41:31 | 千年大災害と脱原発・核廃絶推進の闘い

電力自由化まで1か月を切ったが未だに大多数の電力小売り企業が電源構成を示さない、選ぶための一番のポイントは電気代が安くなるかどうかだ、経産省はどこから買っても電気に違いはなく消費者が電源構成を知らなくとも不利益はないといったそうだ、これほど消費者を馬鹿にした話はないではないか、

 少し高くても原発電力は買いたくないと思う消費者は多いはず、また炭酸ガスの排出量が少ないバイオマス、風力、太陽光などの再生エネルギーの電力を使いたい消費者も多いだろう、ヨーロッパではドイツなどが電源構成を開示することを義務付けしているそうだ、それが当然である、いま200社ぐらいが電力小売り登録している中で3社が電源開示している、これらの企業の経営姿勢に敬意を示したい、もっと多くの企業がこれに続いてほしいものだ

なお、ベルギーではチェルノブイリ原発事故を契機に脱原子力法を2003年に法制化した(2/26朝日新聞)、2025年に原発ゼロを目指し、いま国内にある7基の原発を40年稼働で廃炉とする、ただ再生エネルギーが思うように代替化が進まず10年の稼働延長を決めた、しかし、老朽化が酷いらしく発電機トラブル、圧力容器にヒビ、圧力ポンプトラブル、火災などで6基がそれぞれ停止したそうだ、

 こんな状況でオランダやルクセンブルグなどの隣国が原発事故を危惧しているそうだ、今の電源構成は原発47.5%、火力39.5%、再生エネ(太陽光、風力)が残り10%である、再生エネの電気代が高いことが問題だという、

ベルギーで起きている原発トラブルは日本でも問題として考えておかなくてはいけない、原発電力は早晩消えてゆく運命にある、再生エネ電力に早急な開発を進めコスト削減を図ってゆくことが肝要と思う