(童話)万華響の日々

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モーツアルト レクイエム ニ短調 K626

2022-12-05 15:20:47 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

モーツアルトは1791年12月5日に亡くなった。35歳、若すぎた天才の死だ。没後231年となる。最後の作曲がこのニ短調レクイエムK626 であった。しかも未完成であり弟子のジュスマイヤーが補完したと言われている。

12月5日はモーツアルトの命日だからこのレクイエムを毎年聴いてきた。今日もNHK FMで放送してくれた。補完されたとはいえ全曲にモーツアルトの切迫した緊張感がみなぎっている。北極星の彼方から響いてくるような凛とした清らかな調べだ。

モーツアルトが最後に残してくれた安らぎの調べであった。

 

ケフェ星雲


モーツアルト ピアノ協奏曲第1番ヘ長調K37番

2022-11-26 17:25:51 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

スヴャストラフ・リヒテルのピアノ

ルドルフ・バルシャイ指揮

新星日本交響楽団 1994年サントリーホール

モーツアルト11歳の時の作曲である。

 

モーツアルトに対して、如何に若い時の作曲といえどもモーツアルトであることに変わりはない。天才は生まれながらにその片鱗を見せるのだ。あの明るさ、透明さ、軽やかさの輝きは明白である。しかし、20歳代になってからのものとは明らかな違いが感じられる。このCDは他に2曲が入っている。年代順に聴くことができ、おのずとそれらの違いが分かる。20分足らずの曲だがモーツアルトの明るく軽やかな響きに打たれる。

ピアニストのリヒテルは1915年ウクライナ生まれで1997年に84歳で亡くなった。今のウクライナのことを思えばさぞかし悲しむことであろう。

 


モーツアルト 弦楽四重奏曲11番 ハ長調(k.171)を聴く

2015-03-12 20:52:27 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

モーツアルトの弦楽四重奏曲第11番 変ホ長調(k.171)を聴く、

作曲は1773年、第1楽章アダージョの始まりに荘重な感じの序奏

があり、引き続いて軽快なテンポに変わる、第2楽章メヌエットも

軽快な感じで、第3楽章アンダンテは短調の曲、しんみりと聴かせ、

第4楽章アレグロ・アッサイで再度軽やかに明るく締めくくられる、

演奏はバリリ四重奏団 1955年の演奏録音


モーツアルト 弦楽四重奏曲第10番 ハ長調(k.170)を聴く

2015-02-08 16:42:26 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

モーツアルトの弦楽四重奏曲第10番 ハ長調(k.170)を聴く、作曲は1773年、

演奏はバリリ四重奏団、録音は1955年、第1楽章アンダンテがしみじみと

落ち着いた感じ、長調の曲であるが全体的にしんみりとした気分の曲


東山魁夷画伯が愛したモーツアルト

2011-12-14 16:22:51 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

千葉県市川市にある”東山魁夷記念館”へ久しぶりに行ってきました

東山魁夷画伯(1908-1999)は青緑色を用いた日本画で有名な方です

魁夷さんはクラッシック音楽もお好きで、中でもモーツアルトがお気に入りだったとのことです

ドイツへ出かけてコンサートにもよく通われたそうです

記念館の売店では魁夷さんが特にお気に入りであったモーツアルトの”第二楽章”を

吹き込んだCDが売られていたので購入しました

魁夷さんはあるときモーツアルトのピアノ協奏曲イ長調(k.488)の第二楽章を聴いていたときに、

脳裏に針葉樹の繋がり合う青緑色の湖畔に、一頭の白馬が現れて横切ってゆく幻想が

浮かんだそうです

これを絵に表わされたのが”緑響く”という作品であるということです(購入したCDの表紙絵)

魁夷さんにとって、モーツアルト音楽との出会いはけっこう年をとられてからで、

画壇でも不遇な時期であったとのことですが、最も幸福な巡り合いであったと述懐されています

魁夷さんのCD解説文によれば、

”人は生涯の旅路の上で幾度か邂逅と別離、親愛と忘却を重ねてゆく。

もし、長い年月を共に歩み、喜びと悲しみを共にする好伴侶に巡り合えたとすれば、

その仕合わせは計り知れないものがあるだろう。

それはこの世に在る人の場合だけに限らない。”

本当に同感です

私も以前に購入したモーツアルトのCDから気に入った第二楽章を抜き出して録音し

就床する前に聞いています

魁夷さんが選んだ曲の第二楽章のいくつかはわたしも共通しています

多くのモーツアルトファンはみなさんも同じ曲を選ぶでしょう

わたしにとっても、モーツアルトとの出会いは真に幸福な出会いといえます

わたしもどういうわけか、40歳を過ぎてからモーツアルトが好きになりました

夜、寝床に入ったらモーツアルトのCDを小さな音で聴きながら眠りに入りますが、

こんなに幸せなことはないというほどに、まさに至福のひと時だと思っています


「モーツアルトの顔」という展覧会

2011-11-24 21:14:23 | モーツアルトの楽しみ喜びそして感謝

いま第一生命保険本社(有楽町)のギャラリーで、

「モーツアルトの顔」という展覧会が開催中です。

その目玉は”クラヴィーアに向かうモーツアルト”というヨ-ゼフ・ランゲが描いた

有名な肖像画の原画が日本で初公開されているということです。

モーツアルトの崇拝者として、これは見逃せないと

有楽町まで行ってきました。

そして、観ました、渋い色合いの小さな絵でしたが

1789年のモーツアルトの顔がはっきりとわかりました。

モーツアルトの死亡する2年前ですから33歳であったことがわかります。

ほかにも、妻のコンスタンツエの肖像画などありました。

また、彼の自筆の楽譜の原本も見ることができました。

有名な「クラヴィーア・ソナタ トルコ行進曲」など数曲の楽譜でしたが、

端正な音符が五線紙に書かれていました。

薄暗い照明の中でじっと目を凝らして楽譜をみましたが

よく言われるように、書き直しの跡などは見つけられなかったように思います。

一気に、一回で音符を書き留めたのでしょう。

また、実に珍しい貴重な展示物がありました。

それは、モーツアルトの遺髪でした。

焦げ茶色で細くて柔らかそうな髪の毛のようにみえました。

真贋の鑑定までしてあったので本物だということです。

モーツアルトの遺髪を見たことは驚きでしたが、

やはり彼の珠玉の名曲を聴くことが

何よりモーツアルトを知る道だなと思っています。

それにしても、好い展覧会でした。