社員食堂のおばちゃんが松本清張賞を受賞して有名になりその後の書下しを読んだ。受賞の”月下上海”のヒロイン八島多江子が個性的でとても魅力があり、ノスタルジックな雰囲気と共にすべてが素敵だったので、もう一度酔いたいと手に取った。しかしつまらなかった。日航機御巣鷹山墜落の事故を推察させるような事柄に絡ませた話で(他人を不眠に落とし込み自分が安眠を得る…と言う訳が解らない)、日航機墜落は私たちの脳裏に深く刻み込まれた悲しい出来事、こうしたいい加減な話にはして欲しくない…と言う思いが強く全く楽しめない。社員食堂は辞められたそうですが”月下上海”の線でもっと丁寧に書いて欲しい。