小学校の低学年の頃、運動会の昼食は、
応援に来てくれた家族と一緒に、教室で食べていた。
それが、高学年になると、児童は教室で、
家族は別に用意された場所で食べていた記憶がある。
あれは、たぶん小学校5年生の頃。
運動会があった日の夕方、母が
「エイコさんがお昼にお稲荷さんを作ってきたんだけど、
お酢がなかったから、梅酢で作ったんだって!」
と、話していた。
エイコさんは、母の親友で、私の同級生の山本君のお母さんだ。
山本君は、いつもリンゴのような赤いほっぺをしていたので、
あだ名は「リンゴ」だったが、いつの間にか「リンダ」と呼ばれていた。
たぶん、当時、山本リンダが流行っていたからだと思う。
母は、運動会のお昼ご飯を、リンダのお母さんのエイコさんと一緒に食べ、
梅酢の稲荷寿司に驚いたということなのだろう。
その日、何度も、「梅酢でお稲荷さんなんてねぇ。」と話していた。
ただ、そのお稲荷さんがおいしいともまずいとも言っていない。
たぶん、おいしいとかまずいという以前に、
料理が苦手な母にとって、お酢がなければ梅酢で代用して、
ささっと運動会のお昼ご飯を作ってしまうエイコさんの機転は、
驚きだったのだろうと思う。
ずっと、気になっていた、その梅酢で作るお稲荷さん。
私もここ数年、自分で梅干しを漬けるようになって、
梅酢が自然と手に入るようになった。
そこで、昨夕、ついに念願の梅酢お稲荷さんを作ってみた。
この写真だけでは、梅酢かどうかわかりませんね。
盛りつける前に、裏返して撮った写真です。
赤紫蘇や梅干しのかけらが混じっているのがわかりますか?
梅酢のお稲荷さんは、本当においしかった!!
お揚げが甘く煮つけてあるので、寿司酢は梅酢だけで十分。
お砂糖など混ぜる必要はありません。
母も、きっとエイコさんのお稲荷さんが大好きだったと思う。(^-^)