旬刊・上原直彦 「浮世真ん中」の内『おきなわ日々記』」アーカイブ版

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ウェルカムんチュになろう

2019-03-10 00:10:00 | ノンジャンル
 「ウェルカム」は、言うに及ばず「歓迎」。「チュ」は「人」を指す沖縄口。したがって「ウェルカムんチュ」は「歓迎人」ということになる。
 「2020年に開催される東京オリンピックの際は、沖縄にも多くの諸外国人が来訪するであろう。快適な沖縄旅行を楽しんでもらうために、県民一人ひとりが、真心をもって歓迎人になろう」と、昨年半ばごろから県が打ち出したキャンペーンである。
 旅行は行き先の人々と接触が楽しみのひとつだ。観光スポットや道順を教えたり、往き交わす観光客に対して『ウェルカム』の言葉ひとつ掛け合うだけで旅行先の印象が異なるし、個人々々の旅行成果が決まってくるであろう。そこで、沖縄県民一人ひとりが片言でもよし、誠意をもって諸外国人に歓迎の意を表そうというわけだ。

 東京オリンピックを待たず、今年のゴールデンウィークは「ウェルカムんチュ」になれるかどうかの絶好のチャンスとなろう。なにしろ、まれにめぐってきた10連休。沖縄タイムス2月21日付・一面トップにそれが掲載され、{10連休 沖縄旅行人気。予約倍増 ホテルほぼ満室 3~4泊の商品好調}の見出しが躍っている。いわく。

 10連休となる今年のゴールデンウィークは、沖縄旅行の売れ行きが好調だ。県内外の旅行社によると、2月19日までの予約状況が例年の2倍となっており、すでにホテルの予約は満室に近い状況という。天皇陛下の代替わりに伴う、まれにみる超大型連休で、国内客が海外旅行に流れるのではないかと懸念されたものの、10連休を取得できる企業が限られていることから、国内で3~4泊できる沖縄への旅行需要が高まっている。
 背景には、昨年10月に10連休が決まって以降、消費者が旅行を早い段階から検討していたことや、旅行社による早期プロモーションが功を奏したことなどが挙げられる。また、「10日間も仕事を休めない」といった声もあり前半・中盤・後半と休日取得が分散したことも影響したとみられる。
 沖縄ツーリスト(OTS)によると、沖縄向けゴールデンウィーク商品の予約状況は昨年同時期に比べ約2倍の売れ行きとなっている。昨年10月に販売を始めた、先行予約の旅行商品の売り上げが好調だという。
 特に4月30日~5月2日は例年平日に当たり、価格もゴールデンウィーク前半・後半と比べ低く設定されていたことから、昨年末ごろから大型連休を見据え、予約者が増加した。
 大手のJTBは昨年末からリピーターを中心にダイレクトメールを送るなど、大型連休に向けた早期プロモーションを展開、現時点で「昨年を大きく上回る予約状況」になっている。
 ただ、旅行需要は沖縄だけではなく海外旅行も好調。OTSの担当者は「海外リゾート地への旅行需要も伸びており、現時点で沖縄旅行を『仮押さえ』している旅行者もいると話す。その上で「海外旅行の動向に左右される可能性があるため、3月以降の販売展開も考える必要がある」と注視している。
 一方、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)によると、ゴールデンウィークに予約が集中する反面、2、3月の春休みシーズンは、旅行を控える傾向にあり、両月の予約が鈍くなっているという。

 10連休の内訳を見てみよう。
 *4/27(土)
 *4/28(日)
 *4/29(月)昭和の日
 *4/30(火)天皇陛下退位
 *5/1 (水)皇太子。天皇即位。改元。
 *5/2 (木)祝日に挟まれ休日
 *5/3 (金)憲法記念日
 *5/4 (土)みどりの日
 *5/5 (日)こどもの日
 *5/6 (月)振替休日

 「ウェルカムんチュになろう!」。
 大いに賛同して、いまから心掛けをしているが、自慢するほど横文字に弱いボクは覚悟を決めている。(イングリッシュのイの字の心得はない)が、沖縄には『見いよう口よう』『手よう足よう』という慣用句がある。言葉がでなかったら、目にモノを言わせよう。手振り足振りで対応しよう。お国は異なっても同じ人間。1分ですむ話も10分~20分掛けたらコミュニケーションはとれるだろう。「ドンマイ!ドンマイ!」である。
 島うたの「ひやみかち節」に 
 ♪辺戸とぅ喜屋武岬 ヒヤッとぅ持ちゃぎやい 我したくぬ沖縄 世界に知らさ~
 《フィドゥとぅ チャンみさち ヒヤッとぅ むちゃぎやゐ わした くぬウチナー しけにしらさ
 東京オリンピックよ来たれ!ゴールデンウィークよ来たれ!