ツトムさん家の写真日記。

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第893回 世界遺産 荒船風穴 上。

2014-08-19 19:00:00 | 旅行

2014 08 15(金)


お盆休みを利用して「世界文化遺産」に登録された荒船風穴を見学訪問。
(カメラ不調のため、全ての画像はスマホで撮影。甘ピンやブレなどご容赦のほど)。

下仁田町から佐久市に通じる国道254号線を走り、途中に立てられた「荒船風穴案内板」に従って、杉林が続く狭くて急な坂道を昇ります。
標高1060mに位置する神津牧場”を通過し、道は右に折れ2分ほど下ると荒船風穴駐車場に9時10分到着。

お盆の最中で駐車場はいっぱいと思いきや、先客の車が一台駐車しているだけ、混雑を予想していただけに拍子抜け。
駐車場でトイレ休憩をしてから、徒歩で荒船風穴へ・・・・悪路の山道と思っていたのに、サンダルでも歩ける完全舗装の快適な坂道。
要所には風穴や駐車場までの距離表示の看板も設置され、まったく迷う心配はありませんが、「熊出没注意」には少々驚きです。
  

途中で見えた西上州の山々。 道路わきの岩肌に開いた穴から「冷風」が吹き出し、手軽に顔や腕が冷やせます。(冷風体験スペース
  
路傍に置かれた石仏は「馬頭観音」、その昔し荷駄運びなどで酷使され倒れた馬の霊を慰めるために建てられました。

上の駐車場から8分ほどで“荒船風穴見学者広場”に到着。勾配のある坂道ですが、下り一方なので疲れは無く爽やかなハイキング気分。

(足が不自由な人や疲れた人の帰路は無料の小型バスが用意されています。)

荒船風穴広場には飲料自販機・トイレ・管理部屋・休憩ベンチなど有り、訪れる人達には便利な憩の場所。
 
トイレの傍にも冷風を吹き出す「風穴」があり、気軽に冷感体験ができます。

荒船風穴の専門ガイドが待期し、少人数でも風穴の説明が直ぐに始まりました。
荒船風穴のある場所は、下仁田町南野牧屋敷甲という地区で標高は860mほど、下界の暑さを忘れる涼しさ。


荒船風穴の正式名は「荒船・東谷風穴蚕種貯蔵所跡」。
荒船風穴は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の一つとして、2014年6月(平26年)「世界文化遺産」に認定されました。

荒船風穴広場で写した説明看板画像をご覧ください。
 
蚕種(さんしゅ)。                              荒船風穴は春秋館が経営。赤点線が群馬・長野の県境。上野鉄道は現在の上信電鉄。

谷合に岩石が積み重なったガレ場の最下部に3ヶ所の風穴小屋(右の黒く長方形)が明治38年~大正3年にかけて造られました。


現在の荒船風穴見学通路。 風穴の一番下の3号風穴から2号・1号と訪ねます。


荒船風穴の冷気が出る仕組み。 冬の寒気で冷却した岩石の間を通り下る冷気を蚕種の保存に利用したのです。





荒船風穴近くの集落の外気温(緑色)と明治44年と平成23年の風穴温度比較のグラフ。







1900年頃から第二次大戦まで日本の生糸が世界を席巻したのも全国各地に造られた風穴のお蔭です。


蚕種(さんしゅ)が産み付けられた紙(種紙=たねがみ)。このような種紙を大量に冷蔵保存したのが風穴貯蔵所


こちらも蚕種。



荒船風穴を経営していた春秋館の絵葉書。当時としては非常に貴重な電話まで設置していました。


荒船風穴の新聞広告。「蚕種 冷蔵 荒船風穴」、全国各地から蚕種を預かっていたそうです。

大正時代後期になり電気冷蔵庫での蚕種保存が出来るようになるまで、風穴が便利重宝に活用されたのです。

掲載資料画像は荒船風穴解説員の繭玉様からの提供。(感謝)

土日祝日には荒船風穴の解説員による丁寧な案内・説明があります、夏の避暑と秋の紅葉狩りにぜひ訪ねて下さい、


次回は荒船風穴の1~3号風穴の見学。


荒船風穴の詳細は ⇒ ここクリック。
http://www.town.shimonita.lg.jp/fuketsu/m01/01.html

富岡製糸場 ⇒ ここクリック。
http://blog.goo.ne.jp/ttmida/e/db3cdde66c458b62a07f53895197cbd8

2014 08 19(火)記。      前橋市        最高気温 35.2℃      最低気温 24.8℃



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