2014 06 21(土)
太平山神社の参拝からの帰路、傾斜の緩い眉嶮坂(女坂)を下り、桜と紫陽花の名所としても名高い“謙信平”(けんしんだいら)に向いました。
さすが女坂と云う名の通り、距離は長くても、脚に優しいなだらかな石段坂道。
しばらく下ると古い明神鳥居が見えてきます。この鳥居は“縁結びの鳥居”と呼ばれ、投げた小石が鳥居に載ると恋が成就すると云われています。
『第883回 太平山神社 2』に記載した“諸願成就の一本灯篭”は、昔はこの鳥居の脇に立てられていたそうです。
その昔、相思相愛でも周囲の反対で結婚を許されない男女が太平山神社に結婚祈願した帰り道、この鳥居脇にあった一本灯篭の火袋に小石を投げて載せました。
そして地元の村に帰ったら二人の為に結婚式が用意されていたと云う誠に目出度い伝承があるのです。
縁結びの鳥居の横に置かれた顕彰碑、「宗川塚田先生碑」と刻まれた石碑(文久2年3月建)。宗川塚田先生は江戸時代後期に下毛地方に数学を広めた算術家。
縁結びの鳥居の下に大きな岩がゴロリと置かれています。
「天狗の投げ石」といわれる大岩、由来の説明書きは有りませんが、たぶん天狗様が投げて遊んでいた岩なのでしょう?
「天狗の投げ石」はこのページにも ⇒ ここクリック。
第一の鳥居(明治35年建立)から下は茶屋・お土産屋などが立ち並ぶ、展望の素晴らしい“謙信平”になります。
各茶店には工夫を凝らした紫陽花が店先に展示され、お客の目を楽しませます。
茶店「あづま家」の店先の置かれた縁台、謙信平の至る所に置かれ、食事・宴会・休憩の使われます。
第一鳥居近くからの展望、天気が良ければ富士山も見えるとか・・・。
謙信平の一角に小説「路傍の石」で有名な文豪“山本有三”の文学碑(昭和38設置)がありました。
碑文は「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。」(路傍の石の一節)。
文学碑の前で自らの人生を考えて、反省し落ち込む筆者でした。
山本有三文学碑の下に太平山が平成2年に「全国さくら名所百選」に選定された記念碑。
謙信平も含めて太平山に7000本の桜樹が植えられ、北関東随一の桜名所と云われています。
謙信平にはこの他、たくさんの石碑・句碑が建てられています。
昼時過ぎですが、景色の良い場所には食事・休憩をする人達も・・・。
この辺りから上杉謙信公が関東平野を眺めたのでしょうか?
薄曇り模様の天気、富士山までは見渡せませんが西南栃木方面を眺望を楽しめます。
謙信平は「関東の富士見百景」(国土交通省)に認定されている景勝地で認定碑も建てられています。
謙信平からの眺望を「陸の松島」とほめたのは明治・大正期の国学者・岡吉胤。
謙信平を「太平山遊覧道路」に沿って下ります。
茶店・いづみ家付近から紫陽花が沢山見えてきます。特に謙信平の下斜面に植えられたアジサイの花が素晴らしい。
170m続く「謙信平園地」、色とりどりのアジサイの花が咲き乱れています。
こちらのテラスは撮影スポット、皆さんカメラで真剣に熱写!
謙信平の紫陽花を楽しんでから史蹟・慈雲律師の墓(墓石名「慈雲菩薩道空」)や「かなかなの しづかにをれば ふたつかな」(青幹)の句碑を見学しながら「太平山神社あじさい坂」のある連祥院六角堂へ下ります・・・。
太平山神社編はこれで終了、次回は太平山山腹に建つ、七不思議で名高い大中寺です。
2014 07 11(金)記。 前橋市 台風8号一過暑い!! 最高気温 34.5℃ 最低気温 23.3℃
おまけコーナー。
ニャンだこれ! ネコが風船遊びした結果・・・。
Cat, baloon and electrostatics (Кот, шарик и электростатика)