2010 08 14(土)
杉御柱は予定通りに早朝の5時30分に石尊山山頂(ここは展望広場とか弁当広場と呼ばれ、本当の山頂は更に7分程奥の場所)に到着。
磨き丸太柱を所定の位置にボルトで据付け、「梵天講 社中」の名板と先端には梵箭(ぼんせん・幣束串)を差し込む梵天俵が取り付けられました。
さっそく梵俵に梵箭を挿し込みますが、観光PRが効いて今年は例年の2倍の見物客ですから大変な本数となりました。(総数250本とか。)
隙間無く梵箭を挿し込み大きな球状に仕上げます。
午前5時50分、挿し終わりゆっくりと杉御柱を立ち上げました。
梵天祭りの杉御柱の立ち上げ動画をご覧下さい。
石尊山 梵天祭り 2010年 5。 CIMG5725・53・58 ムービー.wmv
今にも降り出しそうな曇り空で、天高くとは云えませんが、約16mの高さの梵天柱が空に聳えます。
麓の不動寺の住職がいつの間にか袈裟衣に着替えて登場、厳かに梵天祭りの読経を・・・。(朝5時56分)
僧侶の先の杉御柱には赤飯と般若湯(はんにゃとう・酒)が恭しく供えられていました。
梵天祭りの功徳あるお経と、酒と赤飯のお振る舞いなどお楽しみ下さい。
石尊山 梵天祭り 2010年 6. CIMG5778・80・90 ムービー.wmv
一睡もせずに夜明け前から登った身体には大変美味な御赤飯、筆者も清酒(白雪)と共に有難く頂戴致し英気を回復ました。(朝6時。 多量な酒と赤飯の運搬本当にご苦労様です。)
御振る舞いの飲食物で人心地がついた後、いよいよ梵天祭りのハイライトが開始されます。
なんと、ツルツルに磨き上げられた梵天杉丸太を素手・素足でよじ登るのです。(朝6時10分頃から)
我こそはというツワモノが梵天御柱に取り付いて登り始めます。
なかなか上手に登れません。 子供も女性も親父さまも途中まででダウン!
梵天柱に登る映像などご覧下さい。
石尊山 梵天祭り 2010年 7. CIMG5794・5803~6・11 ムービー.wmv
梵天柱の先端部まで登るれるのはやはり細身の学生、メタボ系は全滅でした。(午前6時21分)
「梵天講 社中」名板を上手に下ろす青年。
こちらの青年は名板より上の帝釈天と梵箭を取り外します。
ポツポツと雨が降り出した中、梵天柱登りに成功した映像をご覧下さい。
石尊山 梵天祭り 2010年 8. CIMG5807・09・15 ムービー.wmv
「梵天講 社中」の名板を獲得し、TV局のインタビューを受ける青年は富士重工の社員とか・・・。(でも、実際に名板を取った人は別の人でこの方は帝釈天と梵箭を・・・。)
この後、梵天柱は静かに倒され先端に挿された梵箭を人々が奪い合いました。8朝6時30分頃)
筆者も人を掻き分け頑張って二本GET'S。
家に持ち帰り飾っておくと全てに霊験新たかで「無病息災・家内安全・・・」と御利益があるそうです。
石尊山山頂で行われる“梵天まつり”は原始的な太陽信仰の名残りに山岳修験道が結びついたものといわれ、栃木県の無形民俗文化財に指定されています。(だから白装束で日の出時刻に合わせて梵天柱を立てるのですね。)
事故も無く、めでたく梵天祭りも終了、皆さん潮が引くように一斉に下山を急ぎます。
山頂部直下の石尊宮でも梵天祭りを祝って御酒が振舞われていました。(6時43分)
通る人は皆さんここで一献! 漆器の杯ですから味も格別です。
筆者も御酒を飲み干し、梵箭片手にふらふらと千鳥足で登って来た岩道を下ります。(朝6時56分)
登った時には真っ暗で見えなかった「是より 女人禁制」の石柱。(7時20分。 ここから上が急登になります。)
江戸時代末期の慶応年間に建てられた御影石造りです。
三合目あたりに湧き出ている清水が冷たく実に美味、顔や腕なども冷やして救われた気分になりました。
やっと麓の不動堂に到着・・・。梵天祭りの後片付けの最中です。(午前7時35分)
お堂の中の木造不動明王にご挨拶、登山の無事を感謝しました。
いち早く下山した梵天講の皆さんは不動堂の横に集まって慰労宴会の最中。
長く重い梵天御柱を真夜中に担ぎ上げ、本当にご苦労様でした、ゆっくりと骨休みして下さい。
不動堂の階段下では村人が作るうどんの炊き出しがありました。
美味しいキノコ入りうどん! さらに氷菓ガリガリ君まで付いて全て無料!!
感謝感激で腹も胸もいっぱいの梵天祭りでした。
お腹も満腹になり、眠い眼をこすりながら歩くと右手の林の中に小さな神秘的な滝。
龍頭の口から流れ落ちるのは石尊山からの岩清水、岩には不動明王が彫られています。
ここで行者が水垢離(みずごり)を行うのでしょうか? 夏でも冷たそう・・・。
不動堂で配布されたTシャツ。梵天祭のマークが記念になります。
このTシャツも無料で頂けました。 本当に豪儀な梵天まつりで感謝に堪えません。
小俣町叶花石尊下バス停から見た石尊山、山頂付近に霧がかかって右後方の最高峰が隠れてしまいました。
まだ真夏の8月14日、酷暑・炎暑連続の異常な今年の夏に早くも咲いた黄花コスモス!
眼に鮮やかなコスモスで眠気をこらえて前橋への帰路に着きました。(午前8時30分)
運動にもなり、食事も酒もTシャツまで貰えるこんな有り難いお祭りは今までに聞いたこともありません。
深夜の山登りですが運動靴で充分で、“石尊山 梵天まつり”は皆様にお勧めできる楽しい夏祭りと云えるでしょう。
2010 09 10(金)記。 前橋市 最高気温31.9℃
おまけコーナー。
覗き魔にご用心!!
Пиз"ец мне!