ツトムさん家の写真日記。

写真いっぱいの楽しい日記です。(全面表示でご覧下さい)

第276回 夜の神事 伊勢崎市倭文神社 田遊神事。

2008-01-21 21:21:21 | 旅行

2008 01 14(月・成人の日)

群馬県伊勢崎市西部地区の前橋市との境にある上之宮町倭文神社で夕刻6時から行われる夜の祭り田遊神事(たあそびしんじ)を見物へ・・・。
少し早めの午後4時前に到着しました。

人が疎らな倭文神社境内を散策してみました。

倭文神社シドリ神社orシトリ神社と読むそうです。
日本語読みとは思えませんね、少し朝鮮っぽい響きです。

倭文神社の正面には頑丈そうな両部鳥居が鮮やかな朱色に塗られています。
 
鳥居横の石標柱には「式内倭文神社」と刻んでありましたから、927年に作成された「延喜式神名帳」にも記載されている由緒ある神社なのです。(創建860年貞観元年)

倭文神社の説明には上野国(こうずけのくに・群馬県の旧名)十二社の九社目に位置する神社とありました。
一之宮が富岡市の貫前神社 二之宮は前橋市の赤城神社 三之宮は渋川市の伊香保神社・・・之宮が伊勢崎市の倭文神社

祭神は天羽槌雄命(あめのはつちおのみこと)と言い、天照大神が「天岩戸隠れ」した時に機を織ってお供えしたという織物上手な女神で農耕・養蚕・機織の神様です。
 
倭文神社拝殿後ろの本殿のそばには注連縄をかけた大きな岩(溶岩)がありました。
神社の御神石なのでしょうか?

今年の田遊神事神事は伊勢崎市役所のビデオ撮影の都合で予定の開始時刻より一時間早く始まりました。
 
普段は無人の社殿が開かれ、神主と地元役員達が揃って祝詞を奏上しました。
それが終わると朱鳥居から提灯を持った神社総代を先頭に白装束に身を固めた氏子たちが境内に入って来ました。

総代の後ろの笹竹持ちや続く長持(ながもち)担ぎや太鼓担ぎの人々は「えーとう えーとう、前田の鷺が御代田にぎろり~・・・一本植えれば千本にな~る・・・」田遊神事御神歌を唄いながら社殿に向かいます。
 
拝殿の前で笹竹を打ち振るい、太鼓を叩き御神歌を歌いながら五穀豊穣・養蚕豊育など祈願します。

担ってきた長持箱に神主が神名御札を納めていました。
 
祭神の天羽槌雄命の分身が長持箱に入ったという事でしょうね。
無事御札を納めてから白装束の氏子達は元の朱鳥居へもどりました。
この行事は続けて3回行われました。

その後、倭文神社から神主を先頭に総代・氏子等が近在の農家を巡ります。
 
厳寒暗闇の中を威儀を正して徒歩で・・・。
家の前では笹竹を振るって厄除けと豊作を祈ります。
 
大きな農家では主人が田遊神事の氏子の皆さんに御神酒を振舞っていました。

家々からは祝い袋に包んだのもを長持箱に入れていました、たぶん御賽銭でしょうね。
 
寒い夜の田遊神事はこれから約1時間に亘って近在を巡回した後、倭文神社へ戻って最初の神事を再び行い、最後に笹竹を奪い合って神事の終了との事。(笹竹でを挟むと繭が豊作になるといわれています。)

とても寒くて最後まではお付き合いできません、田遊神事に参加の皆様本当にご苦労様でした。

田遊神事中世の農村祭り行事を色濃く伝え、1100年以上も続く素朴なお祭りです、読者の皆様も一度は御覧になっては如何でしょうか・・・。

2008 01 21(月)記。    前橋市    最高気温7℃。