昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(574)吉方病院(4)

2019-10-28 06:47:09 | エッセイ
 人工骨頭置換術を施されたボクは、当然のことながらベッドに寝かされ、しかも、前立腺病のボクは当然ながら介護パンツを履かされていた。
「パンツを履き替えますよ」そのたびにチンコ触られ放題だった。
 それでも、テレビ画面が与えられ、例のラグビー騒ぎの時は、「それ、行け! がんばれ」
 ボクのテレビ画面を見ながら看護師も一緒になって楽しんだ。
 
 そんな中、手術の際、横で黙々とメモしていたひとりの若い看護師にボクは気をひかれた。
 彼女の着衣は、他の看護師のような白一色ではなかった。
 黒いスリットが入っていて、斬新なデザインだった。
 彼女も意識していて、アップにした短髪をかきあげて、ボクに流し目を送ってきた。
 
 ボクの病院生活に新たな関心事が生じた。