昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(243)民意とは?

2015-01-15 09:11:18 | エッセイ
 昨日の朝日新聞に「<自民党の敗北>佐賀の乱で見えたこと」という社説が載った。
 

 佐賀県知事選で、自公が推した樋渡啓祐氏を元総務官僚山口祥義氏が破る「番狂わせ」の結果だったと述べている。
 玄海原発やオスプレイ佐賀空港配備の問題より<政権対農協>の争いがクローズアップされたと分析している。
 しかし、「今回の結果を、農協改革の是非という狭い枠組みだけでとらえるべきでない。<民意>に対する安倍政権の姿勢そのものが問われるべきだ」と結んでいる。
 いかにも朝日新聞らしいと思う。

 では、そもそも<民意>とは何か?
 
 今回の選挙で見れば投票率が戦後最低の54.6%だった。
 残りの45%の<民意>はどうだったのか。
 なるほど!と思う日々(323)で示したように、全体の10%に過ぎない農業人口の組織票が40%の効果を発揮して勝利を収めたという見方もできる。
 また、国政総選挙などにおける棄権票は「政権に対する無言の賛成票」とする見方もある。
 
 
 自民党は連敗続きの地方選に「敗因分析をしっかりしたい」と述べているが、組織票を強化するか、棄権につながる浮動票をどう掘り起こすかにかかっている。
 
 と同時に棄権票を少なくする努力をマスコミも行わなければ、本当の意味の<民意>にはならないのではなかろうか。