昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(223)半世紀を超えるお付き合い

2014-10-05 04:29:33 | エッセイ
 50年以上前、大学を卒業した下宿仲間と毎年夫婦連れで会っていたが、この数年、二人の仲間を亡くしてから久しく会っていなかった。
 それが昨日銀座三笠會舘の<秦淮春>で三組が久しぶりに会った。
 
 ゆったりとした雰囲気の中、美味しい揚州料理を楽しみながら歓談した。

 一人は現役お医者様夫婦。
 旦那は大病院で今なお忙しく勤務。
 
 しかし、週2回は好きなゴルフを欠かさない。
 愛車は昔からジャガーだが、今はスポーツタイプに乗っている。
 

 奥さまはアメリカで習得したビーズ創作に今も励み、合い間にはエッセイなどもものにする。
 

 二人目は会社社長様夫婦。
 中小企業ながら、半世紀にわたって高生産・高賃金の力強い経営と実質無借金の健全財務内容を誇っている会社の社長様だ。

 
 奥さまはコーラス活動に勤しみ、ソロを受け持たれる才媛だ。
 

 さて、今だ現役で活躍する二人に比べて、かく言う小生は今や家庭内粗大ごみと化し、無為妄想に耽る日々を送っている。
 
 連れ合いはボランティア活動に勤しむも最近、孫の世話でずっこけ、尾てい骨を痛める。
  
 一時快復に向かったが、調子に乗って動きすぎて、ふたたび歩行困難に陥り、今日は残念ながら不参加となった。

 お医者の奥さまも転んで股関節を痛めて、2か月ほど痛みが取れなかった経験があると言う。ところが、医者にかからずに治したそうだ。
 この方はお医者さんの奥さまのくせに病院へはめったなことではいかないそうだ。
 さらに旦那が検診の仕事をされているのに、彼女自身は検診やドックにはいっさい行かないという。
 ボクも退職以来、検診は無料であっても行ったことはない。
 高血圧や前立腺がんの恐れもあったが、病院へも行っていない。
 これは「本来医者は、患者が自己免疫力で病気を治せるように指導すべきだ」という彼の本音に基づいてるもので、奥さまもボクも検診を受けないことに彼も異を挟むことはなかった。


 経営者様の持ってきた<銀座百店>に、彼の友人のドイツ文学者池内紀氏の話が載っていた。
 
 
「ぼくは山登りが好きなんですが、山道は岩があったり、へこみがあったり、でこぼこなんだけど、とっさに判断するのは頭じゃなくて足なんです。<危ないッ>と思ったら足がパッと動く。そのときに体がバランスを崩すと手がスッとなにかをつかむ。手と足に知性があって、頭はあんまり役に立たないんです」

 お医者様の奥さまが段差に足をふみはずして転んだとき、一緒に歩いていた旦那はとんとんと足が反応してころばなかったそうです。
 彼は<早足で歩く>ことを勧めているそうだ。
 

 ふたりに圧倒されっぱなしのボクは健康法として毎日のシャワーをお勧めしました。
 
 最初お湯で、そして冷水を頭のてっぺんから足の先まで、特にリンパ節のあるところ狙って。冬でも! 刺激で血の巡りをよくしようと。
 お医者様の反論はなかった。
 そして最後に、今日買ってきたアル・ゴア<未来を語る>を紹介しました。
 
 帯に<今行動しなければこの地球は救えない>とある。
 これこそ、ボクが無為妄想の中でまとめ上げ、出版しようとしている<レロレロ姫の警告>で未来を担う若者たちに伝えたいことなのだ!