昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(111)橋本・石原待望論

2012-02-12 05:18:14 | エッセイ
 防衛大臣が一川氏から田中氏に代わったが、日本の脳天気な素人政治状況は変わらない。
 国民はイライラして、橋本大阪市長や石原東京都知事待望論まで出てきている。
 何故か?
 国民は無意識のうちにも日本の政治が浮き世離れしていることを感じているのだ。
 
 <浮き世>はどうなっているか?

 *国連の安全保障委員会で、シリアに反体制派の弾圧をやめるよう迫る決議が、ロシアと中国の拒否権によって否決された。
 ロシアや中国にとってのシリアや、アメリカにとってのイスラエルなど、自分の利害にかかわる問題となると、これら大国は他の理事国全部が賛成しても、拒否権行使をためらわない。

 *イランはペルシャ湾のホルムズ海峡を封鎖すると脅し、イスラエルはイランの核施設を攻撃すると脅している。

 *米原子力規制委員会は9日、南部ジョージア州で計画されている新規原発2基の建設・運転を認可した。
 

 国民は橋本氏や石原氏の方が<浮き世>に沿っていると感じているのだ。

 
 <橋本徹氏の言葉>から。
「交渉において相手を思い通りに動かし、説得していくには、はっきり言って三通りの方法しかない。
<合法的に脅す>、<利益を与える>、<ひたすらお願いする>の三つだ。その中でも最も有効なのが<利益を与える>である。グレーゾーンを残したまま交渉に臨むことは、交渉を長引かせこじらせるもと。交渉においての自分の主張とは、譲歩できるものと、絶対できないものの、二つに一つしかないということだ。人間性も含め、互いに認め合う親しい関係は交渉のあしかせになることが多い。

 急遽追加、今日の朝日新聞の朝刊からぼくなりにまとめました
「今以上を目指す必要はないが、世界では最高レベルの今の日本人の生活を維持したい。そのためには競争に勝たないと得られない。国民にはその覚悟を求めたい」「多様な価値観を認めれば認めるほど決定する仕組みが必要になる。それが<決定できる民主主義>です。有権者が選んだ人間に決定権を与える。それが選挙です」
 
 
 <石原慎太郎氏の発言>から。
 ・・・原発反対の動きについて・・・「代案も出さずに言っている限り、センチメントの域を出ない。挫折があったり、失敗があったり事故もあったけど、それを体験しながら克服することで文明が進歩して今日まで来た。
 ・・・被災地のがれきを東京都が受け入れたことに都民の反対の声があることに対し・・・
「(放射線量などを)測って、なんでもないものを持ってくるんだから<黙れ>と言えばいい。
 ・・・少し古くなるが・・・「日本(国憲法)の九条を礼賛しても、どこの国が日本に続いて自国の戦力を放棄しますか。その国が現れてきたら私は世界を見直すけれど、そんなものはあり得ない。(憲法前文や九条の平和主義について)国民の生命、財産を守るという国家の責任を外国人の好意にゆだねることは、他国の人間が見たら笑う」

 <浮き世>、それが人類にとって望ましい姿かどうかは問題だが、少なくともそれが現実であることは否めない。