昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(48)職業人の話を聞く会

2012-02-14 08:32:49 | 三鷹通信
 昨日久しぶりでブログを休んだ。「ねばならない!」と気張る歳でもないだろうというわけだ。
 
 さて、昨日は<ねばならない!>世代、中学校の「職業人の話を聴く会」に出席した。
 開始20分前、すでに大半の講師の方は控室に集まっている。
 地元の何人かの見慣れた名士の方も含めて15人ほど。
 皆さんが集まったところで、コミュニティスクールを基盤とした小・中一貫教育の良さを実現するため、さまざまな活動を通して「確かな学力づくり」「人間力づくり」を実践していることにつき、校長先生からのお話があった。
 
 ・・・我々の時代と異なり、生徒たちにはきめ細かなさまざまな配慮がなされているようだ。

 何と言っても地域とのかかわり合いが挙げられる。
 地域の特性を生かした、アメリカンスクールとの交流、国立天文台を活用した天文部、近隣の農家の支援を得て農業体験など。
 二年生になると社会の職場体験も行う。そして地元のシニアの「職業人の話を聴く会」など至れり尽くせりだ。

 今回の対象は1年生。
 我々講師は各教室に分散して、5~6人の生徒たちを相手にグループで話し合う。
 生徒の自己紹介に続き講師が自己紹介と体験談を話し、それに対して質疑応答がなされる。時間は20分。
 終わると講師は次のグループに移り、同様の手順で3グループに対応する。

 ぼくは初参加なので、簡潔に話するためポイントを絞って臨んだ。
 <小さな会社は小さいなりにいいところがある>
 <与えられた条件をとりあえず受け止めてトライしてみよう。そうすれば自ずと道は開ける>
 <今のうちからできるだけ機会をとらえて社会体験をしておこう>
 <英語を武器として鍛えよう>
 <ハンディキャップは克服できる>

 ところが中学生といっても1年生はまだ幼い。専門用語でしゃべっても通じない。
 ぼくの場合、商社マンとしての体験談を語るのだが、<商社>というのが分からない。
 先ず、簡単に社会のシステムの解説から始める。
 生徒たちの気を引くにはエピソードを絡めて具体的に話す必要があるが、質疑応答を含めて20分というのはいかにも短い。
 生徒たちになりたい職業があるのか聞いてみるとほとんどは考えていない。
 中には自動車整備の仕事、サッカー選手になりたいという生徒がいたが、はたしてぼくの掲げたポイントがそれらの生徒にどのように伝わったか?
 用意したポイントの何ほども語れなかった。
 上っ面をなぞった平板なつまらないものだったのではなかろうか?
 反省するところ多々である。

 しかし、目をキラキラと輝かして積極的に聞こうとしている生徒も何人かいたのは救いであった。

 生徒の代表が我々に対して挨拶をするとき、あるベテラン講師(教職関係?)の方から「あなた方の代表が挨拶する時は、同じように起立しなさいとは言わないけれど、少なくとも代表と同じように姿勢を正しなさい!」と言う鋭い指摘があった。

 たしかに総じて今の生徒たちは、ゆるやかに包まれて愛情をもって育てられているなという印象は持ったが、将来迎えるべき社会生活に対して、より厳しさを今のうちから体感しておくことの必要性も感じた。