昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(226)ステークホルダー

2012-02-07 05:17:35 | なるほどと思う日々
 昨年は大地震、大津波、原発事故と日本はまさに沈没するのではというたいへんな年だった。
 しかし、<絆>をキーワードに新しい時代を予兆させる動きも出てきたことに注目すべきだろう。

 先日TBSで、<日本を元気にする儲かるなでしこジャパン>という番組をやっていた。
 大落ち込みの日本に光明をもたらしてくれた女子サッカー<なでしこジャパン>にあやかった女性パワーに焦点を当てた番組だ。
「そんなもの売れるはずないよ!」と部長に一喝された女性だけで開発した<マッサージクッション>が大ヒットした例など。

 ぼくが一番関心を持ったのは<女性だけのタクシー会社>だった。
 
 優しい運転、空気清浄器や人形、キャンディまで置いてある女性らしい配慮に充ちた清潔な車内。
 <子どもの送迎>、<高齢者のためのお買いものサービス>など、地域社会に配慮したものもある。

 最近、日本でも未来のステークホルダーを目指せという動きがある。
 
 本来ステークホルダーというのは競馬の馬主の集まりを意味していたが、現在、広く<利害関係者>を表わす言葉として用いられるようになった。
 つまり、営利団体である企業の活動は社会的責任(財・サービスの提供・雇用の創出・納税など)だけでは企業のもたらす負の結果(地球温暖化、環境破壊、地域コミュニティの破壊)をカバーしきれなくなってきた。
 そうした状況を打開し、持続的発展を確保すべく考えられたのが、ステークホルダーとアカウンタビリティ(説明責任)という概念を取り入れたCSR(企業の社会的責任、Corporate Social Responsibility)である。
 女性だけのタクシー会社が、子どもたちや高齢者の生活にまで利害関係者とみなし活動を広げているのもその一例であろう。

 また、<フューチャーセンター>という多様な人が集まり、協力的・創造的な話合いをする場を提供する活動も始まった。
 そこで参加型の街づくりが始まり、組織の壁や企業の壁を超えたイノベーションが生まれる。

 先日、フューチャーセンターではないが、コーチングカウンセラーを中心に毎月開かれるミニミニ講座に参加した。
 友だちが友だちを呼ぶという形で、今回も新しい分野からの参加があった。
 テレビ、出版、IT,大学、保険、農園経営など、さまざまな分野の20代から70代までの幅広い層の人たちの生の体験談が語られた。
 2時間の予定が3時間になるというたいへん刺激的なひと時でした。
 ぼくのような老人でもこれから何か起こさねばと思ったくらいですから、それぞれ自身の中で何かが生まれる予感がしたのでは・・・。
 
 ある調査によれば長生きの秘訣は出来るだけ多くの人に会うことだそうだ。
 少なくともその効果はあったのでは・・・。