昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(71)リーダーとは

2011-06-03 06:35:27 | エッセイ
「菅さん、ああいうの弱いですねぇ。攻めるのは強いが、守りは弱い(笑い)。これからの課題ですよ」
 これは菅さんが女性問題を起こした時叱った伸子夫人の言葉である。

 野党のみならず、身内の小沢さんからも責め立てられて守り一方となり、瀕死の身が鳩山さんの<永田町論理>のおかげで息を吹き返したかに見えたが、その鳩山さんが激怒しているとかで、またまた怪しくなってきた。

「お遍路の約束も残っているが、大震災や原発事故に一定のメドがつくまで責任を果たさせていただきたい」お遍路の約束?なんじゃそりゃ! 
 国難にあたっての決意を述べているのに、私的な約束かい!
  
 だいたい彼には<自分で責任をとる>という意識が薄い。しかも言葉が軽くて、喋り過ぎ。
国として全力を挙げますので、それが一番だと思っています。本当に大変でしょうが」 
 避難地へ赴いて述べた言葉だ。そして「もう帰るんですか、もう帰られるんですか」との避難民の罵声を浴びた。
 そしたら次は5時間もかけて釈明して廻ったという。

 国として? 私が!と言わんかい! 
 リーダーとしての意識に欠けている。
 竜巻被災地を訪れたオバマ大統領は
「こんな惨状は見たことがない。私が全責任をもって地域の復興のためにできる限りの支援をお約束する」と力強く、簡潔に述べた。

 リーダーが全部自分でできるわけがない。部下を信頼して任せ、その責任は自分が取るという姿勢でなければ務まならない。

 ところが彼は中途半端な原子力に関する専門知識を振りかざして、プロの実務家を怒鳴り散らすらしい。
 それじゃ<人徳がない>と言われてもしょうがない。

 さらに仲介の手を差し伸べてくれた鳩山さんに、退陣の時期について「ウソを言ってはいけない」なんて言われているらしい。
「民主党を壊してはならない。政権を自民党に戻してはならない」と約束した菅首相の言葉にまたいちゃもんがついた。
 
 これじゃあ、残念ながら<民主党内の手打ち>も持ちそうもない。