マル鉄・鉄道写真館

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国鉄 貨車(車掌車):ヨ8000(前編)

2020-05-28 00:32:00 | 貨車
国鉄 貨車(車掌車):ヨ8000(前編)


KATOから国鉄貨車のヨ8000形がフルリニューアルで発売されるようです。
ヨ8000については、KATOからかなり昔に発売されていましたが、テールランプの点灯しないお飾り状態が続いていました。一方で、TOMIXからはテールランプ点灯のものがこれまたかなり昔から発売されており、個人的にはあまり目新しさは感じていません。

ただKATO製品は、今回のリニューアルでテールランプが前後とも点灯となるそうで、こうした機能としては待望の製品化と言えると思います。

令和となった現時代で、購入或いは興味を示している方は、このヨ8000をどのように見ているのか、非常に興味深く思います。

昭和49年から製造が始まったヨ8000。老朽化したワフやヨを置き換えるために1170両も製造されたそうで、それまでの車掌車(緩急車)とは違い、トイレの設置やストーブの灯油化など、職務環境の改善に大きく貢献しました。

現在でもほんの少しのヨ8000が現役で使用されていますが、用途としては貨物(甲種を含む)で添乗者を伴うようなケースで連結される程度です。
国鉄時代、貨物列車には必ず列車掛(又は車掌)が乗務していたため、混合列車のように客車に車掌が乗務するようなケースを除き、必ず車掌車が連結されていました。
しかし、昭和61年に貨物列車の車掌乗務が原則廃止となったため、ごく一部を除いて車掌車の連結はなくなってしまいました。
つまり、平成生まれの方は、貨物列車に車掌車が当たり前に連結されていたシーンをリアルに見たことが無かったわけですね。






今でも良く見られるのは、大物車による変圧器輸送や甲種回送でしょう。
これは、伴走車として添乗員が乗り込むケースや、留置の際のブレーキを掛けるための目的があると思われます。




車掌車に乗ることができるのは、元国鉄職員である列車掛や車掌のみ。一般の方は乗ることはできません。
しかし、車掌車としての用途廃止後は、大量に余剰となったヨ8000を含む車掌車を使用し、このようなイベント列車を仕立てるようなケースも存在しました。独特な2軸の乗り心地を体験することができた方、大変貴重な経験をしたことになります。

他にも、「ハイパー有明」のように電源設備を搭載して非電化区間への電車乗り入れに使用されるような変わった使われ方を使用されたケースもありました。

個人的には、当時ニューファッションに感じたヨ8000よりも、趣きの深いヨ5000やワフ29500の方が好きでした。この機会にヨ8000を購入される方はどのようなシチュエーションを選ぶのでしょうかね。

後編は、まだ構想が曖昧です。資料というよりコラムチックになりそうですが、気が向いたらまたお越しください。


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