ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

『闇夜でBlack』台本完成!

2013-07-05 19:20:35 | 演劇
 ようやく書けた!構想は一ヶ月以上前から立て始めたんだけど、どうも思い通りに話しが転がらない。毎回毎回、苦しみが大きくなっていく感じだ。前回が『決められない!』。その前が『風渡る頃』と自分で考えても、まあそれなりの出来に仕上がっているので、そこが基準になってくる。前二作程度のレベルは確保しないとね。

 今回辛かった理由はもう一つある。この公演からシニア演劇学校の一期生が菜の花座に合流するってことだ。どちらの公演でも、お互いお手伝いはしてきたので、まったく見ず知らずの劇団同士の合体というわけではない。でも、手伝いで顔を合わせるのと、一緒に舞台を作るのでは大違いだ。菜の花座には菜の花座のムードもあり、制作に向けた流れもある。何より中心メンバーが若い!シニアの方もこの一年の芝居作りで、自分たち流の仕方が出来ているし、全国を体験してきたまとまりの良さは抜群だ。もちろん年齢は、シニア!
 
 まっ、どちらも大人だから、一緒になることの意義は確認できているし、お互い使うべき気遣いもわかってはいる。でも、そこはやはり人間だ。それまでのまとまりが親密であるだけ、他者を加えた時の違和感も大きい。ちょっとした行き違いが少しずつ膨らんで、やっぱり無理だ!とならないとも限らない。そういう不幸な結果にだけはしたくない。

 この合同のメリットはどちらにとっても大きい。菜の花座は劇団としてのさらなる飛躍の機会を失うことになるし、シニアの人たちもこの先演劇を続けていく場を見失うことになるだろう。さらには、現在講習中の二期生の身の振り方にも大きく影響してくる。

 この不安定な合流を自然なものに作り上げお互いが居心地の良い関係を作って行くには、これは絶対!良い作品を作る!ってこと以外にはないだろう。気のあった仲間だけなら、詰まらない舞台でも、一緒に作るだけで一体感も充実感も生まれるだろう。でも、今回はダメだ!ということが、台本完成に時間がかかったもう一つの理由だ。

 7人のシニアのうち、今回の作品に出るのは4人。これは僕の指定ではない。希望を聞いた。全国に向けて全力投球してきたこととか、遠く福島から参加している人もいることなどもあって、4人が出演することになった。この人たちにどんな役をどの程度の台詞量を割り当てるかってことにも随分気を使った。いや、菜の花座のメンバーだって、気は使っている。役者の持ち味を生かしつつ、前回はどの程度の露出具合だったかとか、同じような役が続いていないか、とか。でも、そこは長く一緒にやってきた仲間だから、あんたこれ、で片が付く。シニアはそうは行かない。さらに、シニアと菜の花座とのバランスもある。

 と、まぁ、あれこれ考えながらの台本執筆だったから時間もかかったが、でも、一番の問題は、暗くて辛い題材を、菜の花座流に笑いあり涙ありの舞台にどう仕上げるかってことだった。しかも、今回は怪談!という縛りもあった。何故?どうして?怪談??たわいない話しなんだ。昨年の打ち上げの席で、一部団員たちが、怪談をやっていない、怪談がやりたい、戸板返しがやりたい、お岩さんならだれだ、などとほぼ一時間にわたって盛り上がってしまったってだけのこと。テーマや題材やキャラクターを限定されて書くっていうのは、僕も嫌いじゃない。自分の鍛錬にもなる、だから、今回は怪談になった。幽霊が出る。ブラック企業の話しだ。で、もう一つ、思いかげない仕掛けがある。でも、それは見てのお楽しみということにしておこう。

 菜の花座第28回公演『闇夜でBlack』は、9月15日、午後2時開演(多分)だ。




 

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コメント (2)
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