ステージおきたま

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〇月〇日区長になった女

2024-08-03 15:56:35 | 社会
あらあら、山形でも上映してくれるのね、『〇月〇日区長になった女』さすがフォーラム山形、嬉しいねぇ、頼りになるよ。



ウーマンラッシュアワー村本大輔の密着ドキュメント『アイアム ア コメディアン』を見逃して悔しい思いしてたから、ええい、腹いせに?岸本聡子、見に行くぜ、って、失礼だろ動機が。

岸本聡子が杉並区長になるまで、正しくはその10か月後までを密着で追ったドキュメンタリーだ。地味だねぇ、でも、すっごく大切な記録だぜ。
だってなぁ、日本の地方政治が一歩踏み出した日の振り返りだからなぁ、本当に7月11日新杉並区長岸本聡子が誕生しちまったんだ。

ベルギーから帰国後、たった2か月の選挙活動で、現職をわずか180票ほどの僅差で破り当選!こんなことってあるか?まさに、日本の民主主義復活の日って言っていいんじゃないの。



自分の生きる目的は、民主主義を育てることって、正面切って宣言する岸本って、新しい女性、新しい政治家の誕生でもあると思うな。
だってなぁ、当選してからも定期的にスタンディング重ねているんだぜ、区長の身でありながら、たったひとり、サンドイッチマンになって駅前で語り掛け続けてる。



ほら、先月の都知事選、俄然ブームになって注目されたひとり街宣、あの行動のきっかけを作ったんだ、な、民主主義にかける並々ならぬ思い、わかろうってもんじゃないか。



と、まぁ、ここいらはすでに知ってる事柄で、映画では、その容易ならざる2か月間の苦闘が正直に映し出されていた。

彼女を候補として選び出した「住民思いの杉並区長をつくる会 」、一方的な前区長の開発計画に反対する住民団体、それぞれが長い活動歴を持ち、それぞれに達成したい課題がある。何度も選挙を戦って来た実績も自負もある。

言ってみれば、住民運動の古強者ぞろいだ。
90歳でデモに参加するお婆さん、それに叱咤激励される75歳、ふぇー、やるもんだねぇ!

そんなオールドリベラリストたちと、新しい選挙活動を展開したい岸本との齟齬は相当なものだったようだ。意見をぶつけ合い、対立し、過去の事例を持ち出しこれまでの選挙常識を押し付けようとする支持母体、戦う相手は対立候補ばかりじゃなかった。

杉並とは縁もゆかりもない候補者、よそ者と指弾されつつの選挙戦は当然厳しいものだった。
が、新しい区長を誕生させたい、初の女性区長の実現に燃える女性たち+若干のジジイたちの必死の応援と、当人の民主主義に対する熱い意欲はしだいにかみ合い、ついに僅差の勝利にいたった、みんなよく頑張ったよなぁ、涙ものだった。
俺もあの人たちように、続けるしかないんだぞ、って尻を叩かれた思いだった。

ただなぁ、なんともなぁ、高齢者多いのよ。中心メンバーばかりか、選挙事務所で手伝うボラたちもジジババ軍団。
当選から1年後、実施された区議会議員選挙では、たくさんの新人女性議員が誕生して、これからこの人たちを支えに新しい杉並が作られて行くんだろうが、それでも、若年層の顔は見えて来ない。

どこの活動でも言えそうだが、若い奴ら頼むぜ!
年寄り頑張ってなんとかつなぐから、あとはあんたらの出番なんだぜ。



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