認知症サポートコント『リスペクト!爺さん』の続きを書いた。台本を読んだ役場担当者からの注文、お巡りさんも出たいって言ってるんですよ、勤務で無理な時は役場職員がでますから、その部分を追加してもらえませんか?ええーっ!ほんと?どんなお巡りさんなの?コント出たいって。いや、これは会ってみたい。もちろん、書きますよ、登場シーン。菜の花プラザシニア団の次回台本、とうとう残すはエピローグだけというところまでたどり着いていたが、とりあえず棚上げ、コントの続きに着手した。
いくら出たいと言っても、当然演技は未経験のはず、しかも、事前の練習は本番前の数分程度、となると、セリフもその場で簡単に覚えられるように1つか2つ。難度の高い演技は外して、出てくるだけで役が成立するようなシーンを作る必要がある。それと、もう一つ、認知症で困ったことがあったら、迷わず役場担当部署か警察、これは徘徊の場合、に連絡するって内容を盛り込んでほしいとも言われていた。
うーん、だったら、こうか?
コントの最後にちょいと出てもらう形。これなら、菜の花座メンバーとの絡みも最小限に抑えられるし、失敗してもアドリブでやり過ごせる。こちらの役者3人も混乱することがない。と、いうことで、認知症の爺ちゃんがラスト、突如失踪するが、心配する家族がすぐに警察と役場に電話を入れ、あっという間に保護されるというもの。これで、課題はすべてクリア。お巡りさんにも職員にも、ちょっと出を楽しんでもらって、観客の小中学生にも、ズバリ、メッセージが伝えられる。実際演じてみなくちゃわからんが、これならなんとか上手く行くんじやないかな。
このコントの出前、町内小中学校に続いて、置賜農業高校からも注文が入った。おおーっ!置農かよ。台本貸すから演劇部にさせた方がいいんじゃないか、などとも思ったが、そうか、置農演劇部出身者をメインにして出るって方法もありだな。うん、これは面白いかも!やっぱりな、何でもともかくやってみるってことが、新しい展開を準備してくれるわけだよ。
その付けたし部分を特別に公開してしまおう。特別サービスだよ。
『リスペクト爺さん』一部抜粋
爺さん あっ!
と、ズボンのチャクを下し、ズボンを脱ごうとする。
婆さん ああ!ダメ!ここ違うから!
娘 トイレ、トイレ、トイレに参りましょうね。こちらよ、ご案内するわぁ。
婆さん お爺さん、トイレはこちら、便所はこちら、手のなる方へ。
と、爺さんを押しやるように三人はける。が、爺さん、突如再登場、「家さ帰る!」と叫んで反対側に走り抜ける。追って来た婆さんと娘大慌て。
娘 ああ、ダメ!ここだから、お爺ちゃんの家はここだから。
婆さん 大変、大変、大変。どうしよう?どうしよう?どうしよう?徘徊だよ。放浪だよ。彷徨う爺さんだよ。
娘 慌てない!こういう時は、みんなの力を借りるの。まず、連絡、駐在さんに、町役場!
娘、駐在所(あるいは役場の福祉課)に電話をかける。
娘 駐在(役場福祉課)さんですか?お爺ちゃんが、
と、すぐに携帯を耳に当てた職員、爺さんを連れて現れる。
職員 はいはいはぁぁぁい。お爺ちゃん、じゃじゃぁぁぁん!ただ今ご帰宅でございまぁぁぁぁす。
娘・婆 早っ!
職員 地域のお願い即対応!徘徊老人やさしく保護!認知症ならお助けマン・駐在さん(役場福祉課)をお忘れなく。
娘 頼もしい!(客席に)みんなも覚えた?認知症ならお助けマン・駐在さん(役場福祉課)
婆さん よかったねぇ、お爺さん。
爺さん (駐在または職員に)これにて、一件落着ぅぅぅぅ!皆の者、お勤め、ご苦労であった。
三人 ははぁぁぁぁぁ。
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