ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

子どもミュージカルはキャラクター

2008-03-09 21:19:28 | 演劇

 本読みがやっと終わって、いよいよキャラクター作りだ。台本に書かれた役柄をどうイメージ化するか、子どもミュージカル成功の決め手がこれだよ。子どもたちの想像力も大切だけど、ありきたりの体育館やホールを、一気におとぎ話の世界に塗り替えるには、キャラクター作りが欠かせない。

 きっちりとした劇場で作る舞台なら、照明はあるし、装置も、吊りものも、いろんな工夫が可能だけど、子どもミュージカルのコンセプトは、どこでもホール、どこでも舞台だから。頼れるものって言ったら、役者の演技と音楽と衣装くらいのものなんだ。

 そこでキャラクターだよ。出てきた瞬間、子どもたちの目がばしっと張り付くような奇想天外で楽しいキャラクター。ぬいぐるみなんかだととってもいいんだけど、ぬいぐるみは金がかかるし製作技術が難しい。高校生の貧乏演劇部には、とっても無理!ってもんだ。

 そこで、置農の場合、張りぼての着ぐるみ、かぶり物を愛用している。これ、評判いいんだよ!どこかコミカルで親しみもてるし、思い切ってデフォルメできるから、空想をぐいぐいと引っ張ることができる。それに、なんてったって、安い!!

 作り方を紹介しよう。まず、柔らかな針金でフレームを作る。この場合、幾つもの円とか楕円とか四角とかを作ってそれを立体につないで、全体の形を作り上げる。人が入る部分や腕や足を出す部分も同じく針金で形作って取り付ける。針金と針金の接合部分はガムテープで固定する。全体の骨組みができたら、次は新聞紙を貼り付ける。裏表に何枚も貼り重ねて、構造を固定する。十分な強度に仕上がったら、障子紙を外面に貼り糊が乾いたら塗料で彩色してできあがりだ。去年は、豆腐、ゴキブリの羽根、味噌樽、なんかをこの方法で作った。

 もう一つの方法は、発砲スチロールを使う方法だ。針金細工が着ぐるみ専門とすれば、こちらは、頭部のかぶり物が中心だ。『”いただきます”見つけた!』では、米太郎、カップラーマン、ハンバーガンマンと、この方法で大好評のキャラクターを作り出せた。難点は、発砲カスがやたら出て、掃除がやっかいなことかな。もっとも、作るのは部員達なので、僕はいたって涼しい顔だけど。

 昨日はじっくりと基礎トレをやった後、試験中、宿題にしてあったアイディアを床に広げて、うひゃうひゃぎゃはきゃは言いながら、キャラクターのデザインと作成方法を決めた。かぶりものの目玉は、主役のマータイ星人のウンコ帽子。ちょっときわものって感ありだけど、子どもたち絶対好きだから、ウンコキャラに決定。生ゴミグルグルってなんか訳のわからないキャラクターは、黒のゴミ袋のワンピース、頭に生ゴミの帽子。カラスは羽根を黒布を貼り合わせて作る。最後まですったもんだしたのが、ネコ。ネコってありきたりだものね。耳をカチューシャで作って、尻尾たらして、メイクする、これじゃあね。劇団四季の極小再生産だもの。思い悩んだ末に、針金で猫頭のかぶりものを作ることなった。口は出さないとセリフ言えないので、かぶるのは鼻の先までという、新しい試みだ。そう、昔のパーマンのヘルメット、たって、今の人はわからないか。あと、もったいないお化けには、置農オーソドックス、ニンジンの張りぼてを頭にかぶるってことにした。

 一斉に部室に繰り出して、作り方始め!いやあ、好きだよなぁ、この寒いのに火の気まるでなしの、プレハブ小屋で、無我夢中だもの。まあ、みんなで、一塊になって、わいわい言いながら、作業するのって、たしかに楽しいんだろうな。こういった物作りも、芝居作りの大切な要素なんだよな。こうやって、ああだこうだやいのやいの言いながら時間を過ごす、これが演劇部としてのチームワークも生み出していく。そして、時には愛もかな?

 

 

コメント
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