集歌二二七七
原文 左小牡鹿之 入野乃為酢寸 初尾花 何時如 妹之将手枕
訓読 さ雄鹿(をしか)し入野(いりの)の薄(すすき)初尾花(はつおばな)いづれし時し妹し手(て)枕(ま)かむ
私訳 立派な雄鹿が分け入る入野に咲く薄よ、その初尾花。いつになれば、初めて愛しい貴女を抱けるのでしょうか。
集歌二二七八
原文 戀日之 氣長有者 三苑圃能 辛藍花之 色出尓来
訓読 恋ふる日(ひ)し日(け)長くしあれば御苑圃(みそのふ)の唐藍(からあひ)し花し色し出でにけり
私訳 恋い焦がれる日々が長くなったので、御苑にある畑の唐藍(=紅花)の花の色のように、貴方への想いが顔色に出てしまった。
集歌二二七九
原文 吾郷尓 今咲花乃 娘部四敝之 不堪情 尚戀二家里
訓読 吾が郷(さと)に今咲く花の女郎花(をみなへし)堪(あ)へぬ心になほ恋にけり
私訳 私の里に今盛りに咲く花である女郎花。その娘(をみな)に、我慢することの出来な気持ちになった。いまもなお、貴女に恋をしています。
集歌二二八〇
原文 芽子花 咲有乎見者 君不相 真毛久二 成来鴨
訓読 萩し花咲けるを見れば君逢はずまことも久になりにけるかも
私訳 萩の花が咲いているのを見ると、貴女に逢えないままに、本当に長い時が経ったようです。
集歌二二八一
原文 朝露尓 咲酢左乾垂 鴨頭草之 日斜共 可消所念
訓読 朝露に咲きすさびたる鴨頭草(つきくさ)し日くたつなへに消(け)ぬべく思ほゆ
私訳 朝露の中に咲き誇っているツユクサが、日が傾いていくにつれしぼむように、気持ちがしぼむように感じられます。
原文 左小牡鹿之 入野乃為酢寸 初尾花 何時如 妹之将手枕
訓読 さ雄鹿(をしか)し入野(いりの)の薄(すすき)初尾花(はつおばな)いづれし時し妹し手(て)枕(ま)かむ
私訳 立派な雄鹿が分け入る入野に咲く薄よ、その初尾花。いつになれば、初めて愛しい貴女を抱けるのでしょうか。
集歌二二七八
原文 戀日之 氣長有者 三苑圃能 辛藍花之 色出尓来
訓読 恋ふる日(ひ)し日(け)長くしあれば御苑圃(みそのふ)の唐藍(からあひ)し花し色し出でにけり
私訳 恋い焦がれる日々が長くなったので、御苑にある畑の唐藍(=紅花)の花の色のように、貴方への想いが顔色に出てしまった。
集歌二二七九
原文 吾郷尓 今咲花乃 娘部四敝之 不堪情 尚戀二家里
訓読 吾が郷(さと)に今咲く花の女郎花(をみなへし)堪(あ)へぬ心になほ恋にけり
私訳 私の里に今盛りに咲く花である女郎花。その娘(をみな)に、我慢することの出来な気持ちになった。いまもなお、貴女に恋をしています。
集歌二二八〇
原文 芽子花 咲有乎見者 君不相 真毛久二 成来鴨
訓読 萩し花咲けるを見れば君逢はずまことも久になりにけるかも
私訳 萩の花が咲いているのを見ると、貴女に逢えないままに、本当に長い時が経ったようです。
集歌二二八一
原文 朝露尓 咲酢左乾垂 鴨頭草之 日斜共 可消所念
訓読 朝露に咲きすさびたる鴨頭草(つきくさ)し日くたつなへに消(け)ぬべく思ほゆ
私訳 朝露の中に咲き誇っているツユクサが、日が傾いていくにつれしぼむように、気持ちがしぼむように感じられます。
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