竹取翁と万葉集のお勉強

楽しく自由に万葉集を楽しんでいるブログです。
初めてのお人でも、それなりのお人でも、楽しめると思います。

再読、今日のみそひと謌 月

2018年12月31日 | 再読、今日のみそひと...
再読、今日のみそひと謌 月

集歌3102 足千根乃 母之召名乎 雖白 路行人乎 孰跡知而可
訓読 たらちねの母し呼ぶ名を申さめど道行く人を誰れと知りにか
私訳 心を満たしてくれる実母が私を呼ぶ本当の名前を申し上げてもよいのだけれど、道の行きずりに出会った貴方を、どこのどなたと知れば良いのでしょうか。
右二首

集歌3103 不相 然将有 玉桙之 使乎谷毛 待八金手六
訓読 逢はなくはしかもありなむ玉桙し使(つかひ)をだにも待ちやかねてむ
私訳 逢わないことは、それはそれで仕方がないでしょう。でも、立派な桙を立てる官道を通って来る貴方からの使者、それだけも、私は待ちかねるのでしょうか。

集歌3104 将相者 千遍雖念 蟻通 人眼乎多 戀乍衣居
訓読 逢はむとは千度(ちたび)念(おも)へどあり通ふ人目を多(おほ)み恋つつぞ居る
私訳 貴女と逢おうと幾度も思うのですが、立派な桙を立てる官道を通る沢山の人々の目が多いので、ただ、心の中で恋い焦がれています。
右二首

集歌3105 人目太 直不相而 盖雲 吾戀死者 誰名将有裳
訓読 人目(ひとめ)多(た)み直(ただ)し逢はずにけだしくも吾(あ)が恋ひ死なば誰(た)が名ならむも
私訳 人目が多いと直に逢ってくれないままに、もしかして私が恋に死んでしまったら、それはどなたの浮名になってしまうのでしょうか。ねえ、貴女。

集歌3106 相見 欲為者 従君毛 吾曽益而 伊布可思美為也
訓読 相見まく欲(ほ)りしきしためは君よりも吾(われ)こそまさりに訝(いふか)しみする
私訳 お逢いしたい(貴方に抱かれたい)と願う気持ちは、貴方よりも私の方が勝っていますので、貴方がおいでにならないのが気がかりです。
右二首
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万葉集 長歌を鑑賞する 集歌4008

2018年12月30日 | 万葉集 長歌を楽しむ
万葉集 長歌を鑑賞する 集歌4008

忽見入京述懐之作。生別悲号、断腸万廻。怨緒難禁。聊奉所心一首并二絶
標訓 忽(たちま)ちに京(みやこ)に入らむとして懐(おもひ)を述べたる作を見る。生別は悲号にして、断腸は万廻(よろづたび)なり。怨(うら)むる緒(こころ)禁(とど)め難し。聊(いささ)かに所心(おもひ)を奉れる一首并せて二絶
集歌4008 安遠邇与之 奈良乎伎波奈礼 阿麻射可流 比奈尓波安礼登 和賀勢故乎 見都追志乎礼婆 於毛比夜流 許等母安利之乎 於保伎美乃 美許等可之古美 乎須久尓能 許等登理毛知弖 和可久佐能 安由比多豆久利 無良等理能 安佐太知伊奈婆 於久礼多流 阿礼也可奈之伎 多妣尓由久 伎美可母孤悲無 於毛布蘇良 夜須久安良祢婆 奈氣可久乎 等騰米毛可祢氏 見和多勢婆 宇能婆奈夜麻乃 保等登藝須 弥能未之奈可由 安佐疑理能 美太流々許己呂 許登尓伊泥弖 伊婆〃由遊思美 刀奈美夜麻 多牟氣能可味尓 奴佐麻都里 安我許比能麻久 波之家夜之 吉美賀多太可乎 麻佐吉久毛 安里多母等保利 都奇多々婆 等伎毛可波佐受 奈泥之故我 波奈乃佐可里尓 阿比見之米等曽

<標準的な解釈(「萬葉集 釋注」伊藤博、集英社文庫)>
訓読 あおによし 奈良を来(き)離(はな)れ 天離る 鄙にはあれど 我が背子を 見つつし居(を)れば 思ひ遣(や)る こともありしを 大君(おほきみ)の 命(みこと)畏(かしこ)み 食(を)す国の 事取り持ちて 若草の 足結(あゆ)ひ手作(たつく)り 群鳥(むらとり)の 朝立ち去(い)なば 後(おく)れたる 我れや悲しき 旅に行く 君かも恋ひむ 思ふそら 安くあらねば 嘆かくを 留(とど)めもかねて 見わたせば 卯の花山の ほととぎす 音(ね)のみし泣かゆ 朝霧の 乱るる心 言(こと)に出でて 言はばゆゆしみ 砺波山(となみやま) 手向(たむけ)の神に 幣(ぬさ)奉(まつ)り 我が乞(こ)ひ祈(の)まく はしけやし 君が直香(ただか)を ま幸(さき)くも ありた廻(もとほ)り 月立たば 時もかはさず なでしこが 花の盛りに 相見しめとぞ
意訳 あをによし奈良の都をあとにして来て、遠く遥かなる鄙の地にある身であるけれど、あなたの顔さえ見ていると、故郷恋しさの晴れることもあったのに。なのに、大君の仰せを謹んでお受けし、御国の仕事を負い持って、足ごしらえをし手甲をつけて旅装いに身を固め、群鳥の飛びたつようにあなたが朝早く出かけてしまったならば、あとに残された私はどんなにか悲しいことでしょう。旅路を行くあなたもどんなにか私を恋しがって下さることでしょう。思うだけでも不安でたまらいので、溜息が洩れるのも抑えきれず、あたりを見わたすと、彼方卯の花におう山の方で鳴く時鳥、その時鳥のように声張りあげて泣けてくるばかりです。たゆとう朝霧のようにかき乱される心、この心を口に出して言うのは縁起がよくないので、国境の砺波の山の峠の神に弊帛を捧げて、私はこうお祈りします。「いとしいあなたも紛れもないお姿、そのお姿に、何事もなく時がめぐりめぐって、月が変わったなら時も移さず、なでしこの花の盛りには逢わせて下さい。」と。

<西本願寺本万葉集の原文を忠実に訓むときの解釈>
訓読 青丹(あをに)よし 奈良を来(き)離(はな)れ 天離る 鄙にはあれど 我が背子を 見つつし居(を)れば 思ひ遣(や)る こともありしを 大王(おほきみ)の 御言(みこと)畏(かしこ)み 食(を)す国の 事取り持ちて 若草の 脚帶(あゆひ)手装(たつく)り 群鳥(むらとり)の 朝立ち去(い)なば 後(おく)れたる 我や悲しき 旅に行く 君かも恋ひむ 思ふそら 安くあらねば 嘆かくを 留(とど)めもかねて 見渡せば 卯の花山の 霍公鳥(ほととぎす) 哭のみし泣かゆ 朝霧の 乱るる心 言(こと)に出でて 言はばゆゆしみ 砺波山(となみやま) 手向(たむけ)の神に 幣(ぬさ)奉(まつ)り 我が乞(こ)ひ祈(の)まく 愛(は)しけやし 君が直香(ただか)を ま幸(さき)くも あり徘徊(たもとほ)り 月立たば 時もかはさず なでしこが 花の盛りに 相見しめとぞ
私訳 青葉が美しい奈良の都をやって来て離れ、都から離れた鄙ではあるが、私の大切な貴方を、お会いしながらここに居ると、心が慰められることもあったが、大王の御命令を畏んで、治めらる国の公務を取り持って、若草の妻が結ぶ脚帯、手装りをして、群がる鳥が朝ねぐらを出るように、朝に出立されると、後に残された私は悲しい。旅を行く貴方が恋しいでしょう、あれこれと思うと気が休まらないので、この嘆きを留めることが出来なくて、見渡すと卯の花の咲く山で鳴くホトトギスのように、声を上げて泣いてしまう。朝霧のように乱れる気持ちを、言葉に出して語るのははばかれるので、砺波山の手向けをする神に幣を捧げて、私が願い祈ろう、愛しい貴方が無事に旅を往復して、来月になったなら、時を置くことなく、撫子の花の盛りに、お会いしたい。きっと。
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万葉雑記 色眼鏡 二九九 今週のみそひと歌を振り返る その一一九

2018年12月29日 | 万葉集 雑記
万葉雑記 色眼鏡 二九九 今週のみそひと歌を振り返る その一一九

 今週は巻十二の「寄物陳思」に部立される歌々を鑑賞しています。今回は標準的な万葉集歌の訓じとその解釈を紹介し、弊ブログとの相違を示します。紹介するものから、如何に弊ブログがトンデモであるか、与太であるかを了解ください。

集歌3077 三佐呉集 荒礒尓生流 勿謂藻乃 吉名者不吉 父母者知鞆
萬葉集釋注より
訓読 みさご居る荒磯(ありそ)に生(お)ふるなのりそのよし名は告(の)らじ親は知るとも
意訳 みさごの棲む荒磯に生い立つなのりそではないが、口が裂けてもあなたのお名前などは誰にも明かしません。二人の仲をたとえ親は知ったとしても。

弊ブログ
試訓 みさご居(ゐ)る荒礒(ありそ)に生(お)ふる莫告藻(なのりそ)の吉(よ)し名は不吉(わろ)し親は知るとも
試訳 ミサゴが巣取る荒磯に生える莫告藻、その言葉ではないが、「名告藻」とは良い言葉だが「莫告藻」とは良くない言葉、親が二人の仲を気付いても、(「名告藻」のように貴女の名前を告げて下さい。)
注意 原文の「吉名者不吉」は、一般に「不吉」の「吉」は「告」の誤記で「吉名者不告」として「吉し名は告げず」と訓みます。ここでは原文のままに訓んでいます。そのために歌意が違います。当然、この歌は原文の漢字表記まで立ち返れば判る、言葉遊びの歌です。


集歌3080 海若之 奥尓生有 縄垂乃 名者曽不告 戀者雖死
萬葉集釋注より
訓読 わたつみの沖に生(お)ひたる縄(なは)海苔(のり)の名はかつて告(の)らじ恋は死ぬとも
意訳 大海原の底深くに根生えている縄海苔の名のように、あなたの名はけっして口には洩らしません。たとえ恋い焦がれて死ぬようなことがあっても。

弊ブログ
試訓 わたつみし沖に生ひたる縄垂(なはたり)の名はそ告(の)らじ恋ひは死ぬとも
試訳 大海原の沖合に生えた縄を垂らしたような「莫告藻」、その言葉のように、貴方の名はけっして人には告げません。この恋に死んだとしても。
注意 原文の「縄垂乃」は、一般に「垂」を「乗」の誤記で「縄乗乃」であるとして「縄海苔の」と訓みます。ここでは、「縄垂乃」を「名告藻または莫告藻(なのりそ)」の水中での姿を想像して、原文のままに訓んでいます。


集歌3088 戀衣 著猶乃山尓 鳴鳥之 間無無時 吾戀良苦者
萬葉集釋注より
訓読 恋衣(こいころも)着奈良(きなら)の山に鳴く鳥の間(ま)なく時(とき)なく我(あ)が恋ふらくは
意訳 恋の着物を着馴れるという、奈良の山でひっきりなしに鳴く鳥の声のように、絶え間もとぎれる時もない、私の恋心は。

弊ブログ
試訓 恋(こひ)衣(ころも)毛無(けなし)の山に鳴く鳥し間(ま)無し為し時吾(あ)が恋ふらくは
試訳 恋の衣を着直しする(=元通りにする、取りなす)、その言葉のひびきではないが、毛無の山に鳴く鳥が、間が無いようにしきりに鳴くように、しきりにしています。私が貴女を恋い焦がれるのは。
注意 原文の「著猶乃山尓」は、一般に「猶」を「楢」の誤記で「著楢乃山尓」として「着奈良の山に」と訓みます。ここでは原文のままに訓んでいます。そこから「着直す」と「毛無し」の言葉が顕れます。なお、「毛無山」は日本全国に存在する地名で、木無し山が由来と説明され、山の頂が草原状になったもの、木立がまばらなものを意味するとします。


集歌3093 小竹之上尓 来居而鳴 目乎安見 人妻姤尓 吾戀二来
萬葉集釋注より
訓読 小竹(しの)の上(うへ)に来(き)居(ゐ)れ鳴く鳥目を安(やす)み人妻ゆゑに我(あ)れ恋ひにけり
意訳 小竹の葉末にやって来て鳴く鳥、その鳥が網の目の心配もなく心安らかなように、見た目にあまりにも感じがよいので、あの人が人妻だというのに、私はすっかり恋い焦がれてしまった。

弊ブログ
試訓 小竹(しの)し上(へ)に来(き)し居(ゐ)に鳴きて目を安み人妻遇(あ)ふに吾(われ)恋ひにけり
試訳 小竹の葉末に飛び来て囀りまばたきを緩やかにし、気を許す。その姿のように周りに気を許して、私の思いのままにならない娘に出会い、私はその娘に恋したようです。
注意 原文の「人妻姤尓」は、一般には「人妻ゆゑに」と訓みますが、ここでは「姤」の漢字の本来の意味「姤,遇也。一曰好也」を尊重して、原文のままに訓んでいます。それで、歌意が違います。

 以上、正統なものとの対比を紹介しました。
 参考として、弊ブログでは「人妻」と云う言葉は、儒教やキリスト教など宗教観に元ずくような婚姻した夫婦関係下にある女性としていません。自分と他人と云う区分での他人たる妻のような意味合いで解釈しています。妻問ひ婚と云う緩い婚姻関係の社会において、吾妻は自分に恋した女性であり、特別に意思を確認することなく夜を共にする関係の女性です。人妻とは相手の女性が自分を愛してくれる関係でも、意思を確認しなければ夜を共にする訳でもない女性です。妻問ひ婚の時代、夫婦と云う関係と恋愛制約がどれほどあったのかと云う認識の違いがあります。
 弊ブログでは、「家」と相続(家産)と云うものを中心とする儒教やキリスト教との根本精神と、個を重視する大和の精神は相当に違うとしています。そこが与太である由縁でもあります。
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再読、今日のみそひと謌 金

2018年12月28日 | 再読、今日のみそひと...
再読、今日のみそひと謌 金

集歌3097 左桧隈 〃〃河尓 駐馬 馬尓水令飲 吾外将見
訓読 さ桧(ひ)隈(くま)し桧し隈川(くまかは)に馬留め馬に水飼へ吾(われ)外(よそ)し見む
私訳 檜の隈にある桧隈川の岸辺に馬を留めて、馬に水を与えて下さい。私は、その間、そっと貴方の姿を覗き見しましょう。

集歌3098 於能礼故 所詈而居者 総馬之 面高夫駄尓 乗而應来哉
訓読 おのれゆゑ罵(の)らえに居(を)れば青馬し面高(おもたか)夫駄(ふた)に乗りに来(く)べきや
私訳 お前のために叱責を受けているのだから、そんな折に、青馬でも鼻面を上げた荷役に使うような駄馬に乗って私の許に来て良いものでしょうか。
左注 右一首、平群文屋朝臣益人傳云、昔聞、紀皇女竊嫁高安王被嘖之時、御作歌。但、高安王、左降任伊与國守也。
注訓 右の一首は、平群文屋朝臣益人の傳へて云はく「昔に聞くには、紀皇女(きのひめみこ)、竊(ひそか)に高安(たかやすの)王(おほきみ)と嫁(あ)ひて嘖(ころ)はえらえし時、御(かた)りて作らしし歌」といへり。但し、高安王は、左降して伊与國守に任けらゆ。

集歌3099 紫草乎 草跡別々 伏鹿之 野者殊異為而 心者同
訓読 紫草(むらさき)を草(かや)と別(わ)く別く伏す鹿し野は異(こと)にしに心は同じ
私訳 紫草の、その紫を高貴として野の草と区別して伏す鹿のように、住む野(身分)は違うけれど、思いは同じです。

集歌3100 不想乎 想常云者 真鳥住 卯名手乃杜之 神忌将御知
訓読 思はぬを思ふと云はば真鳥(まとり)住む卯名手(うなて)の杜(もり)し神(かむ)き知らさむ
私訳 恋してもいないのに恋していると云うと、鷲が棲む卯名手(雲梯)の杜に宿る神のお怒りを、きっと、思い知らされるでしょう。

問答歌
標訓 問答の歌
集歌3101 紫者 灰指物曽 海石榴市之 八十衢尓 相兒哉誰
訓読 紫は灰(はい)さすものぞ海石榴市(つばいち)し八十(やそ)し衢(ちまた)に逢へる子や誰れ
私訳 紫に染めるときに染め液に椿の灰を入れるものです。その海石榴市の、多くの道が集まる辻で出会ったあの子は、さて、誰でしょうか。

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再読、今日のみそひと謌 木

2018年12月27日 | 再読、今日のみそひと...
再読、今日のみそひと謌 木

集歌3092 白檀 斐太乃細江之 菅鳥乃 妹尓戀哉 寐宿金鶴
訓読 白檀(しらまゆみ)斐太(ひだ)の細江(ほそえ)し菅鳥(すがとり)の妹に恋(こ)ふれや眠(い)を寝(ね)かねつる
私訳 白い檀の木で作った真弓、その真弓で有名な飛騨の細い淵に居る菅鳥のような愛しい貴女に恋い焦がれるからか、寝るに寝つけない。

集歌3093 小竹之上尓 来居而鳴 目乎安見 人妻姤尓 吾戀二来
試訓 小竹(しの)し上(へ)に来(き)し居(ゐ)に鳴きて目を安み人妻遇(あ)ふに吾(われ)恋ひにけり
試訳 小竹の葉末に飛び来て囀りまばたきを緩やかにし、気を許す。その姿のように周りに気を許して、私の思いのままにならない娘に出会い、私はその娘に恋したようです。
注意 原文の「人妻姤尓」は、一般には「人妻ゆゑに」と訓みますが、ここでは「姤」の漢字の本来の意味「姤,遇也。一曰好也」を尊重して、原文のままに訓んでいます。それで、歌意が違います。

集歌3094 物念常 不宿起有 旦開者 和備弖鳴成 鶏左倍
訓読 物念(も)ふと寝(ゐ)ねず起きたる朝(あさ)明(あ)けはわびて鳴くなり庭つ鳥さへ
私訳 物思いに沈んで夜を寝ないで起きていた朝明け時には、わびしそうに鳴いている。庭に居る鳥までも。

集歌3095 朝烏 早勿鳴 吾背子之 旦開之容儀 見者悲毛
訓読 朝烏(あさからす)早くな鳴きそ吾(あ)が背子し朝明(あさけ)し姿見れば悲しも
私訳 朝烏よ、そんなに早くから鳴かないでください。私の愛しい貴方が朝明けに帰って行く姿を見るのは悲しいことです。

集歌3096 柜楉越尓 麦咋駒乃 雖詈 猶戀久 思不勝焉
訓読 馬柵(うませ)越しに麦食む駒の罵(の)らゆれど猶(なほ)し恋しく思ひかねつも
私訳 馬柵の横木越しに麦を食べる駒が怒鳴り散らされるように、向こう側から面と向かって、お前の親にきつく叱られるけれど、それでも愛おしく、貴女を恋い焦がれずにいられない。
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