集歌3783 多婢尓之弖 伊毛尓古布礼婆 保登等伎須 和我須武佐刀尓 許欲奈伎和多流
訓読 たひにして妹に恋ふれば霍公鳥我が住む里にこよ鳴き渡る
試訳 多くの歌の牌を編纂した万葉集を恋しく思うと、あの人が霍公鳥の姿に身を変えて私の住む里にやって来て過去を乞うて鳴き渡っていく。
集歌3784 許己呂奈伎 登里尓曽安利家流 保登等藝須 毛能毛布等伎尓 奈久倍吉毛能可
訓読 心なき鳥にぞありける霍公鳥物思ふ時に鳴くべきものか
私訳 無常な鳥だよなあ、霍公鳥は。私が物思いするときに鳴くだけだろうか。
集歌3785 保登等藝須 安比太之麻思於家 奈我奈氣婆 安我毛布許己呂 伊多母須敝奈之
訓読 霍公鳥間(あひだ)しまし置け汝(な)が鳴けば吾(あ)が思(も)ふ心いたも術(すべ)なし
私訳 霍公鳥よ、しばらく鳴くのに間を置け。お前が鳴くと私が昔の人々を物思う心はどうしようもなくなってします。
右七首、中臣朝臣宅守寄花鳥陳思作歌
注訓 右の七首は、中臣朝臣宅守の花鳥に寄せ思(おもひ)を陳(の)べて作れる歌
訓読 たひにして妹に恋ふれば霍公鳥我が住む里にこよ鳴き渡る
試訳 多くの歌の牌を編纂した万葉集を恋しく思うと、あの人が霍公鳥の姿に身を変えて私の住む里にやって来て過去を乞うて鳴き渡っていく。
集歌3784 許己呂奈伎 登里尓曽安利家流 保登等藝須 毛能毛布等伎尓 奈久倍吉毛能可
訓読 心なき鳥にぞありける霍公鳥物思ふ時に鳴くべきものか
私訳 無常な鳥だよなあ、霍公鳥は。私が物思いするときに鳴くだけだろうか。
集歌3785 保登等藝須 安比太之麻思於家 奈我奈氣婆 安我毛布許己呂 伊多母須敝奈之
訓読 霍公鳥間(あひだ)しまし置け汝(な)が鳴けば吾(あ)が思(も)ふ心いたも術(すべ)なし
私訳 霍公鳥よ、しばらく鳴くのに間を置け。お前が鳴くと私が昔の人々を物思う心はどうしようもなくなってします。
右七首、中臣朝臣宅守寄花鳥陳思作歌
注訓 右の七首は、中臣朝臣宅守の花鳥に寄せ思(おもひ)を陳(の)べて作れる歌