唯野未歩子さんに
『三年身籠る』という監督作がある。
オセロの中島知子が妊娠30ヶ月の妊婦を演じる。
いつまで経っても子供を産まない主人公の周りで起こる、
ささやかな愛憎劇、というかコメディだ。
三年身籠る(2005)
主人公の夫(西島秀俊・好演)は、
妻が妊娠しているというのに、
まったく夫としての自覚に欠けており、
浮気を繰り返したりする、基本的にオトナに
なりきれない男である。
そんな夫に、静かだが厳しい眼を向ける妻。
普段はソフトなのに、何気ないところで、
ビシリと夫をやりこめるシーンに凄みがある。
夫は、情けないながらも、
妻とやがて産まれてくる子供のために、
自らを奮い立たせる。
そのとき、妻に宣言する夫の台詞が微笑ましい。
「妻と子を守るのが、たぶん、夫の役目だ」
この「たぶん」という台詞、見た人はどう感じるだろうか。
僕にはすごく、この「たぶん」がしっくり来た。
自分自身、「たぶん」と言うシチュエーションが多いからだと思う。
この優柔不断なところ、でも、なんとか努力しようとする態度。
「たぶん」という言葉があるからこそ、説得力がある。
脚本も唯野さんである。
相当な傑作だと思う。
『三年身籠る』という監督作がある。
オセロの中島知子が妊娠30ヶ月の妊婦を演じる。
いつまで経っても子供を産まない主人公の周りで起こる、
ささやかな愛憎劇、というかコメディだ。
三年身籠る(2005)
主人公の夫(西島秀俊・好演)は、
妻が妊娠しているというのに、
まったく夫としての自覚に欠けており、
浮気を繰り返したりする、基本的にオトナに
なりきれない男である。
そんな夫に、静かだが厳しい眼を向ける妻。
普段はソフトなのに、何気ないところで、
ビシリと夫をやりこめるシーンに凄みがある。
夫は、情けないながらも、
妻とやがて産まれてくる子供のために、
自らを奮い立たせる。
そのとき、妻に宣言する夫の台詞が微笑ましい。
「妻と子を守るのが、たぶん、夫の役目だ」
この「たぶん」という台詞、見た人はどう感じるだろうか。
僕にはすごく、この「たぶん」がしっくり来た。
自分自身、「たぶん」と言うシチュエーションが多いからだと思う。
この優柔不断なところ、でも、なんとか努力しようとする態度。
「たぶん」という言葉があるからこそ、説得力がある。
脚本も唯野さんである。
相当な傑作だと思う。
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