「あのですね。tacoさん。はっきり言いますね」
「あ、はい…」
「今回の健康診断の結果ですが、おおむね安心かなと」
「そうですか! 良かったです」
「でも、はっきり言っておくことがあります」
「えっ(まだはっきり言ってないんですか)」
「そうです。ほら、アレとかコレの数値が基準値を上回っているでしょう」
「は、はい。だからすごく気になって」
「確かに気になりますが、気にしてもしかたありませんよ」
「どうしてですか?」
「もう手遅れだからです」
「えええっ」
「あのですね。tacoさん。はっきり言いますね」
「は、はい(まだはっきり言ってないんですか)」
「これからどんどん加齢していくので、どうしたって
衰えていくんです。いろんな数値が」
「そ、そうなんですか」
「こればっかりはどうにもなりません。そもそも衰えていくものですから
少しばかりの数値の変化に一喜一憂しても始まりません」
「……」
「ものすごく頑張って、すこしばかり数値が良くなったとしても、
それ以上に衰えのスピードが速いんですよ」
「す、するってえと、なにかい? ジタバタしても始まらねえって寸法かい?」
「そうです。まあ自暴自棄になって暴飲暴食したらすぐ死にますけど、
そんなことはしないで、普通に生活して、年に一回の検診で
アレな結果が出たら、そのときに考えるぐらいでいいんじゃないですか」
「す、す、するってえと、なにかい? このままでいいって寸法かい?」
「まあそういうことです」
「す、す、す、するってえと、なにかい?
面白おかしく生きりゃあいい、って寸法かい?」
「そうです。いつも通りでいいんです。どうせ衰えて死んでいくんですから」
「てやんでえ! 酒持ってこんかい! べらぼうめ!」
「生き急いでますねえ。それがtacoさんの生き方だとしたら仕方ないです」
「てやんでえ! ノンアル持ってこんかい! べらぼうめ!」
「あ、日和りましたね。さすが小市民。少しだけ長生きできるかもです」
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