街を歩くと、やれクリスマスだ、正月だと。
アレやコレを売りつけようと懸命というか。
テレビを点けると、いろんな芸人が
今年起こった事件とか流行語とかを
振り返って笑いを取ろうとする。あんまり面白くないぞ、
と思いながら、そうか年の瀬かと。
こちとら振り返ると、締切が迫ってくるばかりなので、
過去は振り返らないでおこうと。
吉田秋生「海街diary」の最終刊を読む。
鎌倉を舞台に、四姉妹のそれぞれの
人生を丁寧に描いてきたこの物語もついに完結かと。
1年か2年に一回ぐらいしか単行本が出ないので、
ストーリーを思い出すため新刊が出るたびに、
前の巻を読み返していたのだけど、それも最後。
つまり「海街」については
過去を振り返ってばかりだったなあと。
作品自体も、過去と現在がきちんと繋がり、
未来へと続く物語だったと思う。
「カリフォルニア物語」
「河よりも長くゆるやかに」「BANANA FISH」と、
名作だらけの吉田秋生先生の、これまた名作。
是枝監督の映画も良かったよね。
「夢見る頃をすぎても」は「海街」を
もう少しヒリヒリさせたマンガだったような
記憶があります。
夏に生まれたんだよ。ものすごく暑い日に。