NHK連続テレビ小説「まれ」が終了。
登場人物が自分の家族みたいな感じになっていくのが
半年続く朝ドラならではの醍醐味というか。
主役のまれを始めとする、登場人物たちの台詞や行動に
いちいち反応して、笑ったり突っ込んだりしていた半年だった。
世界一のパティシエを目指す主人公の猪突猛進ぶりは、
若者の無限の可能性を示しているのと同時に、
痛さと恥ずかしさを併せ持つ。
「夢は大嫌い」「地道にコツコツ」と言っていた主人公が、
世界一を目指したり、一発大逆転を狙ったりするのも
すべては若さゆえというか、ブレまくりで全然OK。
ただ、それをドラマで見せられて納得できるかどうかは別だけど。
ともかく、まれを演じた土屋太凰は、
その全力投球な演技に好感が持てたし、
共演の若手俳優さんたちもそろって好演だったと思う。
まれの師匠のシェフを演じた小日向文世、
塩田職人の田中泯と、その妻の田中裕子はさすがの安定ぶり。
ねっとりしたイケメンになったなあと思ったのが柳楽優弥。
髪結いの亭主を演じた篠井英介も、
甲斐性はないけど人情家で娘思いのおっちゃんぶりが素敵だった。
このドラマで一番株を上げたのは、
ドランクドラゴンの鈴木拓でしょう。
相方の塚地は俳優として定評があったけど、
鈴木のほうもなかなかの好演で、こんな味のある演技をするのかと。
この人をもっとうまく使う演出家がいればいいなと思う。
さて、来週からは「あさが来た」がスタート。
神様(宮崎あおい)が出るというので、
あまりの神々しさに目が潰れたらどうしようと思い悩んでおります。