Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

本気とはがむしゃらではなく

2009年03月15日 | 読んでいろいろ思うところが
青野春秋『俺はまだ本気出してないだけ』第3巻を読む。
会社を辞め、漫画家を目指す大黒シズオ(42歳)の、
まるで真剣味が足らない(ように見える)自分探しコメディー。



42歳にもなって自分探しもないだろう、とか。
「まだ本気出してない」と言う奴ほど、結局何もできないんだ、とか。
アイデンティティーが持てない
中年男の自虐的なギャグマンガだろう、とか。

そんなことを思いながら、読んだのだが、
予想はある意味で当たり、ある意味で大ハズレだった。

主人公のシズオは、
年頃の娘がいるにも関わらず、
叶いそうもない夢を追いかけているダメ中年男だが、
周囲の人たちに馬鹿にされながらも、
無骨に夢に向かって進む姿が痛々しくもあり、
また逆に神々しくもあるのだ。

少しずつ、状況が好転していく様子も描かれ、
実はこの主人公、ほんとに本気を出したら、
スーパーマンのような活躍をしそうな予感がある。

タイトルに騙されてはいけない。
本気出しまくりのコミックだと思う。
コメント
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