うひょひょひょひょひょ。
あれ〜どうしたんですか。
せっかくとっておきのネタがあったんですけどね〜。
年の瀬に、敵前逃亡ですか〜うひょひょひょ。
うひょひょひょひょひょ。
あれ〜どうしたんですか。
せっかくとっておきのネタがあったんですけどね〜。
年の瀬に、敵前逃亡ですか〜うひょひょひょ。
朝からクライアントと電話でやりとりしていたと思ったら、
昼より別のクライアントのところで打ち合わせ。
仕事場に戻ったら、またまた別のクライアントと話をして、
ライターさんから原稿をもらって、
2月に出す本の記事をデザイナーに発注したり、
さらに3月に出る本のデザインフォーマットの打ち合わせをする。
さすが12月も26日というか。みなさん仕事モード全開ですな。
こっちはついていくだけで精一杯です。
うひょひょひょひょひょひょひょ。
うひょひょひょひょひょ。
おい。こっちは忙しいんだよ。
貴様の戯れ言につき合っているヒマなどない。
とっとと消えてくれ、邪悪なT君よ。
「もっと大事なモンが消えちゃいましたよ〜。
せっかく楽しみにしてたんですけどね〜」
大事なモンって何だ。
お好み焼き味、って。まさか。アレか。
「ご名答です〜そう、アレですよアレ。
てっきりお好み焼きが入ってると思うじゃないですか〜。
でも入ってないんですよ〜どこかに消えちゃったんですかね〜」
消えるわけないだろう。
そもそも入ってるわけがない。
カップ焼きそばにお好み焼きなんて。
「そうなんですよ〜騙されましたね〜。
お好み焼き味風、っていうのがミソでしたね〜
青ノリとマヨがあればそれでお好み焼きなんですよ〜。
いや〜これは一本取られたというか何というか〜」
知るか。
そんな焼きそばがあってたまるか。
「あれ〜忘れちゃったんですか〜。
ほら、あったじゃないですか〜昔〜」
昔? 知らん。
いつの話だ。
「もう10年ぐらい前になりますかね〜。
UFOの具にちゃんとしたお好み焼きが入ってたんですよ〜。
でもコストがかかりすぎで、あとは何も入ってなくて、
キャベツすらなかったですからね〜。
あれはなかなかの逸品でしたけど、
どうしたんでしょうね〜日清。昔は冒険してたんですけどね〜。
やっぱり大企業になると冒険しなくなるみたいで、
淋しくてしょうがないですよ〜うひょひょひょ」
消えたお好み焼きのことなんか知るか。
貴様こそ消えろ。今度こそ。
そう叫んだ瞬間、
懐に忍ばせておいたナイフで、奴の首をかっ斬る。
しかし、切っても切っても、
香ばしいソースの匂いが充満するだけで、
手に持っていたナイフが
お好み焼きのコテになってたのに気付いたときには、
邪悪なT君は、ほどよく焼けて、
じゅうじゅうと音を立てていたのでした。
だんだん溜まりだした原稿を書く。
小さなことからコツコツと(by西川きよし師匠)、
を信条に生きているのだけど、
書いても書いても終わらないのは何故だろう。
うひょひょひょひょひょひょ。
うひょひょひょひょ。
うっ。まだ生きてたか。
丸めた新聞紙で何度も叩き潰しても
いっこうに死に絶える気配のない男。それが邪悪なT君である。
「死んでるヒマなんてありませんよ〜。
ペヤングがまたアレなことをやらかしちゃいましたね〜」
アレ、って何だ。
指示語を多用して世の中を曖昧にしようとするな。
ワカメがどうしたというのだ。
「そうなんですよ〜ワカメですよ〜ワカメ。
どうやら●●●●みたいにワカメが入ってるみたいじゃないですか〜」
ドサクサに紛れて、禁止用語を使うんじゃない。
別にワカメが入ってたっていいだろう。何が悪いのだ。
「ちょっとひねりが足らないんじゃないですかね〜。
ワカメをそんな●●●●みたいに食したら
健康になっちゃうじゃないですか〜。
いつからヘルシー志向になったんですかね〜。
堕ちましたねペヤング〜うひょひょひょ」
貴様こそ堕ちろ、地獄に。
そう言った瞬間、奴の脳天をショットガンでぶち抜く。
脳髄が砕け散るかと思いきや、
奴の脳天から大量のワカメが吹き出るのでした。
部屋じゅうがワカメで埋まっていく。
どうやらふえるワカメだったようで。
世間ではトランプだ、朴 槿恵だと
いろいろと騒いでいるけれど、
こちとら1月発売の本の進行が大詰めで、
その作業に追われているのです。
首や肩がバリバリに凝っていて、どうにもならない。
うひょひょひょひょひょひょ。
うひょひょひょひょひょ。
嗚呼。せっかく美味しい蕎麦の話をしてたのに、
貴様のせいで台無しだ。どうしてくれる、邪悪なT君よ。
「なに高そうな蕎麦喰ってるんですか〜。
もっと身の丈に合ったモノを喰った方がいいんじゃないですか〜」
何を喰おうが勝手だろう。大きなお世話だ。
しかも「ポテマヨ」だと? ふざけるな。
「いやいや〜こっちは真剣ですよ〜
だって、あれだけ出る出ると言われて、
ちいとも出なかったポテト焼きそばですからね〜。
待望の発売というかなんというか〜。
フライドポテトじゃないのがアレですけどね〜」
フライドポテトだろうが、ポテマヨだろうが、
そんなモノは喰わんぞ、絶対。
「またまた〜我慢しても駄目ですよ〜。
自分を偽ってセレブな蕎麦喰うなんて体に毒ですからね〜。
もっと正直になりましょうよ〜200円で桃源郷が見えますから〜」
偽りだらけなのは貴様だ。存在自体が偽りだ。
そう叫び、懐にしのばせておいたナイフで奴の首をかっ切る。
それでもきっと復活するので、肩にかけていた日本刀で
一刀両断、首を落とす。これで復活しないだろう。
だが、しかし。
首のない邪悪なT君の胴体が、
ポテマヨにお湯を入れているではないか。
「うひょひょひょ。桃源郷ですよ、桃源郷〜」
邪悪なT君の生首は、そう言いながら、
3分間待つ気満々のご様子。
うひょひょひょひょひょ。
うう。頭がおかしくなりそうだと思ったら、
やはり貴様のせいか、邪悪なT君よ。
「いや〜とんでもないモノが出ましたね〜。
蒲焼きですよ〜蒲焼き〜。しかも焼きそばっていうんですから、
頭がおかしいのはどっちなんでしょうかね〜」
蒲焼きだといっても、タレだけだろう。
「当たり前じゃないですか〜いくらなんでも
鰻が具になってたら、200円オーバーなんてもんじゃないですよ〜」
貴様は鰻が具になっていると思っていたのか。
「一瞬、そう思いましたけどね〜。
まあ、一平ちゃんの技術をもってすれば、
乾燥した鰻の蒲焼きを具にするぐらい
お手のもんなんでしょうけど〜」
そんなモノがあってたまるか。
そもそも蒲焼きのタレがついてるだけだろう。
「そうなんですよ〜タレだけです〜。
蒲焼きの神髄はタレに尽きますからね〜
鰻なんかなくてもいいんですよ〜わかってますよね〜一平ちゃん〜。
あの甘辛のタレさえあれば〜うひょひょひょ」
これ以上、この男の高笑いを聞いていたら、
ほんとに頭がおかしくなりそうだったので、
近くにあった鰻の蒲焼きの串で、
必殺仕掛人のごとく、奴の目を突く。
だが、しかし。
「あれ〜その串、ほんとに鰻の蒲焼きの串ですか〜
最近はナマズの蒲焼きが人気らしいですからね〜
アレにも例のタレがかかっていて、
誰も鰻とナマズの区別なんかつかないですから〜
〜やっぱりタレですよ〜タレ〜」
邪悪なT君はそう言って、
目からどす黒い血をぴゅーぴゅーと吹き出すのでした。
いや、血じゃない。これは、タレだ。蒲焼きの。
昨日から雨で気温も低め。
それまで頭がおかしくなるほどの暑さが続いたので、
少しはラクになるのかなと。
しかし、9月発売の雑誌の仕事がスタートし、
新規の仕事も二つほど進めないといけないので、
ラクになるどころか、頭がおかしくなるほどの
状況になってしまうのではないか、と。
うひょひょひょひょひょひょひょ。
うひょひょひょひょ。
嗚呼。せっかく身を引き締めようと思ったのに、
貴様が現れたせいで、全てのものが
緩みっぱなしになるではないか、邪悪なT君よ。
「いや〜だって一大事ですよ〜。
本屋に行ったらペヤングが山のように積んであったんです〜。
最近は本が売れないらしいじゃないですか〜
だから本屋もついにカップ焼きそばを
売り始めたのかと思っちゃったんです〜」
焼きそばじゃない。本だ。
「そうなんですよ〜カップ焼きそばにしては、
えらいデカいサイズで、
超大盛のさらに上を行くモノだと思って喜んだんですけどね〜」
見ればわかるだろう。本と焼きそばの違いぐらい。
「どうやらちょい足しレシピみたいなものが
紹介されてるみたいですよ〜。
それにしてもペヤングの本が出るなんて、世も末ですね〜うひょひょひょ」
貴様が存在すること自体、世の末だ。
リボルバーの照準を合わせ、スナイパーのごとく、
奴の急所を狙う。だが、どこだ。奴の急所は。
躊躇しているあいだ、邪悪なT君は焼きそば、いや本に没頭。
逆にこちらの急所が突かれていたことに気付いたのは、
「どうしてこの本に焼きそばがついてないんですかね〜」
という奴の言葉を聞いたときでした。